2014年の大晦日から2015年の元旦にかけて19時間の激しい攻防により、ツツカナの劣勢で入玉の模様になったところ、長時間の将棋に及ぶ森下九段の疲労を考慮して指掛けとなり終了。そのため、指掛けの再会を願う、勝利の結果をどうするのか気になる将棋ファンやユーザーは多かった。
今回、そうした課題について会見が行われ、勝敗と解説も放送。またコンピュータ将棋製作側のエンジニアも出演し、放送は盛り上がった。
まず、将棋連盟の片上理事より、プロ棋士の読み手でも森下九段の優勢はゆるがず、相入玉になっても森下九段は勝利と判定した。また、ドワンゴの協力によりコンピュータプログラムで将棋をして判定をしたところ、相入玉で持将棋の展開になっても森下九段の勝利はゆるがないとした。
コンピュータと人間との間の対戦にルールは無く、将棋連盟としても未知数な部分は多いよう。まして予想外の展開で、将棋連盟としても熟慮したうえで判断したようだ。
また、森下九段より「継盤を使用した上での指し手はプロ棋士として『待った』をいっているようなものなので、対局継続は辞退させていただきたい」という希望を連盟としても了承したうえでの判断した。
片上理事の発表によりコメントには「まぁそりゃ森下九段のほうが優勢だし、勝利は認めるよなぁ」「将棋連盟側が人間に勝たせたいだけじゃないか」「おかしいと思う人は将棋のルールをわかっていない」とコメントでも賛否両論。
理事の発表の後に、中村太地六段佐藤康光九段の解説があり、ユーザーの多くは納得した様子であった。「そもそもプロが持将棋なんてする場面があるのか。」など驚くユーザーも多かった。
森下九段からも「序盤のミスがあったけれど、負けられないという思いで、なんとか粘った。入玉模様になりつつある局面では、眠たくなって、それが一番こわかった。」「実は練習対局のときに番手10分のときは三戦全敗してしまい、理事には勝てる確証がありませんと伝えていた。なんとかファンを盛り上げたい、放送を盛り上げたい。その方法のひとつとしてヒューマンエラーを防ぐための継盤の模様を中継することになった。」と当時の気持ちを解説。
「継盤の中継を見ていただいたときに、知人を通じてアマの強豪選手からは『プロってぼーっとしているだけかと思っていたんですがあんなに手を考えいたのか』といわれたのが結構ショックで、プロの凄さというのを見せられることができて嬉しかった。」「棋士として継盤を使用するというのはプロのプライドとしてつらいところがあった。」などとコメントした。
森下九段の言動に、視聴者コメントでは「森下九段、それは正直すぎるだろw」「森下九段のセルフ解説はファンとしても面白かった。」「是非またして欲しい。」などの反応があった。
放送後半ではコンピュータ将棋制作サイドのエンジニアの巨瀬氏と山本氏も出演。
山本氏より「なぜ、こんなごめんなさいみたいな会見になっているのか、森下九段は真剣にツツカナと戦って、リベンジを果たしたから。胸を張ればいい。」「人間とコンピュータの間で、ルールはまだ未知数。継盤を使っての勝利はそんなに謙虚に思わなくてもいいのではないか。」「人類代表森下として考えると、何も恥じることはない。」と力説。
「人間が出しきって闘う状況は見ていて気持ちがいい、戦っているプログラマーとしてもありがたい。様々なルールがあってもいいと思う。また、人間との対局を楽しみにしている。」と述べた。
放送は山本氏の発言を中心に討論番組の様相になった。人間vsコンピュータというのはやはり未知数だが、今回このような会見を将棋連盟とドワンゴが行ったことが前例のないこと。次の電王戦でもなにがおこるかわからないが、人間の頭脳の限界とコンピュータの技術の革新に注目が集まる。
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