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『FF』とクラウドが好きでバトルディレクターになった元『モンハン』開発者が語る『FF7リバース』のバトルシステムセッションレポ【GDC 2025】

カプコンで『モンハン』の開発にも関わっていたという遠藤氏のセッションの模様をお届けします。

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『FF』とクラウドが好きでバトルディレクターになった元『モンハン』開発者が語る『FF7リバース』のバトルシステムセッションレポ【GDC 2025】
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3月19日、米サンフランシスコで開催中のGDC 2025にて、『ファイナルファンタジーVII リバース』のバトルディレクターを勤めた遠藤皓貴氏によるセッション「The Challenges in Developing an Innovative Battle System for 'Final Fantasy VII Remake and Rebirth'」が開催されました。

以前は、カプコンで『モンハン』の開発にも関わっていたという遠藤氏のセッションの模様をお届けします。

『FF』シリーズに憧れてスクエニに

2008年にカプコンに新卒入社し、『モンスターハンター』シリーズのアクション部分のプランナーを担当していた遠藤氏は、子供の頃から『FF』シリーズに憧れていたということもあり、2018年にスクウェア・エニックスに移籍。遠藤氏はスクウェア・エニックスに入社してまず言われたのが、『FF7』のリメイクにあたってアクションベースで作り直して欲しいという依頼で、まずはストーリーと親和性の高いバトルにするためにシームレスに戦闘に移行するアクションは魅力的な選択だったのだそう。

『FF7』のリメイクシリーズは、ATB(アクティブ・タイム・バトル)を採用していたコマンド式のバトルシステムだったオリジナル版からアクションベースの基本システムへと変更されています。基本的にはアクションベースですが、戦闘によって専用のATBゲージを溜めることができ、強力な技などをコマンドで使えるようになるというオリジナル版のバトルシステムをハイブリッドしたような仕様になっています。また、敵をバースト状態に陥らせることで更なる攻撃のチャンスを作り出し、バトルを有利に進めさせることができます。

元々『モンハン』シリーズのような瞬間的なやり取りによるアクションゲームに関わり続けていたこともあって、遠藤氏これまでチャレンジしたことがないシステムにしたいという気持ちがあったと説明。そして完全なアクションゲームとして作り直すのではなく、オリジナル版の良かった要素を入れるということをコアとしていくことを決めたのだそうです。

次の段階は、それらをゲームとして気持ち良いものにしていくかを考えていきます。遠藤氏が参加する前からリアルタイムのアクションの途中で時間を止めてコマンドバトルに移行するというアイディアが存在。これがいい意味で忙しくて気持ちよくなる感触あり、バトルシステムの中心にしていったのだそう。

ただ、その段階ではコマンド戦略に深みがないという課題があったため、システムとして攻めるタイミングと守るタイミングを明確化することで、その状況に応じて戦略を組み立てるところに繋がると考えたと遠藤氏。

守るタイミングに関しては、ピンチになったことがプレイヤーにわかりやすく伝わる要素として「ヒットポイント」があったので、攻めるタイミングを作るためにダウンして攻撃し放題な「バースト状態」を盛り込むことにしたと説明。そこに敵のバーストゲージを溜まりやすくするHEAT状態を盛り込むことでバトルに深みを出すようにしていきました。

システムのバリエーションの幅を増やす

システムを設計していく上で、プレイキャラクターや新しい敵などを追加していくとバトルシステムが破綻することも起こりえるので、そのとき考えているシステムでどれだけバリエーションの幅を出せるかを考える必要があると遠藤氏は説明しています。

まずはコマンドの技が単体攻撃なのか全体攻撃だけでなく、HEAT状態やバースト状態に持って行きやすい技といっただけでなく、バフやデバフもあるので、バリエーションを増やせそうだという手応えがあったとのこと。

バトルのフェーズについては、マテリアのセッティングなどをする時間の制限がない準備フェーズ、2つのバトル中のフェーズという3つのフェーズがあるとしています。

準備フェーズについては、開発途中に発生したパターンとして、特定の属性に対して大きな防御力を持つものをつけていれば、アクションやコマンド操作を無視しても簡単に攻略できてしまう状況が生まれてしまったとのこと。会場でまったく氷属性攻撃が効かない状態のシヴァのバトルシークエンスが披露されました。そのため、準備フェーズだけで攻略できてしまうのは無しにした方がいいと考えたのだそう。

次のフェーズが、リアルタイムのバトルを一旦止めることができ、中期的な思考ができるウェイトモード、最後のフェーズがアクションを行っている瞬間的な判断の連続フェーズであると分析。これら3つのフェーズのバランスを考えればバリエーションの幅を増えるため、プレイキャラクターを作っていく段階に入って行きました。

複数のキャラを切り替えて操作するシステムであるため、まずはアクションの手触りの差別化。さらに、それぞれのキャラクターにバトルの役割分担ができるようにも設定。パーティー内でのそのキャラクターの役割分担を考えたときに、ヒットポイントが多くて頑丈なキャラクターだったり、物理攻撃が得意だったり、魔法攻撃が得意だったりという単純な使い分けがイメージできていたそうです。

また、バースト中に効果的なキャラやピンチになったときに活躍できるキャラなど、キャラクターごとに決めておくことで、そのキャラクターの技を考えるときのアイデアの指針がぶれにくくなると説明。

アクション部分の役割付けについては、複数のキャラクターを使い分けてほしい一方で、キャラクターごとに完全に操作が違うと覚えることも多くなって難易度が上がってしまうと考え、操作ボタンの役割を基本的に一緒にして、1つのボタンだけでキャラクターごとに異なる遊び方ができるようにしていきました。

まずはゲームの主人公として1番触る時間も長くなるクラウドからキャラクターを作成。いろんな状況に適用できるようなアクション性を持たせる必要があるため、ワンボタンで守りも攻めも行けるようにしたそうです。そこからバレットやティファなど特性の異なるキャラクターの設計を始めていったそうです。

続いて敵についても飽きずにプレイしてもらうため、体型の違いや動きの違い以外にも、準備フェーズの重要度やアクション部分の重要度の高さや低さでバリエーションを出していくことを考えたとしています。

遠藤氏や開発スタッフによって、ストーリーや個性的なキャラクターの魅力をキープしたまま、大きな幅を持たせたバトルシステムが完成していったリメイク版の『FF7』。アクションゲームがすごく好きだという遠藤氏は、ゲームを開発する際は毎回何かチャレンジするということを課題として持つようにしていると述べ、セッションを締め括りました。


様々な開発者のパネルセッションが行われているGDC 2025は現地時間の3月21日まで開催中です。

《蟹江西部》

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