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君と私の冒険が絵本になる!『かえるの絵本』本日10月21日で20周年─“カエル”モチーフのゲームは名作率が高い・・・かも?

ちょうど20年前の1999年10月21日に、プレイステーションソフト『かえるの絵本 なくした記憶を求めて』が発売されました。本作の20周年を記念し、その魅力や“かえる”モチーフのゲームを振り返ります。

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3D表現を得意とするゲームハード「プレイステーション」の登場は、ゲーム業界に衝撃を与え、新たな活気を生み出すきっかけとなりました。

ポリゴンによる3D描写を活用したゲームが多数登場しただけでなく、ユニークなアイディアが光る個性的な作品もリリースされ、これまでになかった刺激をプレイヤーに提供。限りない挑戦と創造が、新たな時代を築き上げました。

そんな時代に誕生した一作が、1999年10月21日に発売された『かえるの絵本 なくした記憶を求めて』です。プレイヤーに多くの選択を委ねるゲーム性や手触りのよい物語、そして自分の手で「絵本」を紡ぐ手応えなどで好評を博しました。

今回は、ちょうど20年前に発売された『かえるの絵本』をアニバーサリーを祝い、本作の魅力や“かえる”をモチーフとしたゲームなどを振り返ってみたいと思います。

◆“かえる”がタイトルにつくゲームは、良作・名作に!?


『かえるの絵本』の主人公(男女選択可)は、タイトルから予想がつく通り“かえる”です。といっても、元々は人間で、何らかの呪いによって“かえる”の姿に。その呪いを解き明かすべく、一時的に人間に戻って冒険へと挑みます。

ちなみに、“かえる”をタイトルに関するゲームと言えば、1992年に発売された『カエルの為に鐘は鳴る』を思い出す方も多いことでしょう。「ゲロニアン軍団」に捕まったティラミス姫を救うべく立ち上がった主人公が、時にカエルやヘビの姿になって活躍する『カエルの為に鐘は鳴る』は、特徴的なキャラクターたちが魅力的に描かれており、ゲームボーイを彩る名作のひとつとして知られています。


また、『カエルの為に鐘は鳴る』に先駆ける形となる1991年に発売されたファミコンソフト『バトルトード』も“かえる”モチーフのゲームとして外せない1本。ゲームに登場する“かえる”は、『かえるの絵本』や『カエルの為に鐘は鳴る』のように可愛らしい姿になるケースが多めですが、『バトルトード』は“マッチョな人型のかえる”が活躍します。ビジュアルから演出に至るまでアメコミテイストで統一されており、難易度こそ高いものの良質なアクションとして支持を集めました。

比較的最近の作品だと、『いかちゃん』や『洞窟物語』などを手がけた開発室Pixelによる『ケロブラスター』が、代表的な“かえる”ゲームと言えるでしょう。本作は、サラリーマンな二足歩行のカエルが「バグ取り」に励むステージクリア型のアクションゲームで、クラシカルな見た目や絶妙なバランスなどで好評を博しました。


人間以外の生き物をモチーフとするゲームは、犬や猫が圧倒的に多く、それ以外の生物は(ドラゴンなどのファンタジーな生き物を除き)ぐっと少なくなります。特に、両生類がゲームのタイトルにも顔を出すような作品は極々一部です。ですが、上記のように“かえる”モチーフのゲームはいくつかあり、ゲームにおける両生類界(?)では希望の星とも言える活躍を見せています。

しかも、『かえるの絵本』や上記3作品など、“かえる”をタイトルに冠するゲームは良作や名作と言われることが多い傾向にあります。ただ出すだけでは、犬や猫ほどキャッチーではない存在だからこそ、開発陣は“かえる”をより魅力的に見せるように力を尽くすのかもしれません。

ちなみに、タイトルに“かえる”を掲げる作品は少ないものの、“かえる”モチーフのキャラクターが登場するゲームは数多く存在。『どこでもいっしょ』のリッキーはグッズも数多く作られましたし、『どうぶつの森』シリーズでも“かえる”の住人はお馴染み。主役になることは少ないものの、愛らしい容姿はゲーム業界でも定番と言えるでしょう。

◆シナリオもエンディングも仲間との関係も、全てあなた次第の『かえるの絵本』



呪いによって“かえる”にさせられた主人公が、賢者の力を借りて1年間だけ人間の姿に戻り、失った記憶を求めながら呪いの真相を突き止める冒険へと挑む『かえるの絵本』。この大冒険には、数多くの仲間達が手を貸し、主人公を助けてくれます。

連れていける仲間の数は限られるものの、クエストごとにパーティ編成ができるので、より多くの仲間達と触れあう機会が自然と増えます。そして彼らと過ごした日々は、“絵本”として綴られます。この絵本は、メインシナリオの達成などの条件に合わせて内容が変わり、もちろん結末も変化。仲の良い仲間と絆で結ばれたり、恋愛を育むなど、多彩なエンディングが待ち受けています。

また絵本は、主人公だけでなく、仲間たちの絵本もあります。日々の冒険が絵本となり、その絵本を通じて愛着や親近感が増し、新たな冒険に出かけたくなる。そんなサイクルも、『かえるの絵本』が持つ魅力のひとつです。

しかも本作は、マルチエンディングだけでなく、マルチシナリオも用意。大きく分けて3つの物語に分かれるので、2度目や3度目のプレイも新鮮な気持ちで楽しめます。「今回はこのメンバーと仲良くしよう」と決めてからプレイするのも一興でした。

本作のジャンルはRPGですが、育成要素も大きく占めており、仕事や訓練、休息などのスケジュールを通して主人公のパラメータが変化。1年間という期限の中で、どのように主人公を鍛えるのか。人間関係の発展だけでなく、自身をしっかりと強化する計画性も求められます。

絵本のような冒険を紡ぐRPGですが、シナリオやエンディングは多彩で、どのような道を歩き、誰と仲良くなり、いかなる結末に辿り着くかはプレイヤー次第。女性主人公も選択可能で、また恋愛エンドも存在するため、乙女ゲームのようなノリで楽しむ方もいたほど、本作は広い懐を持っています。

バトルでのテンポが遅めといった惜しい点もいくつかあります。しかし、物語の展開や結末、仲間との関係など、様々な点についてプレイヤーの意志が影響するため、“自分だけの絵本を紡ぐ”という唯一無二の感覚を味わえるのは、本作ならではの魅力でしょう。

仲間と過ごした冒険の日々を、自分だけの一冊に綴じる『かえるの絵本』。残念ながらリメイクやゲームアーカイブス版などはないため、本作を今プレイするには、オリジナル版もしくは廉価版といった現物を入手するしかありません。この20周年を機に、新たな展開が訪れることを願うばかりです。



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《臥待 弦》
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