人生にゲームをプラスするメディア

「nasne」Ver.2.50で、PS Vitaからのリモート視聴に対応

ネットワークレコーダー「nasne」のアップデートで、今までは家庭内限定だったPS Vitaやスマートフォンによる番組視聴がついに屋外でもできるようになりました。その利便性について解説していきます。

ソニー PSV
ホームネットワークを構築して楽しむものだった「nasne」がついに外へと飛び出します
  • ホームネットワークを構築して楽しむものだった「nasne」がついに外へと飛び出します
  • PS Vitaでのリモート視聴の設定は「エニイタイムアクセス設定」をオンにしてWi-Fi接続するだけというお手軽さ
  • リモート視聴ができるようになっても、従来のサクサクと軽快なインターフェースはもちろんそのまま
  • PS Vitaでもニコニコ実況が見られるように。画像はPS3へのニコニコ実況対応発表時のもの
  • スマートフォン用のアプリ「nasne ACCESS」なら、外出先からでも速度優先や画質優先の切り替えが自由にできる利点が
  • リモート視聴にばかり目がいきがちですが、う写真の読み込み速度の高速化、FLAC形式の音楽データの配信に対応など、「nasne」Ver.2.50はさまざまな機能が追加されています
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジア(SCEJA)は、9月25日よりネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne」のシステムソフトウェアVer.2.50の配信を開始しました。これにより、外出先からでも、PS Vitaやスマートフォンなどから自宅のnasneにアクセスして放送中の番組、録画番組を視聴できる待望の「リモート視聴」機能が追加されることとなりました。

◆「家中どこでも」から「いつでも、どこでも」へ


まずはnasneについておさらいしてみましょう。nasneは大容量のHDDを搭載したネットワークレコーダー。地上デジタル/衛星デジタルチューナーが搭載されているのでテレビ番組の視聴や録画ができるだけでなく、写真や音楽、文書などのコンテンツを保存することもできます。それらのコンテンツを外部に出力する端子が一切ついていないのも大きな特徴で、nasneはホームネットワークを構築することで、ケーブルに煩わされることなくさまざまコンテンツを一括で閲覧や視聴、管理することができるのです。

nasneにアクセスできる機器は、PS4/PS3、PS Vitaはもちろん、専用のクライアントを導入すればスマートフォンやタブレットからでもnasneとデータをやりとりすることができます。そうしてお気に入りのコンテンツはすべてnasneに入れておけば、家庭内のどこからでもアクセスできる……というのが“これまでの”nasneでした。その利便性をついに屋外にまで拡大できるのが、冒頭でお伝えしたVer.2.50というわけです。

◆PS Vitaが屋外でも使えるポータブルTVに!


まずは「torne PS Vita」がインストールされたPS Vitaでの視聴を体験。「torne PS Vita」は800円(税込)で購入でき、9月25日より無料で配信されるバージョン2.00を適用することでリモート視聴が可能になります。これまでVita+torneでnasneに録画された番組を見るにはWi-Fi経由でVitaのメモリーカードに書き出す必要がありましたが、そのひと手間がなくなったことでこの上なく快適に。さらに屋外でも放送中の番組のリアルタイム視聴も可能になったことで、高性能なポータブルTVとしての一面を完全に確立したと言えます。

これまではPS4/PS3のみだったドワンゴの「ニコニコ実況」に対応するのも嬉しいところ。リアルタイムで放送している番組に関してはもちろん、niconicoアカウントを取得していれば録画した番組に対しても実況コメントを取得して表示してくれます。

注意点としては、3G回線には対応しておらずWi-Fiでの接続が前提となることと、nasneに追加されるモバイル視聴時の「画質優先」設定と「速度優先設定」の切り替えがVitaからではできない、ということが挙げられます。ただ、後者に関しては今後のアップデートでの解消を検討しているらしく、期待が高まります。

◆スマートフォンやタブレットでのリモート視聴も可能に


次にAndroid用のアプリケーション「nasne ACCESS」を導入したXperia SO-04Dでもリモート視聴を体験してみました。「nasne ACCESS」は無料でダウンロードできますが、リモート視聴にあたる「Anytime TV」機能が追加されたバージョン1.50は500円(税込)の課金が必要となります。

リアルタイムで放送されている番組を視聴してみると、若干のタイムラグが発生してしまいましたが、nasneの設定を画質優先から速度優先に切り替えることですぐ快適に。外出時でもnasneの設定にアクセスし、画質と速度のどちらを優先するかをいつでも切り替えられるのが「nasne ACCESS」の利点のひとつです。

こちらの注意点としては、「(予約)録画をする場合はさらに別のアプリを併用する必要がある」、「ニコニコ実況には非対応」などが挙げられるでしょうか。とはいえ、スマートフォンは携帯ゲーム機と異なり外出時に必ず持つといえるものですから、番組を見ることに関してのみいえば持ち歩く機器が少なくて済むのは大きな魅力です。

補足として、iOS対応版も配信されているアプリ「TV Side View」でも「nasne ACCESS」と同様のリモート視聴ができるようになりますが、こちらは最新バージョンへのアップデートが26日以降になってしまう可能性もあるとのことでした。

PS Vitaにせよスマートフォンやタブレットにせよ、リモート視聴を快適に楽しむにはnasneと端末の物理的距離は関係なく、nasneが接続されている家庭の上り(アップロード)回線速度と、端末の回線速度のみが重要となります。前者に関しては画質優先モードは2Mbps、速度優先モードは1Mbps以上の速度が望ましく、後者に関しては4G回線や(高速で安定した)Wi-Fi接続が望ましいとのことです。また、速度優先にした際の画質ですが、4~5インチ程度のディスプレイならほとんど気になりませんでした。ただ、画面の大きなタブレットで視聴する際は気になってしまうかもしれませんので、回線速度が速いに越したことはありません。


2012年10月。著作権法が改正されて録画番組のコピーガードを解除することが違法になり、それらを自分が所有するタブレットで私的に視聴することもできなくなってしまいました。そんな不便な改正にやきもきしていたところに光明をもたらしてくれたのが、今回のnasneのアップデートです。

“屋外でも使える”ポータブルTVとしての機能を得たPS Vita(やスマートフォン)は、どこでも快適に録画番組の視聴を楽しめる環境を再び提供してくれるでしょう。導入までのひと手間はありますが、これまでnasneを使っていなかった人にもその手間以上に見合う価値を提供してくれるアップデートといえそうです。

(C) 2014 Sony Computer Entertainment Inc. All Rights Reserved.
《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ソニー アクセスランキング

  1. カプコン公式「ミス春麗決定戦」で「ザンギエフ」が優勝、その結果と再現度に会場困惑

    カプコン公式「ミス春麗決定戦」で「ザンギエフ」が優勝、その結果と再現度に会場困惑

  2. 恋愛ADVなのに脱ハーレム!?“記憶喪失”という新たな物語『To LOVEる ダークネス トゥループリンセス』PV公開

    恋愛ADVなのに脱ハーレム!?“記憶喪失”という新たな物語『To LOVEる ダークネス トゥループリンセス』PV公開

  3. 『Wizardry 囚われし亡霊の街』、魅力的な新キャラを一挙に4人公開

    『Wizardry 囚われし亡霊の街』、魅力的な新キャラを一挙に4人公開

  4. 【実体験】PS5が壊れた時の修理の流れと、壊れる前にしておくと良いこと

  5. 『デススト』でサービスエリアを作ろうとすると、なぜか各要素が解放されていく【珍妙ゲームプレイ道】

  6. 『原神』魈のキャラエピから見える“夜叉たち”の悲劇―世界任務「夜叉の願い」が理解できて面白い!

  7. これは、まるで…「K9999」!?『 KOF XV』新キャラクター「クローネン」参戦―第2回クローズドβも開催決定

  8. 『クラッシュ・バンディクー』はなぜ日本で大ヒットした?アクアクさんやクラッシュダンスの秘密

  9. テトリスがちょっぴり苦手な『ぷよテト2』プレイヤー向け、テトリス基礎知識!覚えるだけで序盤の動きがグッとレベルアップするぞ

  10. 『BASARA4 皇』初プレイアブル「足利義輝」はシリーズ最強!?詳しく紹介します

アクセスランキングをもっと見る