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大ヒットアプリ『モンスターストライク』に仕込まれたブーム起爆剤とは

『パズドラ』の牙城、ついに破れる!? App Store売り上げランキングで『パズドラ』を制したのはミクシィが提供する『モンスターストライク』。決してまぐれ当たりではない、その人気の秘訣に迫ります。

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この原稿を執筆している5月16日19時時点では、再び『パズドラ』がランキングの1位に。王者の貫禄を見せています
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2011年11月以降、約1年半にわたってApp StoreのiPhoneアプリ売り上げランキング(ゲームカテゴリー)で1位に君臨した『パズル&ドラゴンズ』。一時的ではありましたが、ついにその『パズドラ』から1位を奪取するゲームが現れました。ミクシィが提供するアクションRPG『モンスターストライク』です。

赤字続きだったミクシィの株価を大きく底上げし、利益をもたらした『モンスト』。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。

◆マルチプレイの楽しさをスマホアプリに!


本作の開発を手がけたのはミクシィとゲームクリエイターの岡本吉起氏。岡本氏は『ファイナルファイト』シリーズや『ストリートファイター』シリーズに関わったあと、カプコンを退社して独立。新たにゲームリパブリックを設立しましたが、やがては経営難に陥って活動停止状態に。その後は家庭用ゲーム機から身を引き、モバイル用のゲームを制作中であると報じられていましたが、その作品がこの『モンスト』であったということになりそうです。

そんな名うてのゲームクリエイターが『モンスト』にしかけた起爆剤、それはズバリ「Bluetooth機能を使った、顔をつきあわせてのマルチプレイ」です。スマートフォンは当然常時インターネットに接続できるため、スマホで配信されるゲームは、家庭用ゲーム機になぞらえていうならどれもが「オンラインゲーム」です。そこに敢えて、実際に会って遊ぶマルチプレイの概念を持ち込みました。時間の自由が取りづらい社会人にはやや窮屈かもしれませんが、丁寧に作られたいいゲームがマルチプレイで遊ばれたらどうなるか――『モンスターハンター』を例に挙げれば答えはいたってシンプル。口コミで爆発的に普及するのです。



口コミでブームに火をつけるには、ゲームそのものがしっかり作られていて楽しめるものでなければなりません。もちろんその辺にもぬかりはなく、「モンスターを引っ張って敵にぶつける」という『パズドラ』以上の分かりやすさや、もはやお決まりともいえる(モンスターの)合成・強化システムなど、既存のヒット作を見習った丁寧な作りが光ります。そこに上乗せする形で、マルチプレイしたときの大きなメリットを用意するという周到さ。こうしてあとから振り返ってみれば、ヒットする要素はそろっていたと言えるでしょう。

◆消えてゆくスマホアプリと携帯ゲーム機の境界


スマホオリジナルのゲームとしてリリースされて大ヒットし、2013年末に発売された3DS版も130万本を超えるミリオンセラーとなった『パズドラ』。そして、その王者に肉薄しつつあるのが、携帯ゲーム機ではよく見られるシステムながら、モバイルのゲームではなかなか見られなかったマルチプレイを持ち込んだ『モンスト』。こう思うと、スマホと携帯ゲーム機の境界線がまた薄くなったと感じます。今後は海外展開も見込んでいるという『モンスト』は、第2の『パズドラ』となれるのでしょうか? 最近始めて名前を知ったという方は、これを機に遊んでみるのもいいかもしれません。

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《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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