一見、商品が半額以下と大変お得なのに、よくよく確認すると配送料が数万円に設定されていた…!大手通販サイト「Amazon」に表示される、悪質とも思える出品が波紋を呼んでいます。
同ケースをTwitterで警鐘しているのは、主に映像キャプチャー・ストリーミング機器を取り扱うメーカー「AVerMedia」。ゲーマーにとっても、ゲーム画面の録画や配信等をする際に馴染み深い存在でしょう。
記事執筆現在、そんなAVerMediaのキャプチャー機器がAmazonにて、定価20,820円のところ7,450円で出品されているのが確認できます。約65%オフと非常にお買い得であり、思わず飛びつきたくなりますが、よく見ると別途、配送料に32,000円掛かるという記載が…!
これに気付かず購入してしまうと配送料を含めた合計は約4万円となり、定価の2倍近い金額となってしまいます。この出品にTwitter上では、「知らないと引っかかる」「やり方がエグい」といった声が。確かに、なんだか騙された気になってしまうのも無理はありません。
◆メーカー側も対応に苦慮。

ツイートを投稿したAVerMediaに話を伺ったところ、こういった商品は、第三者が自由に販売できてしまうという回答が。さらにAmazonにおける広告用のアカウントがあれば、誰でもサイト内で目立つ「スポンサー枠」に表示させることも可能だとしています。
こうした広告手段は、「同じ製品に対して、メーカーが販促をしたり、販売代理店や広告代理店が販促をしたりと柔軟性が高いのは良い点なのですが、誰が主体かわからないという欠点もある」(同社)。
さらに、今回のような出品が行われた際、メーカーが取れる対応は「見つけ次第、Amazonに連絡をして対応をお願いするしかない」と言います。しかし、最終的な判断はAmazon側に委ねられるため、絶対的な対策とはなりません。今回のケースも明確に何か違反しているわけではないため、あくまで“お願い”という扱いになってしまうようです。
◆利用する際は、出品者や合計金額等の確認を念入りに!
現代において、Amazonを始めとする通販サービスは無くてはならないものであり、生活を豊かにしてくれるのは間違いありません。しかし今回のような出品が出回っていることも、また事実です。
特に海外の業者から並行輸入品を購入した際は、故障等が発生しても国内メーカーからサポートを受けられない場合もあります。
本件に対してAVerMediaは、同社の立場として並行輸入品を禁止にはできないとしつつも、「表記をわかりやすくして欲しい点や、Seller(※)の管理をしっかりと行なってほしいといったことを、Amazonに依頼している」とコメント(※販売する人や業者を指す)。
今回取り上げたのは一例であり、同様のケースは多々ある様子。知らないと、思わぬ損をしてしまう可能性も否めません。通販サービスを利用する際は、出品者や最終的な合計金額に疑問点がないか、しっかり確認するようにしましょう。