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『Stellar Blade』PC版リリース記念インタビュー!PC向け開発や『NIKKE』コラボへの想いと「DORO」【特集】

自社コラボだからこそ可能なこだわり、その開発の秘密などをキム・ヒョンテ氏らにお答えいただきました!

ゲーム 特集
『Stellar Blade』PC版リリース記念インタビュー!PC向け開発や『NIKKE』コラボへの想いと「DORO」【特集】
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ソニー・インタラクティブエンタテインメントとSHIFT UPは、アクションアドベンチャー『Stellar Blade』のPC(Steam/Epic Gamesストア)版を2025年6月12日にリリースしました。

本作は2024年にPS5向けに発売された同名作の移植版です。舞台となるのは、クリーチャーに地上が占領され、残された人々が宇宙コロニーに追いやられた世界。プレイヤーは主人公・イヴとなって、出会った仲間たちと共に、人類の存亡をかけた戦いに挑み、世界が荒廃した謎の真相を突き止めていきます。

PC版では、フレームレートの上限開放やウルトラワイドディスプレイ対応、PC向けの最適化や高テクスチャ解像度など、さらなる高グラフィック化を実現。さらに、PC/PS5向けの新たなボスチャレンジが登場するほか、同社の『勝利の女神:NIKKE(以下、NIKKE)』とのコラボレーションDLCが配信されるなど、盛りだくさんの内容です。

Game*Sparkでは、今回のPC版リリースに合わせてSHIFT UPへのインタビューを実施。移植や開発についてのお話や、コラボレーションについて、そしてもちろん“あのキャラクター”についてもお話していただけました!

PC版『Stellar Blade』スタッフインタビュー

今回お話を聞かせていただいたのは、SHIFT UPの代表であり『Stellar Blade』のディレクターを務めるキム・ヒョンテ氏と、同作のテクニカルディレクターを務めるイ・ドンギ氏。キム・ヒョンテ氏とは2024年に『Stellar Blade』についてのインタビューも実施しているので、こちらもぜひともご覧ください。



キム・ヒョンテ氏

イ・ドンギ氏

――PC版『Stellar Blade』について、移植で苦労した点と、ここだけは見ておいて欲しい!」という点があれば教えて下さい。

キム・ヒョンテ氏(以下、キム氏):PCへの移植開発の過程では多くの面で苦労しましたが、その中で少し興味深かった話を紹介させてください。

『Stellar Blade』は元々のPS5版で16:9だったのですが、PC版でウルトラワイドモニターへと対応させるために、すべてのカットシーンをすべて作り直したんです。なので、カットシーン関連の開発に関しては本当に苦労しましたね。

そして不思議なことに、ウルトラワイドだけでなく、いつの間にか“縦に長い画面”にも対応していたんです。「これ何でやったの?」と聞いても、開発チームの誰も理由を知らないというミステリーでした(笑)

イ・ドンギ氏(以下、イ氏):コンソール(PS5)ではハードウェアは決まっているのですが、PCはユーザーによってパーツの組み合わせが多岐にわたるので環境が大きく異なります。そのため、PC版では“互換性の確保”がひとつのポイントでした。

開発時もさまざまな環境下でテストや性能分析も行い、ゲーム内でも多様なグラフィックオプションを用意しています。多くのユーザーへ最適なゲーム体験を提供できることに注力しています。

キム氏:『Stellar Blade』の「ここは見てほしい!」という点は、もちろん全部を楽しんでもらいたいですね(笑)

ただ、これからゲームを初めて遊ぶ人は、リリース後に配信されたDLCやシーズナルイベントを遊ぶ設定をオフにして欲しいですね(開始時に選択可能)。まずは本編の世界観を楽しみながらプレイしてから、あらためてニューゲーム+で追加コンテンツを楽しんでもらえれば、より多彩なゲーム体験ができると思います。

――PC版『Stellar Blade』発売後に寄せられた感想で印象に残ったものはありますか?

キム氏:多くのユーザーから本当に沢山の嬉しい感想をいただいています。ひとつをピックアップするのは難しいのですが、Modderの方から「オリジナルがすごいのでModでやることがない、公式に勝てない」というコメントをいただいたのが印象に残って嬉しかったですね。

イ氏:弊社としてはPC版の最適化について多くの準備をしてきました。この部分について、ユーザーの方々からどのような感想が来るのか緊張していましたが、多くの好意的な感想をもらえて開発チームとしてほっとしています。

Modに関しては『Stellar Blade』本編での性能をダウンさせる内容のものが登場していたのが印象に残っていますね。

――今回のPC版リリースに合わせた『NIKKE』とのコラボレーションはとても印象深いものでした。一か月ほど前のコラボ紹介トレイラー最後の“サプライズ”などを含め、どのような反響がありましたか?

キム氏:『NIKKE』とのコラボレーションについては長い時間をかけて準備してきました。SHIFT UP内での自社コラボということもあり、他社IPコラボともまた違う、はっきりと差別化した内容を目指したかったんです。そのためか、ユーザーの方々からの反響も良かったですね。

トレイラーの最後には「DORO」がサプライズ登場します。「DORO」が『NIKKE』ではなく『Stellar Blade』でゲーム本編に初登場したというのは少しユニークな部分ですが、ユーザーの皆様もとても喜んでくれました。

こういった反応を見て、自分が思っていた以上に「DORO」の人気が高いなと思いましたね。

――『Stellar Blade』『NIKKE』はどちらも特徴的な世界観です。コラボレーションの設定や表現に関して、それぞれの開発チームでどのような話し合いが行われたのでしょうか?

キム氏:コラボレーションのミニゲームについてはとても注力していて、両方の開発チームですべてのリソースを共有しながら進めてきました。

お互いのチームのタイトルについての理解度が非常に高かったのですが、結果としてチーム間の開発が競争状態になってしまいました。どちらのチームもやりすぎじゃないかというくらい没頭してくれて「そこまでやっていいのかな」と思うくらいの内容になったと思いますね。

『Stellar Blade』『NIKKE』は別の階で開発しているんですが、ストーリーや設定についての情報共有のために、階段を使って情報交流してしました。こういった環境のおかげで、設定とは矛盾しない限り自由に高クオリティな作品を目指して作れたのが印象深いです。

イ氏:両チーム間で何度も質疑応答や交流などを重ねてきました。その中で『NIKKE』のスタッフが『Stellar Blade』の開発室に来て、リソースの分析ができるようなPCを用意したんです。

もしわからないことがあればいつでも質問できるような環境を作り、お互いのチームで何度も話し合ったんです。そのため、開発チーム同士が一体化して今回のコンテンツを具現化できたことが良かったと思います。

――今後も『Stellar Blade』と他のゲームとのコラボ企画は考えているでしょうか?『NIKKE』x『Stellar Blade』の第二弾も期待しています!

キム氏:現時点では、新しい他社IPとのコラボレーションで決定しているものはありません。ただし、将来的にはコラボレーションしたくなるような良いゲームが見つかったり、ユーザーからの熱い要望があれば検討することもあると思います。

『NIKKE』第二弾コラボレーションに関しては、両チームの開発状況次第なので明言することはできません。ですが、ユーザーからの熱い要望があれば不可能ではありませんし、可能性はあると思います。

――PC版から新たに始めて『Stellar Blade』が難しい!という人に向けてのアドバイスなどがあればお願いします。

キム氏:まず『Stellar Blade』は簡単にクリアできるタイトルではありません。PC版ではキーボード/マウスでの操作にも対応していますが、基本的にはパッドでプレイすることを前提としています。

特に「DualSense」を使用することで、PS5版と同様にアダプティブトリガーやハプティックフィードバックなどの機能を活用できます。こちらを使うことで、ゲーム体験を最大限に活かしながら腕前を上げていけると思います。

また、難しいと思う方にはゲーム内オプションで難易度調整やアシストもあるので、そちらを使えば最後まで楽しく遊べると思います。

イ氏:(戦闘が簡単になる)ストーリーモードを選ぶだけではなく、ゲーム内のサポートオプション次第で難易度を下げたり、遊びやすくすることもできます。色々な設定を試した上で、自分が楽しめる難易度で遊んでください。

――『Stellar Blade』のMod導入に関して、タイトルの公式Xにて支持する内容の投稿が行われています。例えばModコミュニティが大きく盛り上がった場合、Steamワークショップへの対応などは行われる可能性があるでしょうか?

キム氏:公式でのModサポートは予定していませんが、Modコミュニティが盛り上がっていくなかで、我々にできることがあれば、考えていければと思います。

Modは今の段階でも十分に活用してもらっていると思います。今後はコミュニティ側でどこまで楽しんでもらえるのか、というのを見守りながら、こちらでサポートできることが見つかったら検討できれば良いと思っています。

印象に残る数々のModを『Stellar Blade』のために作ってくれたModderの方々には、感謝しています。

個人的に一番印象に残ったModは、本来は一度捕まえると消えてしまう「DORO」をずっと連れ歩けるModです。今後もこういった面白いModが増えていくことを楽しみにしています。

――これまで『NIKKE』関連のさまざまな場面で登場してきた「DORO」が、ついにキャラクターとしてゲームに登場しました。その経緯などについて教えてください。

キム氏:「DORO」については『NIKKE』とコラボレーションするなら「絶対に出さないと」と思ったので、とても自然な流れで登場が決まりました。

でも、あらためて考えたら「DORO」は『NIKKE』のゲーム内に出ていないんですよね(笑)。なので、コラボレーションではあるのですが『Stellar Blade』でゲームに初登場することになってしまいました。

「DORO」については3Dモデルで作ることを考え、上手く作れなかったら没にする可能性もありましたが、アニメーションと3Dチームが本当に特徴を活かして作ってくれて、これはもう「もっとモーションを増やそう!」となりました。なので、何の迷いもなくゲームに出すことができましたね。

――自分も今後発売される「DORO」グッズを予約するくらいキャラクターに心を奪われていたので、今回のサプライズ登場は本当に嬉しかったです!

キム氏:ありがとうございます。実は今の『NIKKE』のグッズの中で、一番人気が高いのが「DORO」関連だと聞いています。みなさんが愛してくれて本当に嬉しいですね。

――『Stellar Blade』は多彩なアクセシビリティオプションが用意されています。幅広いユーザー層に遊んでもらうための工夫や想いなどについて教えて下さい。

イ氏:アクセシビリティ項目に関しては、PS5版から意識していました。ただし、チームとして過去に経験がない分野だったので、ソニーの皆さんと相談しながら開発を進めてきました。

開発チームとしては、多くのオプション項目を通してユーザーの方々が『Stellar Blade』を楽しんでいただければいいなと考えています。1人でも多くのユーザーの役に立ってほしいです。

――最後に読者の方へのメッセージをお願いします!

キム氏:『Stellar Blade』はPS5版も多くの人に遊んでいただきました。今回PC版をリリースし、どちらのバージョンでも充実したゲーム体験を楽しんでもらえるように準備を進めてきました。多くの日本のユーザーの方に『Stellar Blade』を愛していただけることを祈っています。

『NIKKE』も日本で多くの人に愛されているので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。コラボレーションコンテンツのひとつである「紅蓮」は『NIKKE』では見られなかった新たな魅力や、剣士としての腕前などが披露されています。

『Stellar Blade』とのコラボレーションでは、他にも『NIKKE』ファンが喜ぶような内容をたくさん用意しています。ぜひとも『Stellar Blade』でも『NIKKE』を楽しんでください!

イ氏:PS5版のリリースから1年間経ちましたが、その間に色々な改善やコンテンツ追加などで開発を進めてきました。PC版は『Stellar Blade』の「完全版(※コンテンツや調整などはPS5版にもアップデート適用済み)」とも言えるバージョンになっていると思うので、ぜひとも楽しんでください!

――ありがとうございました!


『Stellar Blade』はPC(Steam/Epic Gamesストア/PS5向けに配信中。タイトルの公式Xアカウントではついに300万本の売上を達成したことも報告されています。今後も『Stellar Blade』から目を離せませんね!

《Mr.Katoh》
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