
2025年7月16日に配信ガイドラインにおいて「特定の種類の成人向けコンテンツ」が規制されることが明言され、実際に多くのタイトルが削除されてきたSteam。そして1夜明け7月17日、新たに多数の成人向けゲームやDLCがSteamから削除されていることが明らかになりました。
日中韓発のアダルトゲームも多数削除。但し削除基準にはばらつきあり?
外部サイトSteamDBの各ソフトの変更履歴を見ると、定期的にアダルトゲームが削除(Retired,Remove from store)されているのがわかります。特に7月17日からは、日本・中国・韓国開発のアダルトゲームが多数削除されているようです。
例えば、アダルトゲームブランドのプロダクションぺんしるがSteamで販売しているタイトルのうち、現在Steamで公開されているタイトルの一覧と、外部サイトSteamDBで確認できる同パブリッシャーのタイトルの一覧を比較すると、『Tutor X Hypnosis 2(家庭教師X催眠2)』『Sex-Loving Family(完堕ちX寝取られ家族)』といった、「催眠」「近親相姦」を思わせるタイトルがSteamから削除されている傾向があるのがわかります。

実のところ、記事執筆時点では誰がどのようにこの削除を行っているのかは今のところ明示されていません。ただし、これを先日のガイドライン(あるいはクレジットカード決済会社によるタイトル名指しでの命令)を理由にValveが行っているものであると考えた場合、各クレジットカード決済会社がその強権的な立場を利用して日本の成人向け表現を有するプラットフォーマーに対して行なっているとされる、特定表現の排除の圧力の内容とほぼ同一傾向です。
しかしながら『Tutor X Hypnosis 2』の前作(成人向けゲームにつき閲覧注意)や、『Sex-Loving Family』の成人向けイラストを用いたパズルゲーム『Paradise Cleaning!- sex-loving family -』の販売(成人向けゲームにつき閲覧注意)は続いていたり……と、削除された内容の基準が今一つ明確でないのは謎が残るところです。また、記事執筆時点ではその対象のほとんどはSteam上で「成人向け」としてアダルト表現をそのまま提供しているタイトルです。
今後さらに加速度的に状況が悪化するのか、それともいったん収まりを見せるのか。特に、一定の固定ファンを獲得した他アジア圏の会社と異なり、まだSteamへの新規参入すら試行錯誤が続いていた日本の各パブリッシャー/開発者らには予断を許さない状況が続きます。なお、編集部ではValveへと、これらの削除が新基準のもと行われたものなのかなどについて問い合わせ中です。