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魅力溢れる世界を大胆な難易度で彩った『嘘つき姫と盲目王子』─ “嘘”の結末まで引き込むプレイ感と、賛否分かれるポイントに迫る【プレイレポ】

『ディスガイア』シリーズなどの代表作をはじめ、多彩なソフトを幅広く展開している日本一ソフトウェア。多くのシリーズ展開を手がける一方で、新規IPの創出にもかなり力を入れており、個性的なタイトルを毎年いくつも手がけています。

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◆逆の意味で「人を選ぶ難易度」を用意した『嘘つき姫と盲目王子』



ゲームの内容を伝える際に、「人を選ぶ難易度」という言い回しがよく使われます。これは、「面白いけども歯応えがあり、そのジャンルに慣れていないと手こずるかも」みたいな意味合いがほとんど。ですが本作に関しては、まったく反対の意味で「人を選ぶ難易度」となっています。

単独では動けない王子をゴールに導くため、狼は姫の姿になって手を引かなければなりません。段差がある時は一緒にジャンプ。途中からは単独で歩いてもらうこともできますが、その距離が限られているため、基本は姫が連れて歩く形となります。


しかし姫のままでは、森に巣くう魔物に太刀打ちできず、王子だけでなく姫状態の狼もやられてしまうので、そんな時は狼に変化。狼状態だとステージに登場する魔物を圧倒でき、恐いのは落下による死と王子がやられてしまうことくらい。ですが狼状態では、王子を動かす術が無く、この切り替えがゲーム性のキモとなります。


時には王子のそばを離れ、ギミックを作動させるタイミングで王子を声で誘導するなど、シチュエーションを活かした仕掛けが待ち受けています。が、その難易度は全体的に緩やかで、パズル性についてはちょっと考えれば答えが見つかるものがほとんど。アクションによるタイミングもシビアさはなく、「何度やっても超えられない!」といった厳しい仕掛けはありません。


また、リトライがしやすいのも大きな利点。王子や姫がやられてしまう姿を見るのは辛いものの、ほぼロードなしで再開可能。しかも、さほど戻されることもないので、トライ&エラーが手軽に行えます。相当アクションが苦手な人でない限り、あまり躓くことなく進めるはず。

さらに本作は、ステージをスキップできる機能も搭載! よほどのことがない限りクリアできる難易度ですが、ごく一部の例外といえる「よほどのこと」に当てはまった場合も、スキップすることで先に進むことができるので、まさしく文字通りの意味で“誰でもクリアできる”といった印象です。


詰まってしまうとそのまま投げ出してしまうこともありますが、その懸念は本作においてはまったくの無用。その反面、ハードなゲームに慣れているユーザーにとっては、少々物足りない難易度かもしれません。この点について賛否が分かれると思いますが、筆者の個人的な感想としては、本作の世界観と手強い難易度は相性があまりよくないように感じています。

難易度が上がれば、自ずと足止めされることが増え、プレイ全体のテンポはどうしても下がってしまうもの。「森の魔女に会いに行く」という狼と王子に焦点を当てた物語は、異種族ゆえの考え方の違いや、嘘を軸とした互いの関係などを描いており、現状の難易度とのバランスは絶妙の塩梅でした。


まったくの無策では進めず、しかしちょっとの閃きとアクション性で緩急が付き、時折迎えてしまう失敗に心を痛めつつ、ステージをクリアすると物語が展開。モチベーションとハードル、そしてストーリー進行がそれぞれ適切なバランスを保っており、エンディングを迎えるまで心地よくプレイすることができました。

難易度が上がれば歯応えは増しますが、ゲームプレイを重くする手法が『嘘つき姫と盲目王子』とマッチするようには思えません。難しくしてもスキップ機能があるから問題ない、と考えることもできますが、スキップはあくまで救済手段。また、「手応えを増やそう難易度を上げた結果、スキップの多用によって手応えが減る」という残念な形になりかねません。


一般的な使用とは真逆の意味で「人を選ぶ難易度」を選択した『嘘つき姫と盲目王子』。人によって合う、合わないがきっぱりと分かれてしまう点ではありますが、本作の世界観を踏まえたレベルデザインとしては適切と言えるでしょう。

物語も表現も魅力的な『嘘つき姫と盲目王子』。しかし、最も賛否が分かれそうなポイントが・・・。
《臥待 弦》
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