◆ローンチは15本超えと安定感ある出足

ゲーム機の価値は、その性能だけでなく、「どんなゲームが遊べるのか」も重要です。その点、まずは『マリオカート ワールド』の同日発売で、一定の水準はクリアしています。
しかしゲームファンといっても、レースゲームが好きな人ばかりではありません。『マリオカート ワールド』がどれほど魅力的であっても、スイッチ2が成功するにはラインナップの多彩さも必須です。
同日発売のソフトを見ると、『Nintendo Switch 2 のひみつ展』といったユニークなタイトルも気になるほか、アイドルたちを支える経営SLG『シャインポスト Be Your アイドル!』や、久しぶりのシリーズ最新作『サバイバルキッズ』などが、独占の完全新作として登場します。
また、従来作の移植版やリマスター版となる『ストリートファイター6』や『祇:Path of the Goddess』、『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスター』、『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』なども控えています。
ローンチタイトルだけでも15本を優に超えており、レースやアクション、RPGにSLG、対戦格闘と、広いジャンルが適切に押さえられていると言えるでしょう。
◆新型ゲーム機にありがちな“ソフトの空白期”を埋める施策
『マリオカート ワールド』を筆頭とする完全新作、『ストリートファイター6』を含む移植作、リマスター版の『ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー HDリマスター』などで、ローンチとしてはまずまずの出足です。
ただし、その後にどんなラインナップが続くのかも大事なポイントのひとつ。新型ゲーム機に新たなタイトルを出すには相応の準備も必要で、各メーカーがすぐさまリリースできるわけではありません。その空白期に対する問題は、無論スイッチ2にも突きつけられます。
かつての新型ゲーム機は、ローンチでも見られたような移植版やリマスター版で、その空白期を埋めるのがポピュラーな手法のひとつでした。スイッチ2でもその形が取り入れられており、さらに一歩進んだ「Nintendo Switch 2 Edition」の導入も決定しています。
「Nintendo Switch 2 Edition」とは、スイッチ向けに発売されたソフトに、グラフィックの向上やスイッチ2ならではの遊びなどの要素を追加した、スイッチ2向けのソフトの総称です。
例えば『星のカービィ ディスカバリー』のNintendo Switch 2 Edition版では、新たなストーリー「スターリーワールド」を追加。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』と『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』なら、解像度やフレームレートが向上するほか、スマホアプリと連携する新たな機能を新エディションで楽しめます。
Nintendo Switch 2 Edition版の魅力的な点は、追加要素の存在だけではありません。まず、スイッチ版を既に所持しているタイトルは、「アップグレードパス」を購入するだけで、Nintendo Switch 2 Edition版がプレイできるようになります。製品版を丸々買い直す必要がないため、導入のハードルが低く、自然と空白期が埋まりやすくなります。
また、すでに発売済みのタイトルだけでなく、今後発売される『ポケットモンスターレジェンズ Z-A』や『メトロイドプライム4 ビヨンド』のNintendo Switch 2 Edition版も登場します。完全新作としてスイッチ2でも楽しめるのも、大きな利点のひとつです。
嬉しい追加要素、導入しやすい「アップグレードパス」の存在、完全新作も対象とする幅広さなど、単なる移植に留まらない「Nintendo Switch 2 Edition」の存在も、スイッチ2の躍進を後押しすると思われます。