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【E3 2014】戦車、戦闘機、戦艦の次はいったい?―Wargaming.net Alister氏インタビュー

昨年のE3 2013に続き、今年のE3 2014にも大々的に出展を行っていた「World of Tanks」でお馴染みのWargaming.net。

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昨年のE3 2013に続き、今年のE3 2014にも大々的に出展を行っていた「World of Tanks」でお馴染みのWargaming.net。

前回の『World of Warships』のインタビューに続き、Global Branding DirectorであるAlister King氏へのインタビューをE3にて行うことが出来ましたので、そちらの様子もレポートしてきます。

Alister氏は『World of Tanks』の“ROLL OUT”や『World of WarShips』の“ACTION STATIONS”、『World of Warplanes』の“GET AIRBORNE”など、同社が展開する各タイトルのキャッチコピーの考案や、各国にあった”Wargaming”のタイトル調整や確認を担当している人物で、インタビューはAlister氏のファシリテートのもと、進められました。今回は『World of Warships』『World of Tanks: Xbox 360 Edition』『World of Tanks Blitz』の3タイトルのプレゼンとなっています。

まずは、先日の記事でもお伝えした『World of Warships』についてのプレゼン。現在、クローズドアルファテストの段階であり、多くのプレイヤーに良い評価を受けているようで、プレゼンでは有名な戦艦「大和」を用いたデモプレイとなっていました。日本の艦船の3Dモデルを作成するのに、さまざまな資料を集め、加えて膨大な時間を費やしたとのこと。同社としても、日本の艦船はより忠実に再現したいという希望があるらしく、日本に直接調査員を送り込んだり、日本国内にある多くの資料を収集しているとのことです。『World of Warships』についての詳しいインタビューはコチラから。

クローズドベータテストについては2014年末に、正式リリースについては2015年内を予定しているとのことです。

続いて『World of Tanks: Xbox 360 Edition』についてのプレゼンが行われました。Arister氏曰く「日本は未だに家庭用ゲーム機が強く、とりわけSCEのシェアがかなり大きい。しかし我々は、マイクロソフトが展開しているXbox360にて『World of Tanks: Xbox 360 Edition』をユーザーのみなさまに提供している。」「6月に実装されたアップデートは、WoTでは最大級のアップデートとなっており、29のソ連車両が追加されている」とのことです。今後の展開としては、2014年内に新たなマップ・車両を追加するなどのコンテンツの拡大を計画しているとのことです。

近い将来、アメリカの自動装填装置を搭載した車両の追加も予定しており、この機能を搭載している車両は自動での装填となっているため、次弾装填までの時間が通常の車両に比べとても短くなっているそうです。ただし、自動装填装置を使い切った後、弾倉に弾薬を再装填するのに非常に時間がかかるとのこと。

この『World of Tanks: Xbox 360 Edition』ですが、現在はダウンロード版のみの販売となっていますが、近々パッケージ版の販売も予定しているとのこと。パッケージ版には、限定車両やゲーム内ゴールド、マイクロソフトのゴールドアカウントなどさまざまな特典も追加される予定。Xbox版をプレイしているユーザーはフレンドとゲームをプレイする傾向が非常に強いようで、今後のアップデートでは、本来は3人までしか組めない小隊を最大7人まで組めるよう、システムアップデートをかけていくそうです。

現時点で1,400万台以上の車両が購入されており、ピークの時間帯には、約86ヶ国以上の地域から7万5,000人以上のプレイヤーがWoT Xbox360 Editionに参戦しているとのことです。

次いでiOS向けに展開される『World of Tanks Blitz』のプレゼンが行われました。今現在はスウェーデンなどのヨーロッパの地域で5月5日から先行配信されており、ユーザーからの評価は比較的良いとのこと。先行公開されている地域は5ヶ国ですが、既に20,000人以上のユーザーがプレイをしており、平均プレイ時間が約70分とかなり長時間となっているとのことです。ユーザーからの評価を受けて、先日6月26日に正式リリースとなることが先日発表されています。

リリース時には、アメリカ、ソ連、ドイツの3ヶ国、90以上の車両が準備されており、ヨーロッパでは深夜帯にもかかわらず、常時300人以上のプレイヤーがゲームをプレイしているとのこと。本作はPC版の移植かと思われがちですが、UIやゲーム設計までモバイル用に1から設計されており、PC版では15対15の戦闘を最大で15分間行っていましたが、Britzでは7対7の戦闘を最大で7分間行います。また、マップもPC版の4分の1となっているため、敵車両とすぐに遭遇でき、激しい戦闘を7分間という短い時間で行うことが可能となっています。物理エンジン等もPC版とほぼ変わらないものが実装されているようで、主砲の貫通力や砲弾の貫通力などPC版に劣らないものとなっているとのこと。

モバイル版で一番苦戦した部分は、やはり「操作性」になるようで、今回のBritzでは「サポートシステム」がいくつか準備されており、その1つとして敵車両に照準を合わせると自動的にズームを行う「ズーム機能」が実装され、プレイヤーが操作しやすい環境となっています。

最後にAlister氏に、今後PlayStationでの展開があるかどうか質問したところ「現在では、考えていない」とのことでした。また『World of Warplanes』『World of Warships』のコンソールでの展開について伺ったところ、リリース後の展開次第ではWoTのXbox版が出たように可能性としてはあるかもしれないとのことです。加えて戦車、戦闘機、戦艦の後の展開を考えているかという質問に対しては、クリス・テイラー氏のスタジオと新作の制作は行っているものの、現段階では明言ができないとのことでした。
《森 元行》

森 元行

海外のゲームショウにてeスポーツの大会に出会い衝撃を受け、自身の連載「eスポーツの裏側」を企画・担当。プロプレイヤーはもちろん、制作会社や大会運営責任者、施設運営担当者など「eスポーツ」に携わるキーマンに多くのインタビューを実施。 2022年3月 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科 博士課程前期課程(修士/MBA)修了。

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