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『戦艦帝国』東京メディア会見レポート-軍事を通して平和を知る意味とは

11月30日にウェスティンホテル東京にて行われた、スマートフォンアプリ『戦艦帝国』の東京メディア会見に参加してきました。国内外のゲームメディアや一般ユーザー代表が招待された、注目の発表内容についてレポートします。

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11月30日にウェスティンホテル東京にて行われた、スマートフォンアプリ『戦艦帝国』の東京メディア会見に参加してきました。国内外のゲームメディアや一般ユーザー代表が招待された、注目の発表内容についてレポートします。

国内700万DLを突破した『戦艦帝国』とは



はじめに『戦艦帝国』について、簡単にご紹介しましょう。本作は第二次世界大戦時代の海戦を、リアルなグラフィックと奥深いゲーム性でどっしりと描いた本格シミュレーションゲーム。iOS/Androidにて配信されているスマートフォン版はすでに国内で700万DLを突破するほど、大きな人気を集めています。


今回の発表会では、始めに『戦艦帝国』のパブリッシングを手掛けるクールファクトリーの代表取締役である増保佑氏が登壇。開会の挨拶を述べた後、「本日の発表会で伝えたいことが3つある」と続けました。

クールファクトリー 代表取締役 増保佑氏

その一つ目が、『デッド オア アライブ』や『NINJA GAIDEN』といった人気タイトルをてがけたことで知られる板垣伴信氏を、『戦艦帝国』の上級顧問として迎えたこと。増保氏はあるゲームメディアのインタビュー記事にて、板垣氏が本作の熱心なユーザーであることを知り、そこから今回の件へと繋がったと言います。

板垣氏を迎え入れることによって、『戦艦帝国』という作品自体のさらなる品質向上と、本作が攻めの姿勢をもって発展し、ますます盛り上がっていくというイメージアップを大きな目的にしている、と増保氏は語りました。

二つ目の発表は、『戦艦帝国』に付随した軍事愛好家向けのコミュニティサービスを立ち上げること。このサービスは主に掲示板としての展開を予定しており、本作のユーザー同士が交流したり、軍事に関する様々な情報が得られる場所にしたりして、発展させたいとしています。

そして、講談社が発行している“かわぐちかいじ”氏の漫画「ジパング」とのコラボレーションも発表されました。このコラボではゲーム内に特設ステージを設けて、それをクリアするごとに原作の「ジパング」をゲーム内で読めるようになる仕組みを検討しているそうです。増保氏は『戦艦帝国』と「ジパング」の親和性は非常に高いと感じており、この取り組みはユーザーにも喜んでもらえるのでは、と大きな期待を寄せていました。このコラボイベントは、年内の開始を予定しています。

板垣伴信氏が語る、上級顧問として決めていることとは


上級顧問に就任した板垣伴信氏

次に、板垣氏によるスピーチが始まりました。冒頭、板垣氏は「2008年に独立して作った会社は、若い者に任せることにした」、「50歳というのを一つの区切りにして、これまでお世話になってきた世界のゲームファンやゲーム産業に貢献していきたい」と語り、『戦艦帝国』の上級顧問についても「私にぴったりの仕事だなと思った」と続けました。

もともと板垣氏は『戦艦帝国』を始めて約15ヶ月、ログインしていない日は無いほど本作に深くハマっており、さらにいわゆる「ギルド」と呼ばれるような、多人数が参加するゲームが大好きとのこと。板垣氏は実際にゲーム内でギルド(作中では「軍団」と呼称)を運営し、そこから聞こえてくる様々な改善要望を、プロのゲームクリエイターとしての視点を交えながら取りまとめ、クールファクトリーに提案しているそうです。

もちろんその活動において、板垣氏は正体をメンバーに明かしていませんし、ゲームの進行が有利になるようなアイテムも運営チームから受け取っていません。クールファクトリーが持つデータの確認も可能ではあるものの、そういったものに頼らず、ゲームそのものやゲーマーが感じている生の空気感から、「こう改善したらもっと良いのではないか」という事柄を直接提案する役柄を担っていると、板垣氏は語ります。

板垣氏は『戦艦帝国』の上級顧問を務めることで決めていることを、「常にお客様側の立場に立つ」としています。それは自身が開発者であった時もそうですが、今回はそれ以上にユーザーの立場に立ちたいと述べました。

『戦艦帝国』に付随するコミュニティサービスについて



次に増保氏から、先ほど上がった『戦艦帝国』が開始する軍事コミュニティサービス(掲示板)に関する説明がありました。

この掲示板の大きな目的は、『戦艦帝国』ユーザー同士の交流にあります。『戦艦帝国』には102ものサーバーが存在しており、その中にいくつものギルド(軍団)が存在しています。現状、ユーザー間でやりとりできる仕組みはゲーム内にあるものの、非常にシンプルな作りになっており、交流を図る手段が限られていたという課題がありました。またユーザーからも交流の場が欲しいという声が多かったこともあり、それを解決させるため本サービスの立ち上げに至ったそうです。

『戦艦帝国』はリリース以来、多くの追加機能が実装されて便利になりました。しかし、その反面、これからゲームを始める新規ユーザーにとってはハードルが高くなりつつあることも新たな課題になっています。増保氏はそういった方に対して、掲示板からどうやったらゲームがより楽しめるのかという情報を得てもらうことを期待しています。


また、この掲示板サービスは、ユーザーの交流を促進するとともに、広い意味で軍事の情報を得られるような場としての狙いもあります。増保氏は「日本国内において、軍事に特化したサービスは私たちが調べる限りはほかにない」とし、「コアからライトな軍事ファンまで、幅広くサービスを提供したい」と述べています。

さらに、よりユーザーが楽しめるコンテンツを提供できるよう、軍事アナリストの第一人者である、小川和久氏と提携することも明らかに。小川氏による専門家ならではのコラムや、ユーザーからの質問回答などを予定しており、そういったコンテンツが『戦艦帝国』のメインターゲットである30~50代男性の軍事ファンに、喜んでもらえるのではとしています。

軍事アナリスト、小川和久氏によるスピーチ


軍事アナリスト 小川和久氏

次に、増保氏の紹介を受けて軍事アナリスト、小川和久氏が登壇しました。小川氏は日本の自衛隊とアメリカの軍隊の共同訓練に使用される戦争ゲームに関わっていたり、「ニュースを疑え!」という世界の軍事問題を取り扱ったメールマガジンを発行したりと、軍事に関するスペシャリストとして知られる人物です。

小川氏はスピーチの中で、世界各国の航空機や軍事物が無料で展示されているワシントンのスミソニアン博物館を例に上げながら、「日本では子供に兵器を見せると戦争好きになるのではという考え方があるが、アメリカでは違う。アメリカの子供達は戦闘機やミサイルなどを博物館で眺めながら、お互いに意見を戦わせる。その中から軍人、平和運動者、科学者などが生まれ、それが活力の源となって平和実現も見えてくる」、「軍事の究極の目的は平和を実現することであり、そのためにはまず軍事を知ることが必要だ。軍事問題を特殊なものと扱っている間は、平和は実現しない。話し合い、軍事をコントロールし戦争を起こさないようにするというステップを生まなければ、平和は生まれない」と主張。「平和という目的のために軍事があり、『戦艦帝国』の掲示板がその役割を果たすため、お役に立てれば」と述べました。

メディア合同による質疑応答


発表会の間に、メディア合同による質疑応答の機会がありました。以下、その際に上がった質問と回答です。

今回コラボすることになったクールファクトリーの、どのような所を評価していますか?

板垣氏:ひとつはゲームがとても面白いこと。もう一つは、私が『戦国帝国』が好きであることを知ってすぐに連絡をしてくれた、増保氏の行動力の早さです。開発もスピーディなやりとりで進めさせてもらっています。

有名なAAAゲームのプロデューサーとして、『戦艦帝国』を見たときにこれまでとは違う新鮮さを感じましたか?

板垣氏:はい、感じました。

かつてアニメやゲームも含めた娯楽は、社会に対して媚びることなく、真剣に向き合って作られてきました。だからこそ磨かれたし、素晴らしいものが世の中に出ていたのです。しかし現在は、そういったものとは反対に、非常にニッチなターゲット、観客に向けたものばかりになってしまいました。『戦艦帝国』のようなウォーゲームにおいても、ウォーゲームとしての本道を行かず、狭い所を突く手法しか日本人は取っていません。

私は3D格闘ゲームで「女性キャラを魅力的に描く」、「主役を女性にする」というそれまでの文脈ではありえなかったことを『デッド オア アライブ』でやりました。完成したゲームがゲームセンターに入った時に父親に見せたんですが、「なんでお前のゲームは女の子が戦ってるんだ。おっぱいが揺れてるんだ」と言われたものです。父親には「今はこれが新しいんだ。2DではSNKがやってたけど3Dはまだやってない。だから勝つんだ」と説明しましたが、分かってもらえませんでしたけど…。この場に女性もいらっしゃるから失礼な話ですけど、当時はお金を払わないと、女性の裸が見れない時代でした。だから『デッド オア アライブ』は売れたんです。ゲームもできて、セクシーな女性に会えるのだから。それが出たのが1997年。それから20年経ってるのに、なぜ日本のゲームは男性に媚びた女性に埋め尽くされているんですか。なぜですか。私は20年前に後ろ指を刺されながらも、この分野を開拓したものとして、この現状を強く嘆いています。

ウォーゲームのような対戦シミュレーションはたくさんありますが、なぜ男性に媚びた絵柄とマッチさせるのですか。私にとっては理解できない。つまり古すぎるし、20年前の私の後追いをされても困るのです。『戦艦帝国』だけです、硬派なゲームは。だから『戦艦帝国』を愛しているんです。

戦争はどういう理由であれ、絶対起きてはいけない、ゲーム内でやるぐらいにしたいと思っています。ただそのときは、『戦艦帝国』のように王道を突き進むゲームを心から応援したい。男たちは銃後にいる女たちを守るために戦った。私はそれを、ただ売るためだけに、ニッチな方向に行ってしまうのは悲しい。そういったものを否定するのではなく、王道をいく『戦艦帝国』を、さらに成功させるためにここに座っています。

『戦艦帝国』のユーザーは、掲示板をこれからどのように楽しんでいくのでしょうか。

増保氏:軍事系のゲームでは、戦艦などを擬人化させたタイプのゲームと、『戦艦帝国』のように写実的なリアル指向のゲームという2つのタイプがあります。我々が成功した要因は、写実的なタイプのライバルがいなかったことだと考えています。

しかし、これからはどんどん同じようなタイプ、ライバルが増えていくと考えています。その中でリアル志向を目指すゲームとしては、いかに歴史に忠実か、表現が現実に近いかとか、そういう方向で競い合っていく流れになります。そこに打ち勝っていくためには、サービスやコンテンツの追加などを行っていく必要があると考えています。

軍事ファンは、戦争ゲームのどこがハマるポイントなのでしょう。また『戦艦帝国』ユーザーは、掲示板サービスをどのように楽しむのか教えてください。

板垣氏:(ハマるポイントについて)私は軍事マニア中のマニアなわけです。どこの国でもそうですが、戦争のなかった国というのはほとんどありません。過去、自分の国を守るために戦った人たちがいるんです。

第二次世界大戦が終わってから、70年あまりが過ぎました。戦いの中で、たまたま生き残ることを許された人たち。そんな人たちの子孫が私たちです。そういった思いで70数年前の戦いを見た時に、そこに先祖、または国と国が存亡をかけて戦ったことに対する、畏敬の念を感じざるをえません。『戦艦帝国』はゲームだけでなくそういった過去に関しても忠実であろうとしていますし、これからもそうありたいと思っています。

増保氏:(掲示板について)まずは、新規ユーザーへの参入緩和ですね。あとは小川さんのお力を借りて、知識や好奇心を満たすようなものを楽しんで頂ければ。海戦を扱う会社として、常々考えているのが平和であり、平和に関する知識を増やしてもらいたいという思いがあります。我々は戦争を支持するわけではなく、ゲーム会社として平和の役に立ちたいと純粋に思っています。

板垣さんが上級顧問になられたことで、ゲームの運営や開発で改善されたポイント、ユーザーからのフィードバックで好意的な意見などはありましたか?

増保氏:顧問に就任してもらってから、ローカライズに関する言葉の問題から世界観まで、大小様々な改善点を提供してもらいました。ユーザーからは、概ね好意的な意見が出ています。地道な作業ではありますが、これからも時間をかけて改善し、ユーザーの満足度をあげていきたいです。

板垣氏:毎日遊びながら、ギルドメンバーの話題をチェックしてまとめています。数にして、毎月100~200個ほど、提案しているかと。その中で北京の開発チームと「すぐ修正できるもの」「改修に準備が必要なもの」と分けながら、柔軟に進めています。

板垣氏は長く『戦艦帝国』を続けていらっしゃるそうですが、その秘訣はなんですか?

板垣氏:仲間とのやりとりですね。ギルド同士の戦いや、人付き合いがとても楽しいです。

『戦艦帝国』のプレイを通して、これからの板垣さんのゲーム作りになんらかの影響はありましたか?

板垣氏:戦艦帝国の上級顧問をしていることは、私のキャリアとしてとても大きなものになります。大人数であそぶゲームで最も成功したゲームの一つなのです。プレイヤーとしてこのゲームを遊びつくし、また上級顧問として意見を述べ、ゲームをさらなる改善に導くという仕事は、得難い経験です。
私自身がプロデュースするゲームは、いろいろ考えていますが、この戦艦帝国と一緒に過ごす時間を忘れることはないでしょう。



最後に増保氏は「軍事系のラインナップを今より一層充実させることを掲げる。自分自身はもちろん、我々に関わる全ての人々が今以上に、1%でも幸せになれるよう、力を尽くし会社も成長させたい。より一層応援頂ければ」と結び、発表会は閉幕となりました。

軍事掲示板https://www.senkan.jp/

提供元:COOL FACTORY CO., LTD.
(C)2014-2016 Cool Factory
《ねんね太郎》

また、お会いしましたね ねんね太郎

ゲームセンターとテレホーダイが生み出す濁流に、満面の笑みで身投げした雑食系ゲーマー。油断すると余裕で半日は寝てしまうため、スヌーズ機能が欠かせない。ゲーム以外の趣味は、モノを捨てること。

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