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非難轟々だった『オブリビオン』約300円の「馬の鎧」DLC…若者には伝わらない?当時と今で変わった価値観

今となっては、有料DLCへの批判は少なくなりました。

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非難轟々だった『オブリビオン』約300円の「馬の鎧」DLC…若者には伝わらない?当時と今で変わった価値観
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ベセスダ・ソフトワークスが突如発売した『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』のデラックス版には、「馬の鎧」が付属します。実はこの鎧は、2006年(日本では2007年)のオリジナル版当時、非難轟々の要素でした。約19年前と今では、DLCに対する価値観が変わっています。

約300円のスキンDLCで非難轟々…

オリジナル版『オブリビオン』は多くの人の思い出に残る名作ですが、その一方で当時強く非難された要素もありました。それが、とあるダウンロードコンテンツの存在です。

オリジナル版の馬の鎧

当時本作では、馬に適用できる鎧をDLC「Horse Armor Pack」として販売していました。これを導入すると馬の鎧を(馬を持っていない場合は馬ごと)もらうことができます。見た目が変わるだけでなく、耐久力も上がるという効果がありました。価格は200マイクロソフトポイントで、当時の日本円に換算すると296円ほどです(Wikipedia)。

今でこそ、多少の効果が付いた見た目変更DLCに約300円という価格設定は特別高いようには感じない人も多いのではないでしょうか。タイトルや内容物にもよりますが、Steamに並べられているコスメティックDLCはだいたい500円~800円ほどで販売されています。

しかし2006年当時はDLCというものがまだ現れ始めたばかりで、多くのゲーマーにとって馴染みのあるものではありませんでした。そのため、お金を払って見た目変更と少しの効果を得る本DLCは多くの非難を浴びることになります。

当時は形のないデータに対してお金を払うことに抵抗感がある人も多かったほか、最初からソフトに含まれているコンテンツのアクセス権を提供するような形態のDLCも批判されがちでした。 

オリジナル版の馬の鎧

Game*Sparkが2008年に掲載した記事では、海外メディアDestructoidが選ぶばかげた有料DLCを掲載しており、「馬の鎧」はそのはしりとして「史上最もバカで無意味なクズアドオン」などと口汚く罵られています。



時代は移り、ゲーマーの価値観も変わる

現在では、スキン系のDLCがコレクター向けのものであると受け入れられるようになり、基本プレイ無料ゲームのスキン課金やガチャの存在によって、データへの課金やDLCという存在自体が批判されることは比較的少なくなりました。

オリジナル版『オブリビオン』から約19年経ち、現在では大きく価値観が変ったことがわかります。人によっては、なぜ当時の人々がそんなに怒っていたのか理解できないという人もいるのではないでしょうか。

リマスター版

なお当時の開発者が後に語った証言によれば、このDLCはModフレンドリーな開発ツールでDLCをどのように活用できるかを試すためのテスト目的もあったといいます。これのおかげで、より大きなDLCを制作できたようです。

そんないろいろあった馬の鎧ですが、リマスター版ではデジタルデラックス版のコンテンツのひとつとして収録されています。ベセスダからの意趣返しのようで面白いですね。通常版に1,500円プラスすれば人間用の鎧やアートブック、サウンドトラックDLCなども付属するので、ぜひ購入してみてはいかがでしょうか。


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