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【E3 2011】イメージチェンジした最新作を堪能・・・『エースコンバット アサルト・ホライゾン』

「エースコンバット」はフライト・シューティングと称されるスタイルのゲームです。実在する軍用戦闘航空機のパイロットとして敵国家と戦っていきますが、ゲーム的な楽しさとプレイを演出する為に調整されている点が長年の人気に繋がってきました。

ソニー PS3
ACE COMBAT ASSAULT HORIZON
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「エースコンバット」はフライト・シューティングと称されるスタイルのゲームです。実在する軍用戦闘航空機のパイロットとして敵国家と戦っていきますが、リアルなフライトシミュレータとは異なり、ゲーム的な楽しさとプレイを演出する為に調整されている点が長年の人気に繋がってきました。

シリーズのファンにとって、エースコンバット世界は巨大な超兵器に彩られた慣れ親しんだ場所でした。しかし『エースコンバット2』『3』『04』『5』『ZERO』そして『6』と長くに渡って展開されたエースコンバットの架空世界を離れ、『アサルト・ホライゾン』(以下AC:AH)は現実の地球を舞台へと移しました。アメリカ空軍を舞台にドラマを展開する新作は舞台の一新と共に新しい機能を見せてくれました。

今作で新たに紹介された機能の一つはドッグファイトモード。一定距離までに敵機に近づき、後ろを取るとドッグファイトが始まります。狭まった視界に上下左右と必死にプレイヤーから逃げる敵機のアフターバーナー炎とフレアの光が焼き付きます。ミサイル、または機銃を当てる為に左スティックで敵機に照準を合わせて行きます。半自動でアーケード的に敵機の後ろを追いかけてくれるので、プレイヤーは機体の高度や障害物を心配することなく、敵機撃墜に集中できます。普段では激突をしないように気をつけなければならないビルの隙間、クレーンの下を亜音速で駆け抜け、ミサイルと機銃で敵を追い詰めていきます。破壊可能になった建造物に当たったミサイルの爆発は爆炎とコンクリートの破片を撒き散らし、このドッグファイトで敵機は絶妙な手強さを見せつつも心理的優位性をこちらに与えてくれます。手こずらせてくれた敵機はそれだけ撃墜した時の満足感に繋がります。

しかし、敵機もやられっぱなしではありません。敵軍の強いパイロットは途中でプレイヤーの視界から逃げきり、攻守交替に持ち込む事もあります。こうなったらプレイヤーは敵機の攻撃を避ける為に激しく機体を操り、ダメージを受けずに再び敵機の後ろに付けるように奮闘します。敵機の後ろに付いていたときの気持ちの余裕と精神的優位性が一気に逆転され、敵を罵りながら戦闘機動を行っていきます。

ドッグファイトモードで追い詰めた敵機を撃墜すると、スローモーションで相手のエンジンオイルを含んだ濃密な黒煙を突っ切り、キャノピーを曇らせる。この演出は空戦をメリハリの利かせ、臨場感を増しています。ただ、ここで気になるのがアメリカの映画によくある「揺れるカメラ」視点が追加された事。映画的な演出は動きの激しいプレイヤーの視点をさらに揺さぶる事になります。モーション酔いに耐性が無い人にはちょっと辛いゲームとなっているかもしれません。

さらに今作では戦闘ヘリの操縦と戦闘機以外のパイロットとして戦場に関わっていきます。今までは対空ミサイル一発で撃墜されるザコだったアパッチが地上の戦車や対空陣地に牙を剥きます。こうした空対地ミッションはより身近に戦場を感じる事に繋がります。戦闘機以外の様々な視点から戦場を見る『AC:AH』は前作と一味違った戦争ドラマの描写になっています。

『エースコンバット6』ではプレイヤーは大きな戦場の中の一パイロットといった位置づけでした。立て続きに入る援護要請から個人で優先順位をつけて、できる事を選び出さなければならなかった所が、今作ではそれぞれの戦場でそれぞれのプロがミッションを遂行しているようになりました。このように状況判断を求められた『6』とは一転して『AC:AH』はミッションの目的を一本化しています。操縦に専念して、純粋に空戦を楽しめる『AC:AH』は『エースコンバット6』の難易度に苦しんだファンへ朗報となりそうです。次々と襲いかかる敵軍エースを『AC:AH』の主人公ビショップ中佐は一騎当千のヒーローパイロットとして相対していく姿が描かれるようです。

これらは「エースコンバットシリーズ」のゲーム性の方向転換を見せている要素です。フライトシューティングと現実の再現性よりもゲーム的な爽快感に重みを置いた『AC:AH』はリアル風味が強かった『エースコンバット6』と比較すると僅かに違和感が出てきます。舞台を現実世界とした事で、ゲーム性を強くした非現実感が逆に気になってしまいました。でも、こういった感想もエースコンバットの主旨からすると無粋なのかもしれません。

今までの「エースコンバットシリーズ」はドラマ性が高く、現実にはありえない戦いの非現実感を逆に熱い物語の演出としていました。硬派な設定と軟派な映画演出とゲームプレイスタイルの間を埋めるシナリオは未だ謎に包まれています。アメリカに襲いかかる敵は誰か。そして、敵軍のエースパイロットマルコフは何故このような蛮行を行ったのか?

これは発売を待たなければ分からないですね。発売が待ち遠しいです。
《米田健》
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