人生にゲームをプラスするメディア

君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた

(なぜか)ゲームライターが牧場体験!

ゲーム Nintendo Switch
PR
君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた
  • 君たちは本当の「牧場の物語」を知っているか!?『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を目一杯楽しむためにリアル牧場に行ってきた

マーベラスは「牧場物語」シリーズ最新作『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』を、ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/PC(Steam)に向けて8月28日に発売します。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』は、『牧場物語 ようこそ!風のバザールへ』を原作とした「牧場物語」シリーズ最新作です。風車で素材にひと手間を加えて価値を高め、週末のバザールでお客さまに手渡す……“育てる・加工する・売る”が一本の線でつながる体験を楽しめます。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』公式サイト

筆者とインサイド編集部は、その手ざわりをリアルでも確かめるべく、シリーズマネージャーであり開発プロデューサーの中野氏とともに福島県にある牧場「岩瀬牧場」を取材! 日本初の西欧式牧場として歴史を紡いできたその場所には、まさしく「牧場の物語」が宿っていました。

「岩瀬牧場」公式サイト

取材現場で得られたのは、ウシさんやヒツジさんのお世話、収穫、直売のリアルな空気。記事後半では、現地で得た学びをヒントにしながら『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』プレイレポートもお届けします。シリーズファンや原作版プレイヤーはもちろん、まだ本作について知らない方も、読み終えたときにはきっと『グラバザ』を目一杯楽しむための「追い風」が訪れることでしょう!

Let's!岩瀬牧場!現実世界でもかわいいどうぶつたちに癒される

そんなわけで筆者と編集部は新幹線に飛び乗り、岩瀬牧場に到着! 中野氏はじめマーベラスの面々とも同行です。“「牧場物語」の開発者と一緒に牧場に行く”なんてもう、ゲーマー冥利に尽きるシチュエーションですね。ライターやっててよかった!

でも暑い。この日の福島県岩瀬郡の最高気温は、約33度。クーラーの効いた部屋でぬくぬくとゲームをしていたので、この暑さの中で作業をされている……という事実だけでもう「農家の方々ってスゴい!」と感じます。

この度インサイドの取材を快諾してくれた岩瀬牧場は「日本初の西欧式牧場」として1880年に開かれました。暑い日も寒い日も休まず歴史を紡いできた、由緒正しい牧場です。

岩瀬牧場はかつて宮内省直営の開墾所であり、明治天皇も関わっていらしたのだそう。現在では住民に愛される観光牧場として、多くの人が遊びに訪れているのだとか。観光牧場と言っても決してアミューズメント施設というわけではなく、真摯な姿勢で酪農や農作に励まれています!

筆者たちがまず足を運んだのは、乳牛たちがズラリと並ぶ牛舎。ここで得られた生乳が加工され、売店に並びます。

今回の『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』では毎週土曜日にバザールが開催されて、そこで様々な商品を住民たちに提供していくことが大きな目的となります。さらには収集したアイテムを風車小屋にてより高く売れる商品に加工することも可能! 岩瀬牧場のように「収穫物を加工して販売する」ということが経験できるわけですね。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』公式サイト

さっそくウシさんを見に行きましょう。リアルで見るウシさんはやっぱりド迫力だけど、ゲームと同じで優しそう。「かわいいね~!」なんて声が漏れてしまいます。

岩瀬牧場の歴史を集積している資料館には、かつて使っていたというミルク缶もありました。実際に手に取ってみるとなかなか重い。中に何も入っていないのに、べらぼうに重い! 「もっとその姿勢維持して下さい!」と言われながら撮影されましたが、ニンテンドースイッチ2以上に重いものを持ったことがない軟弱ゲームライターの筆者の腕はもう限界でした。

岩瀬牧場で働くスタッフはかつてあの缶に牛乳をなみなみと注いできたわけで、リスペクトしかありません。そうして加工された商品はそのまま売店や併設されたカフェで販売! さすがに『グラバザ』のようにベルを鳴らしてお客さんを集めたりはしていませんが、取材中にも多くの人が訪れ、様々な商品を買っていましたよ。

岩瀬牧場は、現在では「観光牧場」をメインにしています。つまり子どもを連れた親御さんや、四季折々のアクティビティを味わいたい地元の方々、ゲームライターを連れた風変わりな編集者さんなどが観光を目当てにやってきて思い出を作るのです。まさしく「牧場物語」で味わえるような「町の人とのコミュニケーション」ですね!

ちなみに岩瀬牧場で販売されている「楚人冠ヨーグルト」は遠方から買い求めるお客さんも珍しくなく、通販でもかなりの人気。食べ物や飲み物以外にも、併設されているキャンプ場で使える「岩瀬薪」も好評なのだとか。質の高い品物を並べて、お客さんに喜んで手にとってもらえる……これはまさしく『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』の「バザール」です!

続いては観光牧場としての目玉、動物と触れ合えるコーナーに向かいます。うさぎに羊、ミニチュアホースにヤギ……筆者は動物好きなのでひたすら嬉しい。誰が得するんだという、筆者とどうぶつさん達との交流の模様をお届けします。

「抱っこするね~可愛いね~!お菓子あげるよ~!一緒にお散歩しようね~!」

リアルにそんなこと言っていました。牧場の方にきちんと指導いただきつつ、おっかなびっくり抱いています。うさぎさんと一緒に散歩をするアクティビティ、通称「うさんぽ」はうさぎさんの自主性に任せることが大切とのことで、牧場のどうぶつファーストなふれあいを体験できました。「助けて!」といううさぎさんの声が聞こえそうな絵面ですが。

いつもは子どもたちを相手にしていたのに、デカめのおっさんが「一緒にお散歩しようね~!」なんて声を出しながらやってきたら「離せや!」と感じられても仕方ないかもしれません。重ねてにはなりますが、岩瀬牧場の方のチェックの元、散歩しています。

ちなみに、中野プロデューサーが持ってきた『牧場物語』のウシさんぬいぐるみには鼻をぴくぴくさせて反応していました。可愛いっ!!

「うさんぽ」を終えたあとも、ふれあいを体験できる動物たちに餌をあげていきます。中野プロデューサーいわく「牧場物語」に出てくる羊には岩瀬牧場にいた品種と同じ「サフォーク種」もいるということで、ある意味で本物を見たわけです。これにはテンションが上がります!

一ヶ月ほど前に毛を刈ったそうですが、それでもふわふわです。餌を持っていそうな人間を探すためかみんな近づいてくるので、我々もひたすら癒されます。

牧場で飼われているワンちゃん、ロックくん。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』でもどうぶつたちは大切な存在。牧場だけあってウシさんやニワトリさんはもちろん、アルパカなどのユニークな動物も飼育できます。犬や猫といったペットも飼えるし、彼らと触れ合うことも可能です。放牧もできますよ!

やっぱり、牧場にとってどうぶつたちは重要な仲間です。酪農を通してウシさんが大きな役割を果たすのはもちろん、岩瀬牧場のような観光牧場では住民とのコミュニケーションの一環としてもどうぶつが活躍しますし、『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』のゲーム内でもコンテストなどのイベントでコミュニケーションを楽しめます!

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』公式サイト

収穫の楽しさも実体験!『グラバザ』はゲームでありながらも“リアル”だった

牧場を満喫する筆者。

そうしてひとしきり動物とふれあったのち、岩瀬牧場の方から「今日はじゃがいもの収穫体験ができますよ!」と親切なお言葉をいただきます。いいじゃないですか!「牧場物語」シリーズにとって「野菜の収穫」は切っても切れない目玉要素。『グラバザ』を遊ぶ前には是が非でも実体験が必要です。しかし話を聞いたところ、かなりドロドロになるとのこと。そして汗だくになるとのこと。

そして案の定、ゲームライターを連れて牧場にやってきた風変わりな編集者は「ぜひやりましょう!」と即答。やっぱり収穫体験をするのは筆者のようです。

そう、今回の取材の目的は「動物に癒されるゲームライターの写真を撮ろう!」ではなく「牧場の物語」を知ること……「牧場物語」を遊ぶために“牧場についてしっかり学ぼう”という企画です……。元気が有り余ってる子ども時代ならいざ知らず、ライターとして日々部屋の中でパソコンの前で作業をする良い歳をした筆者が、少しの恐怖とともに畑に向かいます。

楽しいじゃないか……!

疲れるのは疲れますが、かなり大きめのサイズのじゃがいもがごろりと出てくるのは「自分の作ったじゃがいもが、とうとう結実した!」という感動を覚えます。筆者が育てたわけじゃないですけど。プロが手掛ける牧場だけあって、じゃがいものひとつひとつはかなり大きく、たくさん採れます。いい汗をかきました。

……とはいえ、途中まで収穫したあたりで筆者の体力は早々に底を尽きました。軽量ゲーミングマウス以上に重いものを持たないような生活の人間には、とても一列を一気に収穫しきることはできませんでしたが、それでもかなりの量です。

もちろん『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』でもじゃがいもは育てられます。「収穫の楽しみ」は、現実世界でもゲームの世界でも共通している魅力です。ゲームの中で手間暇かけて作ったじゃがいもを収穫する気持ちは、泥の中をかきわけて立派に育った大きいじゃがいもを見つけたときの喜びとも重なります。

当たり前ですが、ゲーム内での収穫は一瞬! ジャンプアクションなどで一気に大量の収穫物を獲得できるのも……筆者のような、かがむだけで継続ダメージを受ける運動不足ボディにはありがたい!

こうして得た収穫物を引っ提げて目指すのは“週に一回のバザール”です。何日もかけて育てたじゃがいもには愛着がわきますし、バザールで街の人間たちが買ってくれるのは嬉しいもの。タイトルにもある“バザール”という要素によって『グラバザ』には分かりやすい短期目標ができていて、プレイしていても良いメリハリを感じられます。

そしてゲーム内のバザールでは、じゃがいもを始めとした農作物などいろんなものが出品できます。岩瀬牧場の売店では、採れたてお野菜や“生乳を加工したヨーグルト”などが販売されていました。しかもそのまま、併設の喫茶店で食べることができます。

“バザールで何を売るか”は、ゲーム内では非常に重要なこと。『グラバザ』では、ただの雑草も肥料に加工して販売することができます。手間暇はかかりますが、その分だけ愛着が湧くものです。一生懸命に集めた収穫物をそのまま売ったり、時には加工してお客さんに届けていく……ゲーム内でも実際の牧場でも、その過程には「物語」が宿っています。

取材前は「なんでクーラーの効いた部屋から俺を連れだすんだよぉ!」なんて思っていた筆者ですが、こうして岩瀬牧場を訪れてみると、やはり「牧場物語」は牧場の楽しさを体感できるゲームだと改めて気付かされました。

……しかし筆者は所詮「一日体験してみただけの来訪者」。 どや顔で「でっかいじゃがいもが収穫出来たぜ!」みたいなことを言っていますが、一生懸命に作物を育て上げたのは岩瀬牧場の方々。ここからは、岩瀬牧場で広報を担当するスタッフ・菊田さんへのインタビューをお届けします!


「岩瀬牧場」公式サイト

――岩瀬牧場の売店で売れ行きの良い商品はどちらでしょうか。

菊田さん: 岩瀬牧場で生産・販売されているものの中で、お客さんがよく手に取る商品といえば「楚人冠ヨーグルト」ですね。日本全国からお買い求めの声をいただいています。

――牛乳がヨーグルトになるまでの流れはどういったものでしょうか。

菊田さん: 岩瀬牧場の酪農施設は、そこまで大きいわけではありません。そのため、近隣の酪農家さんにも協力してもらっています。仕入れた生乳を新鮮なまま岩瀬牧場へ運んできて、すぐに加工して皆様に提供しています。

――取材を通して「牧場で働くこと」は非常に大変だと感じました。実際には、どのような働き方をされているスタッフがいるのでしょうか。

菊田さん: この牧場は、東京ドーム6個分くらいの広さを持っています。福島県のふたつの町にまたがっているほどで、それだけの規模を少ないスタッフたちで管理しています。

――なるほど。

菊田さん: 朝早くから自分たちで草刈り機を持って手入れしたり、ほとんどは野外作業です。なので当然ながら、冬は寒いし、夏は暑いです。それに私たちの牧場は「観光牧場」なので、お客さまへの接客も欠かせません。自分たちで観光地としての企画を立てたりしながら農作業を行うので、精神的にも体力的にも「忍耐強さ」が重要になってきます。

――収穫体験などを通して、とても働きがいのあるお仕事だと感じました。確かに、これを毎日続けるのは大変そうです。

菊田さん:でも、忍耐強いことが岩瀬牧場のスタッフの特徴です。この精神性でコツコツやった結果が、良い作物が取れたりするというところに繋がるのです。

また、観光牧場ならではの嬉しさもあります。そういった日々の作業をお客さまに見てもらえることは、やっぱり嬉しいです。観光目的で足を運ばれる方からも「ここの牧場はコツコツ毎日やっているね」と、実際に目で見ていただける。毎年足を運んでくださるお客さまからそういった声を聞けると、日々がんばっている実感が湧いて、とてもありがたく思えますね!

――そうした牧場としての運営を長く続けられていることは、凄いの一言です。

菊田さん: 岩瀬牧場は歴史が古いので、やっぱり変遷や紆余曲折もありました。最初は国営でやっていたけども、今は完全な民間企業です。だけどありがたいことに、またがっているふたつの町のどちらにも「地元の牧場」として取り上げてもらっています。近隣の住民さんたちと一緒に「町の一部」になれていて、本当に嬉しいです。

また、お孫さんを連れてくるおばあちゃん、おじいちゃん世代の方が「昔は娘を連れてきたのだけど、今日は孫を連れてきました」と言ってくださることもあります。三世代にわたってご愛顧いただけるなんて、本当に仕事冥利に尽きますね。

――岩瀬牧場が「日本最初の西洋式牧場」と知ったときは驚きましたが、町に住んでいる方々の思い出が繋がって「歴史」を作っているのですね。

菊田さん: そうですね。始まりは1880年で、民間企業としても昭和初期から経営していますので、ご年配の方がお孫さんを連れてきてくれるというのは、やっぱりうちとしても誇れるところかなと思います。私自身も、子どものころに岩瀬牧場でフラミンゴを観た記憶があったりと、さまざまな思い出があります。

――「牧場で働く」というお仕事の中で、特に大事にされていることについてお聞かせください。

菊田さん: 僭越ながら「毎日コツコツと、お客さんが笑顔になるように働くこと」が大事だと考えています。あとは、働いている人間同士のリスペクトも大事ですね。私は広報なので事務作業が多く、動物のお世話や農作業、接客業を担当するスタッフとはさまざまなところで働き方が異なります。

やっぱり野外作業であれば汗をかくし、室内作業であればエアコンが効いている部屋で、パソコンで仕事をすることになる。どこの企業でもあることだとは思うのですが、牧場ではその違いがより顕著に表れます。だけど「みんながそれぞれに、自分の仕事を頑張っているんだ」とお互いに尊敬していることも、うちの牧場の特徴です。担当部門が違っても、汗水たらして働いている仲間同士をリスペクトしつつ、毎日コツコツと業務をこなしていく。そして訪問されるお客さまを笑顔にして「また来たい」と思っていただければ、何よりもありがたいですね!


岩瀬牧場は、100年以上前から現代にかけて「物語」を紡いでいる牧場です。毎日一生懸命に人々を笑顔にするため農業に励むことは『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』にも繋がりますし、我々のようなゲームメディアにとっても同じです。

そして、もしかしたらゲーム開発の現場にも同じことが言えるかもしれません。長きにわたってシリーズ作品を重ねている「牧場物語」シリーズは、農林水産省と一般社団法人Jミルクが主催する「牛乳でスマイルプロジェクト」にも今年から参加しました。ゲームの外の世界でも“牛乳の生産から消費まで”を知ることができるプロジェクトに、真摯な姿勢で取り組んでいます。

筆者にとっても今回の取材は、心が浄化されるような体験になりました。『グラバザ』をプレイしていても感じる、穏やかながらも心の奥底はモチベーションに燃えているような気持ち……そんな感情が沸々と湧いてきました。

やはりゲームライターたるもの、さまざまなところでお世話になっている人間にリスペクトと敬意を持つのは大切なことです。たまには、インサイド編集部の中で自分が預かり知らぬ仕事をしているメンバーに向けて「ありがとう」の一言くらいは言ってやってもいいかもな……。

「収穫はライター任せ! 採れたてじゃがいものジャケットポテト」……じゃがいもを電子レンジで加熱したあと、包丁で十字の切れ込みを作ってコンビーフやツナ、チーズ等をお好みで入れる。220℃に予熱したオーブンで15分~30分焼いたら、完成。

そうして感慨深い気持ちになりながら本稿の筆を執っていたところ、編集者から届いた写真がこちらです。筆者を岩瀬牧場に連れ出した編集者は、素材そのままの味を堪能しながら一杯やるためのレシピをじっくり考えていたそうです。ライターを働かせてゲットしたじゃがいもは美味いか!? 美味いだろうな!!

コツコツと働く楽しさがここにある!満を持しての『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』プレイ

さて、この取材をもとに『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』をプレイしていくと、のんびりした「牧場物語」の世界がさらに色づいて見えてきました。牧場主としてコツコツ頑張る精神や、住民とのコミュニケーションにも癒されます。まるで今回の牧場経験の楽しさが、いつでもゲームで味わえるような感覚です!

「牧場を経験したからと言って、『牧場物語』のプレイフィールが激変しない」というのが、すでに「牧場を描いている」ということで凄まじいところ。硬派でリアルなシミュレーター作品ではないし、もちろんプレイしていて汗をかかないけれど「コツコツと丁寧に仕事に励む楽しさ」は“牧場”のお仕事そのものです!

牧場経営やバザール、風車での加工、町の人とのコミュニケーションといった「リアル牧場と同じ喜び」も味わえますし、コロボックルたちとの出会いやグライダーで風の吹く街を滑空するという「ゲームならではの楽しさ」にもあふれています。風の吹く町で体験する、ファンタジーとリアルが融合した穏やかな牧場経営は、やっぱり最高に面白い。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』の目玉要素は、“週末に開催されるバザール”です。この催しでの売り上げなどは、プレイヤーが住む町の発展にも繋がります。だからこそ「次のバザールでは、牛さんからミルクを取って販売しよう」「花を育てて売ってみよう」「来週までに至高のじゃがいもを作るぞ!」といった目標が作りやすく、自然とモチベーションが高まっていくのもいいところ。

バザールでは、プレイヤーの近くを歩く町の人にベルを振って「ねえねえ、このじゃがいも買ってよ!」なんてノリで、引き留めたりします。この没入感も非常に良いですね。仲良くなりたいキャラに積極的に話しかけるだけでなく、いつの間にか住人と仲良くなっていくようなバランス感も魅力です。

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』では、“自分の牧場への愛着”も湧いてきます。これは「牧場物語」というシリーズが大切にし続けてきたポイントですが、先述した「バザール」要素のおかげもあって、初めてのプレイヤーも「自分の牧場」が愛おしく思えるような仕組みが出来上がっています。


100年以上にわたって物語を作ってきた岩瀬牧場での体験は、『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』が持つ「牧場作りの楽しさ」を更に高める追い風となりました。人と人とが繋がる牧場と、町の住民たちと共に暮らす“生活の喜び”をぜひ体験してみてはどうでしょうか!

『牧場物語 Let's!風のグランドバザール』公式サイト

ニンテンドースイッチ/ニンテンドースイッチ2/PC(Steam)を対象とした新作『牧場物語 Let’s!風のグランドバザール』は、2025年8月28日に発売予定です。価格は通常版(パッケージ版 / ダウンロード版)が6,600円(税込)、デジタルデラックスエディション (ダウンロード版)が7,700円(税込)、DLCパックが付属するプレミアムデジタルデラックスエディション(ダウンロード版)が 9,500円(税込)です。

また、今回の取材で協力いただいた岩瀬牧場は、福島県岩瀬郡鏡石町にて毎日午前9時から午後4時まで営業中。この夏オープンしたばかりの「とうもろこし巨大迷路」は圧巻ですし、実は「牧場物語」ファンの従業員も多数いらっしゃるのだとか。筆者のように『グラバザ』を楽しむための前準備として訪れるもよし、『グラバザ』を遊んでからさまざまなアクティビティを体験するもよしの素敵な牧場ですので、興味を持った方はぜひ公式サイトをご覧ください。

「岩瀬牧場」公式サイト
《高村 響》

多義的に面白いことが好きです 高村 響

兵庫県生まれ。子供の頃からゲームを初めとしたサブカル全般にハマっていたものの、なぜか大学にて文学研究で博士課程まで進むことに。本が好きで、でも憎い。純文学を中心とした関係性の中で生きていたが、思うところあってゲームライターに転向。その結果、研究のさなかゲームをしまくっていたことが恩師にバレつつある。 読んでくださっている皆様、どうぞよろしくお願いします。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲーム アクセスランキング

  1. 1匹限定、激レアなムゲンダイナを手に入れろ!「紫黒の空」重要ポイントまとめ【ポケモンGO 秋田局】

    1匹限定、激レアなムゲンダイナを手に入れろ!「紫黒の空」重要ポイントまとめ【ポケモンGO 秋田局】

  2. 『ポケカ』新レアリティ「MA」がクール!「メガリザードンXex」や「メガカイリューex」など今後登場の注目カード続々公開

    『ポケカ』新レアリティ「MA」がクール!「メガリザードンXex」や「メガカイリューex」など今後登場の注目カード続々公開

  3. 「スイッチ2 ポケモンレジェンズZ-A セット」9月5日より予約開始!ただしマイニンテンドーストアは取り扱い予定なし

    「スイッチ2 ポケモンレジェンズZ-A セット」9月5日より予約開始!ただしマイニンテンドーストアは取り扱い予定なし

  4. 『ペルソナ3 リロード』スイッチ2版に向けた“新規キービジュアル”がスタイリッシュ!仲間たちの「覚醒ペルソナ」公式イラストにも注目

  5. 女性がじっとこちらを見つめてる…『ポケモンレジェンズZ-A』ホラー風だった「メガウツボット」発表映像、“本当に心霊描写があった”と話題に

  6. CR、ぶいすぽっ!など登場の新TCG『Xross Stars(クロススターズ)』入門書が発売決定―特別付録は一ノ瀬うるは、Rasのジャンボリーダーカード

  7. ”てまぬい”はちょっとクールに…?大人気『学マス』ちびぐるみ最新作が、“間違い探し”のようだと話題

  8. 『カービィのエアライダー』「こりゃマリオカートでよいですね」に出した桜井政博の答えが、想像の斜め上!“全キャラコピー能力持ち”にファン驚愕

  9. 忙しい大人よ、これが「ゲームで休む」の新常識だ。CMで話題の『ホワイトアウト・サバイバル』が"ストレスフリー"すぎて逆に心配になるレベルだった件

  10. あれ、ウエライドは?『カービィのエアライダー』エアライド、シティトライアルに続く3つ目のモードが言及されずファン困惑

アクセスランキングをもっと見る