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リマスター版が発表された『真・女神転生III -NOCTURNE』ってどんなゲーム? なぜ話題に?─注目作の魅力・ポイントに迫る

『真・女神転生III -NOCTURNE』は、シリーズの中でも意欲的な作品で、ターンバトルにも大きな影響を与えました。

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悪魔と戦い、悪魔を仲間とし、悪魔を使役するRPG『真・女神転生』シリーズ。その歩みは長く、そして今もゲーム業界の最前線で活躍している人気作品です。

ナンバリング最新作『真・女神転生V』の発売時期が2021年に決定し、SNSなどではシリーズファンを中心に大きな盛り上がりを見せました。ですが、本シリーズの話題は、『真・女神転生V』だけではありません。『真・女神転生III -NOCTURNE』(以下、真・女神転生III)のリマスター版となる『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』が発表され、こちらも高い注目を集めています。

『真・女神転生III -NOCTURNE』の魅力や特徴は、当時を知っているシリーズファンならご存じでしょう。ですが、本作がリリースされたのは2003年。若いゲームファンの多くは未経験の作品かと思います。「昔の作品がリマスターされるだけなのに、なんで盛り上がってるの?」といった疑問が湧いても不思議ではありません。

そこで今回は、『真・女神転生III』の特徴を通して、今回のリマスター化に喜ぶ理由の一端をお届けしたいと思います。リマスター化を機に、『真・女神転生III』が気になった方は、その魅力の片鱗をご覧ください。なお、本記事に使用している画像は、注釈があるものを除き、全て『真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER』のものとなります。

独特な切り口が魅力の『真・女神転生』シリーズ



『真・女神転生III』が持つ魅力の中には、『真・女神転生』シリーズから継承した要素が数多くあります。シリーズ1作目となる『真・女神転生』がリリースされた頃は、RPGが今以上に盛り上がっており、数多くの作品が発売されました。

ですが当時のRPG作品は、中世風ファンタジーが多く、現代や近未来を舞台としたものは貴重でした。また、悪魔は敵で、天使は味方。そういった作品が主流の中で、「現代から始まり、荒廃した世界を生きる」「悪魔と神が争い、勧善懲悪とはかけ離れた物語」「敵として登場する悪魔を、交渉で仲魔にできる」など、独特のゲーム性を武器とする『真・女神転生』は、非常に斬新な作品でした。

また、悪魔同士(天使なども含みますが)を合体させ、神話や伝承でも有名な悪魔・天使を生み出す「悪魔合体」は、少年心を刺激する魅力的なシステムです。呼びだした悪魔たちを、仲魔として連れ歩く──このシチュエーションに痺れたユーザーも少なくありません。

このほかにも、プレイヤーの判断で変化する展開やエンディング、悪魔と神に翻弄される一方で浮かび上がる人間の業など、本シリーズならではの刺激的な要素がユーザーを惹きつけて離さず、シリーズ全体を追いかけるファンが数多く生まれました。

ちなみに、『真・女神転生』の更なる原点として、『女神転生』シリーズがあります。『真・女神転生』関連作も含めて『女神転生』シリーズとする見方もありますが、今回は『真・女神転生』以降のみに絞ってお届けします。

『ペルソナ』シリーズと『真・女神転生』の関係


『女神異聞録 ぺルソナ』のパッケージ画像です

今やアトラスの人気シリーズのひとつとして、国内外で人気を博している『ペルソナ』シリーズ。その原点となる1作目は、『真・女神転生』からの派生として誕生したのです。

魔法やアイテムなどの名称が共通している点を踏まえても、関連性の深さは窺えることでしょう。そして何より、1作目のタイトルは『女神異聞録ペルソナ』。女神の名を受け継ぎつつ、新たな方向性を打ち出したことが分かるタイトルになっています。

その後、“女神異聞録”の文字は外れ、『ペルソナ』シリーズとして独自の路線を切り開き、大きな成功を収めました。つまり『真・女神転生』シリーズは、新たな名作の礎という役割も果たしたのです。

シリーズ作ながら、ファンに刺激を与えた『真・女神転生III』



悪魔と神のRPG『真・女神転生』シリーズは、独自性を確立すると同時に、『ペルソナ』という新たな種を生み出すほどの存在でした。ゆえに、『真・女神転生III』の発売自体も大きな注目を集めましたが、本作はシリーズの魅力を受け継いだ反面、これまでになかった要素でファンを驚かせました。

まず、一人称視点の3Dダンジョン形式から脱却し、三人称視点へと変更。主人公の姿を見ながら、ダンジョン探索を行う形となりました。また、過去作の主人公は、「COMP」と呼ばれるハンディタイプのコンピュータを使って悪魔を使役しましたが、『真・女神転生III』では「COMP」を排除。それどころか、主人公自身が「人修羅」と呼ばれる悪魔になり、人間外の存在として戦いの場へと赴きます。

ここまでの『真・女神転生』シリーズは、悪魔と神の戦いに、あくまで人間という立場で関わってきました。だからこそ、「人修羅」という立場を主人公に据えた本作は、異質であり、刺激に満ちた作品になったのです。

後の派生作にも影響を与えた「プレスターンバトル」



『真・女神転生III』の新要素の中でも、特に印象的なのが「プレスターンバトル」です。この新システムは、敵の弱点を突くことで、味方の行動回数が増えるというもの。うまくハマれば、手強い敵を圧倒して勝利することも可能です。ターンバトルに新たな戦略要素が加わったことで、戦闘のスリルと醍醐味が一気に増しました。

「プレスターンバトル」が高い評価を受けた点は、後のシリーズ作に与えた影響の大きさからも窺うことができます。本シリーズの『IV』や『IV FINAL』に継承されたほか、この要素の派生として、『ペルソナ』シリーズでは「ワンモアプレス」、『幻影異聞録#FE』では「セッション」など、弱点の重要性を活かしたシステムが様々な作品に見られるようになりました。

ちなみに、弱点を突くと行動回数が増えるのは、敵側にとっても同じこと。こちらの弱点が突かれると、一気にピンチを招きます。“決まった時の爽快感”と“一瞬の隙で崩される危機感”の表裏一体こそが、「プレスターンバトル」の魅力であり本質でしょう。

PS2を振り返るアンケートでも存在感のある『真・女神転生III』


『真・女神転生III』のパッケージ画像です

人気シリーズに名を連ね、以降の関連作にも影響を与えたゲーム性を備えた『真・女神転生III』。ですが、今から17年も前に発売された作品を覚えている人は少ないのでは──と考える方もいることでしょう。

そこで、インサイドで以前行ったアンケートの結果を振り返ってみたいと思います。まず、「PS2クラシック」に収録して欲しいタイトルを募集したところ、『真・女神転生III』は堂々の第7位にランクイン。『ペルソナ3』や『メタルギアソリッド2 サンズ・オブ・リバティ』を上回る人気ぶりを見せました。

また、PS2の20周年を記念して思い出のタイトルを募集したところ、『真・女神転生III』を語る声が数多く届きました。中には、本作のためにPS2を購入した方もおり、年月を経ても色褪せない支持の強さを覗かせています。

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『真・女神転生III』のリマスターは、オリジナル版? それともクロニクルエディション?



『真・女神転生III』の魅力や特徴をここまで紹介させていただきましたが、リマスター版ゆえに関心を集めたポイントもありました。

実は、『真・女神転生III』には、いくつかのバージョンが存在します。2003年にオリジナル版が発売されましたが、追加要素を収録した『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』が2004年に登場。新たな要素を加え、よりディープに楽しめる作品として好評を博しました。

マニアクスの人気ぶりは供給を上回り、入手困難なソフトとしても知られるようになります。後に再販も行われましたが、それでも求めるユーザーは後を断ちません。その声に応えるべく、2008年に発売された『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』の初回版に、一部要素を差し替えた『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス クロニクルエディション』を同梱。マニアクスと再販を合わせ、入手の機会が何度も与えられる形となりました。

その結果、欲しいユーザーに行き渡った……かと思いきや、『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』初回版は、一般的なPS2の中古ソフトとは大きく離れた市場価格を今も維持しています。

今回のリマスター化はファンを喜ばせましたが、同時に「オリジナル版なのか、それともマニアクス版なのか」といった疑問も浮かび上がらせます。この部分への関心も、注目度を後押しする形となりました。

ですが、その疑問はほどなく解決を迎えます。本作の発表後に公開された公式サイトにて、「ゲーム内容は、『真・女神転生III -NOCTURNE マニアクス クロニクルエディション』に準じます」と告知。一部のユーザーが手に出来なかった『マニアクス クロニクルエディション』がリマスター化を遂げ、ニンテンドースイッチとPS4で遊べる未来が確定したのです。




人気シリーズの中でも存在感があり、ターンバトルに新機軸を打ち出した名作『真・女神転生III』。その影響力の大きさやユーザーの記憶に残る印象深さなど、振り返ってみれば話題となる理由がよく分かります。

本作の発表をきっかけに、『真・女神転生III』が気になった方は、発売日となる10月29日をお楽しみに。リリースまで少し時間があるので、シリーズ原点の『真・女神転生』をあらかじめ遊んでおくのも一興です。

『真・女神転生』の画像です

中古市場も含めれば、『真・女神転生』を遊ぶ手段は実に多彩。ですが、最新ゲームハードで遊びたいという方は、「スーパーファミコン Nintendo Switch Online」のラインナップに加わったばかりなので、「Nintendo Switch Online」への加入を検討してみてはいかがでしょうか。
《臥待 弦》
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