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ゲーム19XX~20XX第14回:『バーチャファイター』『DOOM』が登場、3Dゲーム時代の幕開けを告げた1993年のゲームをプレイバック!

今回は話題作『シェンムーIII』の発売を記念して、『シェンムー』シリーズの生みの親である鈴木裕氏が『バーチャファイター』を世に送り出した1993年のゲームを紹介していきます。

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2019年11月19日、『シェンムー』シリーズ最新作となる『シェンムーIII』が、ついに発売されました。「オープンワールド」の元祖とも言われる伝説的シリーズの復活に、多くのファンが心を躍らせたことでしょう。

今回の『ゲーム19XX~20XX』は、この『シェンムー』シリーズの生みの親である鈴木裕氏が、『バーチャファイター』(セガ:現セガ・インタラクティブ)を世に送り出した1993年のゲームを紹介していきます。

この年はサッカーが世間の話題を独占しました。5月15日に開幕した日本初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」の人気が沸騰。しかし、10月に行われたワールドカップ最終予選では、イラク戦での試合終了直前の失点によって本大会出場を逃しました。この出来事は「ドーハの悲劇」と呼ばれ今に語り継がれています。

日本経済の不況の深刻化も、この年を象徴する出来事のひとつです。景気回復の兆しがまったく見えず、企業が採用を大幅に縮小。現在大きな問題となっている「就職氷河期世代」が生まれる契機となりました。一方、皇太子さま(現在の天皇陛下)と雅子さまのご結婚という明るいニュースもありました。ご夫妻は結婚の儀のあとオープンカーでパレード。約19万もの人が沿道に詰めかけ、おふたりを祝福しました。

この年のヒット曲はCHAGE&ASKA(現CHAGE and ASKA)の『YAH YAH YAH』、B'zの『愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない』、ZARDの『負けないで』など。映画では本物と見まがう恐竜の映像が話題を呼んだ『ジュラシック・パーク』が大ヒット。ドラマでは江口洋介主演の『ひとつ屋根の下』が高視聴率を記録しました。

アニメでは忍者学校の少年たちの活躍を描いた『忍たま乱太郎』の放映がスタート。マンガでは真倉翔(原作)、岡野剛(作画)の『地獄先生ぬ~べ~』、古谷実の『行け!稲中卓球部』、がもうひろしの『とっても!ラッキーマン』などが人気となりました。

1993年はゲームの世界も大きな変動が起きた1年でした。本格的な3Dゲーム時代の到来です。その象徴となったのが、この対戦格闘ゲームの傑作です。

バーチャファイター


発売日:1993年12月
機種:アーケード
販売元:セガ(現セガ・インタラクティブ)


『スペースインベーダー』、『スーパーマリオブラザーズ』、『ウルティマ』、『ウィザードリィ』……ゲームの歴史を変えた作品は数あれど、『バーチャファイター』ほどの衝撃をもって迎えられたタイトルはそうないでしょう。

個性豊かな8人のファイターたちを操作して戦う3D対戦格闘ゲームですが、フルポリゴンのキャラクターたちは立体的ではあるもののハリボテのようで、初めて雑誌で画像を見たときは、どこかユーモラスに感じたのを覚えています。しかし、実際にプレイ画面を見て、その印象は一変しました。ファイターたちの繰り出すスピーディーでダイナミックなモーションは驚異のひとこと。しかも動きのひとつひとつが恐ろしいほどリアルかつ滑らかで、当時のプレイヤーたちが受けたカルチャーショックはすさまじいものがありました。

パンチ、キック、ガードという3つのボタンとレバー操作を組み合わせて戦うシンプルながら奥の深い操作も本作の特徴のひとつです。打撃・ガード・投げと上中下段の3すくみの関係を利用した駆け引きは非常にスポーツ的で、多くの猛者たちがゲームセンターで腕を競い合いました。

この頃すでに『ストII』をはじめとする2D格闘ゲームブームを受け、各地でさまざまな大会が開かれていましたが、本作はそうした流れをさらに加速。「新宿ジャッキー」、「池袋サラ」、「ブンブン丸」といったトッププレイヤーたちが人気を博すなど一大ムーブメントを巻き起こしました。

このように本作が与えたインパクトは絶大で、多くのゲームファンを熱狂させました。その革新性は世界が認めるもので1998年に「コンピュータワールド・スミソニアン・アワード」を受賞。スミソニアン博物館の国立アメリカ歴史博物館に各種資料が展示・保存されています。

2016年に開催された「GAME ON~ゲームってなんでおもしろい?」に出展された『バーチャファイター』の筐体。

翌1994年にサターン版が発売。こちらも大きな話題となりました。

この時期は格闘ゲームが一大ブームとなっており、さまざまな2D対戦格闘が人気を博していました。アーケードでは刀や剣などの武器を駆使したアクションが魅力の『SAMURAI SPIRITS(サムライスピリッツ)』(SNK)がヒット。超人気シリーズ『ストII』の新バージョンとなる『スーパーストリートファイターII』(カプコン)やシリーズ第3作目となる『餓狼伝説SPECIAL』(SNK)、奇抜なキャラクターたちが特徴的な『豪傑寺一族』(アトラス)などもこの年に登場しています。

家庭用ゲームでもスーパーファミコン向けに発売された『ストリートファイターII ターボ』(カプコン)が累計出荷本数200万本超えを達成(※1)。孫悟空やベジータなど人気アニメ『ドラゴンボールZ』のキャラクターたちを操作して戦う『ドラゴンボールZ 趙武闘伝』(バンダイ)もミリオンヒットとなるなど、まさに格闘ゲーム全盛の時代でした。

左はハムスターのアーケードアーカイブスより配信中の『SAMURAI SPIRITS』(画像はPlayStation Storeより)、右は同じくアーケードアーカイブスの『餓狼伝説SPECIAL』(画像はPlayStation Storeより)

左『ストリートファイターII ターボ』(画像はWiiUバーチャルコンソールより)、右『ドラゴンボールZ 趙武闘伝』

※1:数字はいずれも一般社団法人コンピュータエンタテインメント協会発行の『CESAゲーム白書』より

スターフォックス


発売日:1993年2月21日
機種:スーパーファミコン
販売元:任天堂


家庭用ゲーム機における3Dゲームの先駆けとなったシューティングです。ロムカセットに3D描画能力を強化する「スーパーFXチップ」を搭載。スーパーファミコンでポリゴンによる3D空間を作り出しました。

プレイヤーはキツネの姿をした主人公・フォックスとなって戦闘機アーウィンに搭乗。仲間のファルコ、ペッピー、スリッピーとともに悪の科学者アンドルフの野望を打ち砕くべく戦っていきます。宇宙などを舞台にしたSF作品で、未来的な世界観がポリゴンで描かれた3D世界と絶妙にマッチしていました。

さすがに今見るとポリゴンがかなり荒く、チープ感はいなめません。しかし、当時はまだまだ3Dゲームが目新しかった時代で、ポリゴンという言葉も一般的ではありませんでした。それだけにすべてが3Dで描かれた立体空間を飛び回るのは新鮮で、3Dゲームの持つ面白さを存分に味わわせてくれました。

本作は現在スーパーファミコンのいろいろなタイトルをプレイできるサービス『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』にて配信中ですので、ぜひプレイしてみることをオススメします。3Dゲームの進化の歴史をまざまざと実感できることでしょう。


スーパーファミコンを小型化した「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」にも収録。

次のページ:FPS人気を確立した3Dシューティングの名作を紹介!
《仁志睦》
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