◆ゲームキューブの名作、実はWiiでも遊べた
まず思い浮かぶのは、ゲームとして遊べた期間が長い点です。
前述したように『カービィのエアライド』が発売されたのは2003年7月。GC本体の発売は2001年9月ですので、多くの人にハードが行き届いたタイミングといえます。前述した遊びやすさもあって「持っていなかったけど、友達の家で盛り上がった」人の割合はかなり多いのではないでしょうか。
さらに、次世代ハードの「Wii」ではGCソフトとの互換性持ち合わせていました。本体にはGCのコントローラーを接続できる箇所もあってプレイ環境自体は整えられており、ソフトさえ手に入れば『カービィのエアライド』は「遊べる」時代が続いていました。
しかしその一方で、Wiiの時代になっても『カービィのエアライド』の続編は発売されませんでした。当時の筆者も「Wiiリモコン+ヌンチャクで『エアライド』ができたら楽しそうなんだけどなぁ……」と思った記憶があります。
◆「Nintendo Switch Online」で配信される過去タイトルに触発?
さらに、2018年9月からはニンテンドースイッチに「Nintendo Switch Online」の正式サービスが開始。「ファミリーコンピュータ」や「スーパーファミコン」といった任天堂の過去ハードのタイトルが配信されるようになりました。
その後「NINTENDO 64」や「メガドライブ」「ゲームボーイアドバンス」などのソフトも配信が開始。こうなるとゲーマーたちの視線は、どうしても過去に向けられ始めます。
また、2015年頃からは各ゲームメーカーが過去作品のリメイクや久々のシリーズ復活タイトルなどを多数発表するようになりました。任天堂においても『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』や『New ポケモンスナップ』などが大きな話題を集めます。
その中でも最大のムーブメントを引き起こしたのは、フロム・ソフトウェアが2023年に発売した『アーマード・コア6』でしょう。『アーマード・コア5』から10年ぶりとなった本作は「身体は闘争を求める」というコピペを胸に、最新作を求め続けたフロムファンたちを歓喜せしめました。
そのような動きを対比して見るに連れ、『カービィのエアライド』に対する期待も高まったように思えます。