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90年代後期にブームを起こした『ToHeart』が見せた“新生”で、変わった体験と変わらぬ魅力─未経験者にもお勧めしたい恋愛ADVがここに

新生『ToHeart』は、未経験者でも楽しめるのか。また、ファンのお眼鏡に叶うのか。名作ADVが令和でどのように蘇ったのか、プレイレポートをお届けします。

ゲーム プレイレポート
90年代後期にブームを起こした『ToHeart』が見せた“新生”で、変わった体験と変わらぬ魅力─未経験者にもお勧めしたい恋愛ADVがここに
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可愛いヒロインとの交流を通じて関係性を深めていく恋愛ADVは、今も数多くのタイトルが定期的にリリースされています。

このジャンルが確立し、今日に至るまでの道のりの中には、いくつもの転換期がありました。恋愛ADVの先駆けとなった『同級生』などがPC市場でヒットし、家庭用向けでは『ときめきメモリアル』をきっかけに一大ブームを巻き起こしました。

そうした1990年代前半~中盤の熱気がやや落ち着き始めた1997年、PC向けに登場した『ToHeart』が爆発的に盛り上がり、1999年にリリースされたPS版『ToHeart』と共に、恋愛ゲームファンの心を力強く掴みました。

新たなブームを生む起爆剤のひとつとなった『ToHeart』は、美少女系恋愛ADVの歴史を紐解く上で、決して欠かせない存在です。しかし、令和における『ToHeart』は、懐かしいだけの存在ではなくなりました。

かつての『ToHeart』をベースに新たな形で生まれ変わった、“新生”と呼ぶべきもうひとつの『ToHeart』がニンテンドースイッチ/Steam向けに登場。あの時の恋心が、この令和に蘇りました。

30年近い時を経て復活した新生『ToHeart』は、どのように生まれ変わったのか。そして、あの頃の魅力は失われていないのか。かつての『ToHeart』を胸に、新生『ToHeart』のプレイに臨んだ体験をレポートとしてお届けします。

■描画表現が大きく変わった新生『ToHeart』

ゲーム画像やPVを見れば一目瞭然ですが、本作のキャラクターは全て3Dモデルで描かれており、その表情や動きも状況に合わせて流れるように変化していきます。

当時の『ToHeart』は、PC版・PS版のいずれも、ビジュアルはすべて2Dでした。見た目の印象はまるで変わっており、当時遊んだプレイヤーはまずビジュアルの変化に驚くことでしょう。

また、恋愛ADVにつきものの「イベントCG」も、3D表現に生まれ変わった新生『ToHeart』にはありません。イベントCGは、シナリオの盛り上がりや転換するタイミングを、より印象的に見せる役割もあり、かつての恋愛ADVには欠かせない要素のひとつでした。

では、新生『ToHeart』のビジュアルが3Dになったことで、魅力が失われたり、シナリオが盛り上がらないのかと聞かれれば、その答えは“NO”と断言できます。

■3D化で新たな刺激を生みつつ、イベントCGもこだわりの再現

まず、3D化の強みとして演出の自由度があがっており、例えばヒロインが立っているだけのシーンでも、主人公が椅子に座っていれば、カメラはやや見上げるような画角になります。目立った演出ではありませんが、相対的な位置関係が視覚だけで分かるため、臨場感が増します。

また、ヒロインのひとり「神岸あかり」は主人公の幼なじみで、毎朝のように一緒に登校します。あかりと並んで歩くシチュエーション自体は当時の『ToHeart』と同じですが、3D化により“実際に並んで歩く”というビジュアルを実現させているのです。

そして、イベントCG自体はなくなりましたが、「当時用意されていたイベントCGを、3Dモデルで再現する」という演出が盛り込まれており、当時遊んだプレイヤーが見れば「あのシーンが3Dになってる!」と驚くことでしょう。

最序盤を例にすれば、主人公と並ぶあかりがやや斜め上を見上げ、春の気配を感じる──という場面では、カメラの構図も彼女を見下ろす位置に切り替わり、当時のイベントCGを3D描写で再現しています。

ヒロインの「来栖川芹香」との出会いも、3D描写による再現が分かりやすい場面です。主人公の不注意からぶつかってしまい、芹香が倒れてしまいます。この時、どこかぼんやりとした表情で芹香が見上げており、ここが当時はイベントCGとして描かれました。

芹香との初対面を印象づける重要なシーンも、3Dで見事に再現されており、構図も概ね当時のまま。しかも、該当シーンに入る直前には、倒れた芹香に近づく前の主人公を描写したカットも入っており、3Dのおかげで演出の幅が広がっていることが窺えます。

本作の3Dモデルそのものの完成度は、アニメ調の3Dモデルとして動きも含めて違和感はありません。状況に応じて細やかな動きも見せてくれるため、3D化による影響は恩恵の方が大きいように感じます。

もちろん、単純に2Dの方が好きというユーザーもいるでしょう。しかし、キャラデザの変更と3D化は新生する上で一考に値する選択肢ですし、新たな刺激を生み出しながら原作のイメージも取りこぼさずにまとめ上げているように感じました。

好みやこだわる部分によって意見は様々かと思いますが、髪型を変えたあかりが3Dで動くのを見られただけでも、新生『ToHeart』と出会えてよかったと思う次第です。



『ToHeart』 -Switch
¥3,582
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)

《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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