2027年にバンダイナムコエンターテインメントより発売予定の『GUNDAM ROGUE ORBIT』(ガンダム ローグオービット)。
本作はフォトリアルなグラフィックで描かれる新たな「ガンダムゲーム」です。自分だけの機体を構築するカスタマイズ要素とフィールドを縦横無尽に駆け回る高機動なアクションが魅力の1作で、2026年の東京ゲームショウでは試遊台の設置も予定されています。

そんな本作は、発売に先駆けメディア合同での先行試遊と、プロデューサーである富山勇也氏、ディレクターである芹澤義行氏へのインタビューが実施されました。本記事では、インタビューの様子をお届けします。

ワールドワイドな入り口を目指す。エースパイロットとして没入できる『ガンダム』体験
──本作は新たな世界観のガンダムゲームだということですが、どういった経緯でこの企画が生まれたのかをお聞かせいただけますでしょうか。
富山勇也(以下、富山)本作は「国内のみならず世界中のゲームユーザーにガンダムゲームを届ける」というミッションのもと始動しました。ゲームの中身としても、「ガンダム」シリーズのファンの皆様はもちろん、ガンダムを知らない方も含めて、新しくアクションゲームを遊ぶ方々に気持ちよく遊んでいただけるゲームになるように開発を進めています。
──フォトリアルなグラフィックも、ワールドワイドな展開を意識したものでしょうか。
富山それも一つあります。これまでにはない取り組みをしっかりとやっていき、新しい表現を目指していこうというところから、フォトリアルに挑戦することが決まったという背景があります。
芹澤義行(以下、芹澤)今回のRG projectでは新たにSFの世界観で描いているのですが、幅広く世界中のお客様に興味を持っていただきたいと思っておりましたので、フォトリアルにしてSF特有のメカニックの質感であったり、デザイン、キャラクターのコスチューム、戦艦などを表現するという判断のもとで進めました。
「ガンダムゲーム」ということも大事なんですが、“SFのアクションゲーム”というところでも興味を持っていただくことを狙いとしています。

──なぜ今回“ハイスピードアクション”という形式を採用されたのか、経緯をお伺いできますでしょうか。
富山 アクションゲームが好きな方々に遊んでいただきたいという目的がまず第一にありました。
開発チームであるバンダイナムコスタジオが持つ、これまで「ガンダムゲーム」にたくさん携わってきた方々が手掛けるという強みを活かす上でも、このジャンルを設定させていただいたという経緯がございます。
芹澤 巨大な敵を倒す気持ちよさを重視してアクションゲームを選択しました。
ガンダムゲームの魅力の一つに”重量感”があると思うんですけれども、本作は昨今のアクションゲームに求められている機動性というところを重視してハイスピードアクションという選択をいたしました。
──ハイスピードアクションにしたことにより、具体的にどういった層、年齢などを狙っているのかお聞きしてよろしいでしょうか。
富山 世界中の方々が、日本の爽快で手触りが良いアクションゲームに対して魅力を感じていただける機会がすごく増えていると思っています。そういった分野はバンダイナムコスタジオを含めて日本の開発チームの強みだと思っておりまして、その魅力を伸ばすことで、世界中のプレイヤーの皆様が、既存の知識がなくても遊べるゲームになることを目指しています。
グラフィックに関してもフォトリアルに挑戦し、これまでの「ガンダムゲーム」にないような魅力を持った見た目にできていますので、これも初めて手に取ってもらえる理由になるかなと思っています。
芹澤 最近は高難易度のアクションゲームの需要が多いかなと思うんですが、そちらに寄せるのではなく、ガンダムファンはもちろんのこと、「ガンダム」シリーズを知らない方にも手に取って楽しんでいただきたいということで、気持ちよさを重視したアクションにしています。

芹澤ハイスピードに寄せていくとモビルスーツらしさみたいなものを失いすぎるというところで、強攻撃であったり、ランス一発の重みであったり、硬直といった重さみたいなものは非常に重視しております。
それらを入れてモビルスーツらしい重量感を表現しつつもやはり“ハイスピードアクション”ですので。重みがありつつ、瞬時に素早いアクションに切り替えられるといったところを意識してバランスを取っています。
富山 アクションのアニメーションに関しても、「ガンダムゲーム」にこれまで携わってきた開発チームの皆様の色々な知見が込められており、これまでの「ガンダムゲーム」の魅力が詰め込まれたアクションになっているかなと思います。
芹澤 動かした際にパーツが開いたり、ブーストされてスラスターが開いたり……そういった細かいところもこだわっています。そういったモビルスーツの解像度が高い表現みたいなものにチャレンジしているというのもこだわりのポイントです。
富山 ゲームだからこそできる様々な表現をアートチームの皆様がふんだんに実現してくださったので、ディテールについてはこだわりのあるものになっていると思います。

──ガンダムは遠距離武器を持っていることが多いですよね。なぜ本作では近距離武器を選択したのでしょうか。
富山理由のひとつとしては、手応えのある、緊張感のある戦いをしっかりと作っていくことで魅力的なアクションゲームにできるだろうという考えからですね。
芹澤 やはり“アポカリプス”という巨大な敵に対しての手応えを重視したというのがいちばん大きいです。
──ガンダムヘリックスは外装も変えられるとのことですが、つまるところ本作における“ガンダム”とは何なのでしょうか。
富山 本作の物語の中で、ガンダムヘリックスがどのような存在なのかはまだお伝えできていない部分がほとんどとなります。ゲームを遊んでいただいたときに本作ならではのガンダムみたいなところは感じていただけるようになるかと考えております。
芹澤 このゲームのコンセプトである“ガンダムのエースパイロット体験”を世界中のお客様に提供したいという思いがありました。
あとは人間ドラマの部分ですね。こちらも完全新作ということで、主人公のレクスが様々な出会いや葛藤を通してエースパイロットとして成長していく姿を描くことで、本作の魅力を感じてもらえればと思っています。

──乗り込み型のロボットというのは、海外でなかなか受け入れられないというジンクスがあります。ワールドワイドでの展開に向けて、乗り込み型の魅力を届けるための取り組みがあれば教えてください。
富山 人が乗り込むロボットに馴染みがない方にも、「こういったエンターテインメントがあるんだ」ということを感じ取ってもらえるように作っています。
プレイヤーである自分が作戦を聞いて機体へ乗り込んで、出撃するときにも主人公の姿が少し映ってというところで、しっかりと「自分がパイロットとなって操縦している」という感覚を得てもらえるよう、かなり注意をして開発を進めております。
芹澤 その中で、しっかりと“ガンダム”にパイロットが乗り込んで戦場で自分がエースパイロットになるという体験、戦闘以外での人間ドラマ、葛藤や成長といったところをガンダムゲームとしてしっかり伝える機会がなかなかなかったんです。それを今回行うことで、新たに「ガンダム」シリーズのファンを世界中に作っていきたいと思っています。
──世界観の設定に神山監督たちが関わられているというお話があったんですが、具体的にどのような話し合いをして、監督がどのようにご参加されたのか教えていただけますでしょうか。
富山 本作「GUNDAM ROGUE ORBIT」は「国内のみならず世界中のゲームユーザーにガンダム作品を届ける」というミッションのもと、まずはバンダイナムコエンターテインメントで企画が始動し、異なるアプローチの新たな挑戦として、長期間にわたる技術検証と企画議論が重ねられました。さまざまな可能性を検討しながら試行錯誤を続けた結果、『ガンダムVS地球外生命体』という新たなゲーム企画へたどり着きました。
本ゲームの神山監督への関わりについては、神山監督のアニメ『機動戦士ガンダムRG XARX-ZERO』シナリオ会議に開発メンバーが参加させていただき、一部のアートデザインなどもゲームと共有させていただいています。
アニメの世界観の設定構築がなされたのち、ゲームスタッフ側へそれをご共有いただき、それを基礎に据えたうえで、ゲーム体験を最大化させるためにアニメ『ガンダムRG XARX-ZERO』で描かれる時代と本作『ROGUE ORBIT』で描かれる時代を分け、ゲーム用のシナリオへ我々で新たに落とし込んでいったという形になります。
モビルスーツのデザインでは、腰のデザインの部分が実は共通の機構を持っていたり、そういった設定なども組み込まれていたりします。他にも、細かな要素としての連動した設定が入っています。
芹澤 世界観は共通ですが、単独でどちらかを見たりプレイしないと楽しめないというコンテンツにはしないようにしています。僕は『機動戦士ガンダム』をリアルタイムで、1979年の第1回の放送から見た世代なんですけれども、今回のRG projectの世界観というのは非常に刺激的に感じます。
これをうまくゲームに活かしていきたいと。アポカリプスのもたらした3つの福音、重力制御、超光速通信、マテリアライズ……そういったものはゲーム、アニメでも共通のワードとして使うということで、世界観の共有が図られています。


──ゲームボリュームについて伺いたいのですが、想定される大体のプレイ時間や、登場するモビルスーツの種類、武器やパーツなどを教えてください。
富山 具体的なパーツ数や武器種の数についてはこれから色々と情報を出させていただく想定ですので、今登場しているものは一部であるという形でお答えできればと思います。
ゲームボリュームとしては、ストーリーをまっすぐ進めていくと、おそらく20時間前後くらいになるのではないかと思っております。色々な装備を試したり自分好みの機体を作ったりなど、人によって変わるとは思いますが、おおよそそれくらいになるのではないかと。

──ガンダムゲームとして「ここだけは守ろう」とした軸となる要素や気をつけた点などを伺えますでしょうか。
富山 アポカリプスという未知の存在との戦いを描くゲームではありつつ、その中で描かれる“人と人とのドラマ”が中心の話であるというところは、しっかりとブレないように作っているところです。主人公のレクスがガンダムヘリックスという特別なモビルスーツのパイロットとして活躍して、人と人とのを描いていくというところはブレないように。
芹澤 デザイン的なところも、“ガンダム”だと分かる記号的なものはしっかり残しつつ、デザイン的な魅力は損なわないようにしています。
流線型のボディにしているのも、他の知識がなくても触れる新しい「ガンダムゲーム」だと意識してもらえるようなデザインを心がけています。その中で、“ガンダム”って人が乗り込んで戦う兵器なんだ、かっこいいなと思っていただけるように気を付けていますね。
あとは、ビームライフルですね。近接アクションがメインではありますが、「ビームライフルもチャージすれば大ダメージが出せる」という、要素を残しつつ、ハイスピードアクションを実現するようにしています。

──本作がRG project内でどういう立ち位置にあるのかをお伺いしたいです。それと、海外の方々にはどういう風に届けたいと考えていらっしゃるのでしょう。
富山 RG projectの立ち位置に関しましては、これまでの枠にとらわれない取り組みの中で「ガンダム」シリーズの魅力を知っていただくきっかけになるようにゲームを届けていくというのが大きなミッションです。「ガンダム」シリーズのファンの方はもちろん、”ガンダム”を知らない人でも興味をもっていただけるようにしていきたいです。
芹澤 RG project全体で完全に独立した世界観を共有しつつも、それぞれを楽しんでいただきたいという思いがあります。プラモデルはワールドワイドで広がっていて、映像もNetflixなどで伸びていく中で、ゲームは非常に後追いだと思っています。今回の『GUNDAM ROGUE ORBIT』が、より「ガンダムゲーム」がワールドワイドに浸透していけるような口火を切れればいいなと思っています。

『GUNDAM ROGUE ORBIT』は、PS5/Xbox X|S/Steam向けに2027年3月5日発売予定です。詳しくは、公式サイトをご確認ください。
©SUNRISE












