
「あっちの方が強そうじゃない?」とザクからジークアクスに飛び乗るなど、序盤に見せた突拍子のない行動力から“狂犬”と呼ばれた「機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)」の主人公アマテ・ユズリハ(マチュ)。しかし終わってみれば、歴代主人公でも珍しい、誰も殺していない“ゼロキル”だったと話題になっています。
◆マチュ、不殺でジークアクス本編を生き抜く
本作は、スタジオカラー×サンライズのタッグで贈るガンダムシリーズの最新作です。初代「機動戦士ガンダム」の一年戦争でジオン公国軍が勝利したパラレルワールドを舞台に、マチュが「GQuuuuuuX(ジークアクス)」を起動させたことで、ジオンを巡る様々な騒動に巻き込まれていく物語を描きます。

「ガンダム」シリーズは戦争がテーマになっていることもあり、敵・味方双方のキャラクターが死ぬことも珍しくありません。歴代主人公ですら、直接的または間接的に人を殺してしまうことも多々あります。
「ジークアクス」の世界は戦争がなく(停戦中)、戦いの舞台は相手MSの頭部を破壊すれば勝ち(殺さなくてもOK)という非合法競技「クランバトル」だったとはいえ、中盤からクランバトルでも続々と死人が出始め、最後はジオンのクーデターに巻き込まれていくという激動の展開を見せました。
そんな中でマチュは多くの戦闘を戦い抜いたものの、作中で直接的に人を殺してしまった描写はありません。クランバトルにおいては頭部破壊にとどまり、死亡した対戦相手も手を下したのはシュウジやニャアンでした。結果、まさに“ゼロキル”で生き延びた、歴代主人公の中でも非常に珍しい存在となったのです。
◆不殺を信条としていたわけではない

ただし、マチュが不殺を心掛けていたかと言われれば「それは違う」となるでしょう。シュウジとシイコ・スガイの決着シーンや、アンキーに発砲した場面、何より彼女の性格を見るに、必要とあれば殺す覚悟があったように思えます。
あくまで確実に殺す必要性のある場面がなかっただけで、結果的に運よく不殺で終わったという印象。とはいえ、それでも不殺で終えたのはやはり凄いというほかありません。
マチュのゼロキルにSNS上では「1話から最終回までガンダムに乗り続けたにも関わらず、誰一人も殺さずにエンディングを迎える事ができた主人公って何気に凄くない?」「不殺おめでとう。お前が主人公だ」「でもマチュの不殺は「たまたまそうなっただけ」だからね」「なおニャアン…」などの反応が上がっています。