Capybara GamesのNathan Vella氏は、iPhone/iPod Touchのゲームの多くが99セント(約90円)であることに関し「App Storeでは最もひどくイライラさせられる価格設定」と語っています。
「開発者が投資額を取り戻すためには、ゲームの価格を下げて多くの数を売ることが強要されている」というのはVella氏が認識するiPhoneゲームの現状。
消費者は99セントという価格からゲームの出来映えを大体予想してしまうため、この「99セントモデル」から離れることにより、消費者のiPhoneゲームへの見方を変え、開発者により多くの利益がもたらされるといいます。なお、同社の『Critter Crunch』は1.99ドル(約180円)と「99セントモデル」の倍額で販売されているとのこと。
Semi Secret Softwareの『Canabalt』は2.99ドル(約270円)となっていますが、Vella氏は「100%、2.99ドルの価値がある。作者のAdam Saltsman氏は99セントのトレンドに抵抗し、公平であると思われるレベルで値段を付けた」とこれを評価。
ゲームの価格を99セントにするというトレンドを「99セントのプレッシャー」と表現。開発者は「99セントのプレッシャー」に関係なく価格設定を自由にコントロールすることが重要であると語りました。
iPhone用ゲームについては、スクウェア・エニックスの安藤武博氏も「市場を形成する現段階において、クオリティの高い作品を安売りすることは足下を掬われることになりかねない」との見解を明らかにしています。
低価格は消費者からすれば嬉しい限りですが、ゲームの内容にも影響してくるのであれば話は別。開発者が適正な利益を得ることは次なる作品の開発にも繋がるわけで、iPhoneゲームの適正価格はまだまだ議論の余地がありそうです。
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