■農作業は大変? そんなあなたにお勧めしたい「俯瞰モード」
ここまで『龍の国 ルーンファクトリー』の基本的なサイクルやゲーム性に触れましたが、さらに一歩深く掘り下げ、シリーズ未経験者にもお勧めできる“遊びやすさ”や“丁寧なつくり”について迫ります。
まず復興に直結する作物の育成ですが、神器のカミワザ「鼓の舞」を使うと、作物や木の成長を促進できます。「鼓の舞」は一定範囲に効果を与えるものですが、そのつど移動して使えば全ての作物の成長を促進させられます。(効果は、作物ごとに一日一回)

意図的に収穫時期を早めることができるので、「世話を忘れて枯れさせる」といった事故が減りますし、単純に報酬を得るサイクルが早まるので、初心者にも嬉しいシステムと言えます。
しかも「鼓の舞」は、枯れてしまった作物を蘇らせることすら可能です。うっかりミスして枯れてしまっても、「鼓の舞」があれば元通り。これがあれば、初心者も臆することなく農作業に勤しめることでしょう。

ちなみに、種撒きや水やり、収穫などは畑のマスごとに行います。10面のマスがあれば、種撒きや水やりも10回になります……が、それは主人公が直接行う場合の話です。
農作業中だと「俯瞰モード」の利用も可能となり、開拓エリアを見下ろすような視点で作業できます。この「俯瞰モード」で種撒きを行う際に、「ボタン押しっぱなし+カーソル移動」を組み合わせると、その動作を連続で行ってくれます。

マスごとにボタンを押す必要がなくなりますし、「俯瞰モード」中はカーソルがマス単位で動くため指定も楽々。「畑パネル」などの設置や取り外しも同様の操作で可能なので、「俯瞰モード」を使うと想像以上に楽ですし、同時に効率的です。これも、初心者にお勧めしたい機能のひとつです。
■里を復興させるほど、プレイヤーの負担が減っていく

俯瞰モードを活用すると農作業の負担が減ります。しかし、さらに負担を軽減してくれる要素が、『龍の国 ルーンファクトリー』に用意されています。それは、「里人」の協力です
里に住む住人に仕事を割り振ると、担当した仕事を実行します。農作業なら、畑に種を蒔き、水をやり、収穫まで行いますし、林業なら木材を切り出し、鉱業なら石材や鉱石を集めてくれるのです。

農作業を行うゲームの中には、ゲーム進行に応じて負担を軽減する仕組みがあります。発売元繋がりで例に挙げると、米作りが主人公の強化に繋がる『天穂のサクナヒメ』では、道具が発展して作業の負荷が大きく下がっていきます。
『天穂のサクナヒメ』の場合、住人の出入りがほとんどないため、作業負担の軽減を道具に結びつけました。『龍の国 ルーンファクトリー』の場合は、住人が増えるほど作業効率が上がり、プレイヤーの手を離れても回っていくようになります。

里を復興させることで住人が増え、その住人が各作業を担い、プレイヤーの負荷を下げていく。単なるサポートシステムという仕組みだけでなく、作中の設定や目的に沿う形で状況が改善していく本作の方向性は、利便性に加えて説得力もありました。
ちなみに、住人の働きは無償ではありません。彼らの食費は、里長である主人公が直接支払います。同時に、彼らが収穫した作物の売り上げも主人公の懐に入るので、彼らには十分働いてもらい、その稼ぎで養っていきましょう。