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【E3 2015】『バットマン以外にも準備はしています』ワーナー ホームエンターテイメント キーマンに聞く―E3独占インタビュー

ロサンゼルスにあるコンベンションセンターにて開催されているE3 2015。会場内では多くのゲームメーカーがブースを構え、新作タイトルやステージイベントを実施し、ゲーマーならずとも胸躍る祭典となっています。

ソニー PS4
【E3 2015】『バットマン以外にも準備はしています』ワーナー ホームエンターテイメント キーマンに聞く―E3独占インタビュー
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ロサンゼルスにあるコンベンションセンターにて開催されているE3 2015。会場内では多くのゲームメーカーがブースを構え、新作タイトルやステージイベントを実施し、ゲーマーならずとも胸躍る祭典となっています。



今回『バットマン』、『LEGO』シリーズを日本でも展開し、近年勢いを見せているワーナーエンターテイメント ジャパンの中浜 平三氏にインタビューを実施しましたのでその様子をお届けします。日本展開のキーマンである中浜氏は今後の動きについて一体どのように考えているのでしょうか。



―――本日はお時間を頂きありがとうございます。まずは自己紹介をお願いします

中浜氏:ワーナー エンターテイメント ジャパンでホームエンターテイメント マーケティングのディレクターを務めております中浜と申します。エンターテイメント業界には18年間携わっておりますが、ゲーム業界については『インジャスティス』、『バットマン:アーカム・ビギンズ』から携わらせて頂いており、今年を含めて3年となります。

―――ワーナーエンターテイメント自体がゲーム事業に力を入れはじめたのはいつくらいからでしょう

中浜氏:今年で5年目を迎えました。

―――ワールドワイドでみると非常に好調な印象を受けますが、日本での展開はいかがでしょうか。手応えは感じていますか

中浜氏:2014年からゲームメーカーとして地盤ができたと感じています。年間を通じてラインナップを揃えることができ、ユーザーや業界の方々と接する機会がきちんとできてきたなと。今までは、タイトルの発売も飛び飛びだったりしたのですが、2、3ヶ月に1本はタイトルをご提供できるようになってきています。

今まではコアゲーマーの方々を中心に弊社のタイトルはご支持を頂いていたのですが、昨年の暮れから『LEGO』ゲームに力を入れ始めました。昨年はゲームだけでなく『LEGOムービー』の劇場公開もありましたので、おかげさまで映画、ゲームタイトルともに多くの方々に触れて頂いております。全世界で1,000万人以上の方に遊んでいただいているこの『LEGO』というIPが日本でも受け入れられている実感はありますね。

『LEGO』は旬や流行りではなく継続して遊んでいただけるものになってきますので、もっともっといろいろなコンテンツを日本のみなさまにお届けしていきたいと考えています。そういった点も踏まえて、手応えと言いますか、日本でも弊社のタイトルは認知はされてきたなと感じます。



―――いままではどちらかというとコアゲーマー向けのタイトルを多く日本市場に投入している印象があります。去年の年末から『シャドウ・オブ・モルドール』、『ダイイングライト』と発売されていて好調な印象を持っているのですが、今年のラインナップを改めて教えてもらえますか

中浜氏:昨年から『LEGO』シリーズ、『シャドウ・オブ・モルドール』、『ダイイングライト』と多くのみなさまに触れて頂いています。いままでとは違ったユーザーの方にもプレイをして頂いており、我々としても非常に嬉しく思っています。ありがとうございます。今年のラインナップで言いますとLEGOシリーズは『LEGOニンジャゴー』『LEGOジュラシック・ワールド』が控えておりますが、7月16日に『バットマン:アーカム・ナイト』が発売されますし、10月1日に『マッドマックス』も日本で発売となります。映画『マッドマックス:怒りのデスロード』の公開もありますが、こちらのタイトルは映画とは切り離したもう一つの『マッドマックス』となっており、ゲームとしてきちんと作りこまれた作品となります。

―――『LEGO』シリーズも控えていますね



中浜氏:次に控えているのは『LEGOニンジャゴー』ですね。こちらのタイトルはレゴ ジャパンさんと協力しながらプロモーションを行っております。レゴさんはアニメ化やコロコロコミックでのメディアミックスでの展開もしています。この夏にはアメリカでも大ヒットしている「ジュラシック・ワールド」のIPを活用して『LEGOジュラシック・ワールド』も準備中です。

―――『バットマン:アーカム・ナイト』の調子はいかがでしょう。販売店さんの反応は?

中浜氏:おかげさまで非常に好評を頂いております。ただもっとやっていかないといけない部分もあります。夏にリリースとなりますが、PS4という新世代機でぜひユーザーのみなさまにこのゲームを体験して頂きたいです。

―――『バットマン:アーカム・ナイト』自体はワーナーエンターテイメントの中ではどのような立ち位置のタイトルでしょうか。いままでと比べて気合の入り方が全然違うなと感じているのですが

中浜氏:世界中でものすごく評価の高い開発会社Rocksteadyの3部作になるのですが、日本ではまだ十分に認知されていないのではないかと。また「バットマン」自体も私達にとってもエースキャラでありますし、その「バットマン」を活用した最高品質のゲームをより多くのユーザーに届けたいという気持ちがあります。また前作にあたる『バットマン:アーカム・シティ』はPS3中心での展開でしたが、今回新世代機の開発に特化しています。新世代機の性能をフル活用したクオリティの高さをより良くみなさまにお伝えするために、SCEさんとしっかり組んでプロモーションを行っております。ひとりでも多くのゲームファン、PSファンの人たちに伝える方法として最善だと考えています。

Rocksteadyおよび『バットマン』シリーズは世界中では非常に支持をされていまして、その素晴らしさを日本のユーザーのみなさんにも体験して頂けるようローカライズもかなり細かいところまで行っています。

―――字幕対応ではなく、吹き替えも行っていますね

中浜氏:はい。いろいろなご意見を頂いているのは事実ですが、やはりキャラクターのセリフだけでなく、字幕では追い切れないような周りの細かいガヤなども日本語吹き替えにすることで、作品への没入感も全く変わってきます。ユーザーのみなさんの期待を良い意味で裏切れる完成度になっていると思います。



―――ローカライズの出来はどうでしょう?

中浜氏:「字幕対応を…」というお声も頂くのですが、英語版と日本語版の両方をプレイして感じたことは、やはり吹き替え版の方が驚くほど五感で感じるという部分でしょうか。「何を言っていて、次に何をやらなければいけないのか」といった部分が、ただ目で追うストーリーではなく、作品に入り込んで耳で情報を拾いながら、目や耳で物語を感じながら…。とても自然な気持ちでゲームをプレイすることができます。声優自体も映画版の「ダークナイト」を中心としたキャスティングとなっており、そちらも違和感をあまり感じることはないかと思います。

―――グローバルでは来週発売となっていますが

中浜氏:はい。本当は日本の発売も海外に合わせたかったのですが、ローカライズの兼ね合いもあり、7月での発売となっています。ただ、やはり多くのみなさまに本作に触れて欲しいという気持ちももちろんありますので、Sony Entertainment Networkのアカウントをお持ちの方限定になってしまうのですが、7月4日に「『バットマン:アーカム・ナイト』ジャパンプレミア」という形で日本での先行体験会を予定しています。グローバルの発売を皮切りに、一人でも多くのユーザーのみなさんに触れて頂ける機会を増やしていきたいと考えています。海外からは3週間遅れでの発売となってしまいますが、夏休みと重なるタイミングですので、ぜひ家に篭ってプレイをして頂きたいです。

―――『LEGO』シリーズについて。メインのターゲットはやはりお子様をお持ちのご家族でしょうか

中浜氏:メインのターゲットはそうなりますね。現状『LEGO』のゲームは半分以上が任天堂プラットフォームで展開されています。ただ、PS4やPS3での展開も行っておりますので、お子さんだけでなくゲーム好きな方にもぜひプレイをして頂きたいですね。

『LEGO』って裾野が非常に広いと感じており、下は幼稚園・保育園に通うお子さん、上は40代、50代の方など本当に多くの方に愛されている玩具となっています。世代を超えて愛されているからこそ、プラットフォームは統一せずに、ユーザーの方々にあった環境でプレイをしてもらえればと。

―――『LEGO Dimensions』の日本での展開予定は?

中浜氏:日本では『LEGO』シリーズ自体がまだまだ認知がされていない状況で、まずは『LEGO』のタイトルラインナップを充実させていくところに日本では注力をしていく方向です。リリースを重ねて『LEGO』のゲームを多くの方々に触れて頂いたタイミングで「別な楽しみ方もありますよ」という形で、日本でも『LEGO Dimensions』を展開できればいいな、と(編集部注:日本での発売は現状、予定されていません)。

―――ワーナーエンターテイメント ジャパンが今後目指す方向性はどういったところでしょう

中浜氏:やはり両側面(ファミリー向け/コアゲーマー向け)で展開をしていますが、そういったユーザーの方だけでなく、より多くのみなさんにプレイをして頂けるようなコンテンツをご提供していきたいと考えています。ライト・ミドルユーザーの方も楽しめるようなコンテンツを準備していく予定ですので、その部分はぜひご期待頂ければと。

また我々はゲーム事業に関しては後発となっていますが「へー、ワーナーが片手間でゲームも作っているんだ!」ではなく「ワーナー?ああ!ゲームを作っている会社ね!」とユーザーさんから認知をされるようになりたいですね。「ゲーム会社」としてみなさんから支持を頂けるよう邁進したいと思います。

―――ありがとうございました

中浜氏:ありがとうございました。



終始控えめな形でインタビューに応えてくれた中浜氏ですが、その目からは確かに秘める熱い闘志が伝わってきました。

日本でも『バットマン:アーカム・ナイト』を皮切りに、『マッドマックス』、『LEGOニンジャゴー』、『LEGOジュラシック・ワールド』とAAAタイトルを含む複数タイトルを日本で展開されます。ワーナーエンターテイメントが「ゲームの会社」と呼ばれる日もそう遠くはないでしょう。今後の展開に期待です。
《森 元行》

森 元行

海外のゲームショウにてeスポーツの大会に出会い衝撃を受け、自身の連載「eスポーツの裏側」を企画・担当。プロプレイヤーはもちろん、制作会社や大会運営責任者、施設運営担当者など「eスポーツ」に携わるキーマンに多くのインタビューを実施。 2022年3月 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科 博士課程前期課程(修士/MBA)修了。

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