インタビューに応じてくれたのはMedia Moleculeのコミュニティマネージャーを務めるJames Spafford氏、そしてSCEワールドワイドスタジオのXDevチームでプロデューサーを務めるRobert Karp氏。事前に行われたメディアセッションの模様はこちらの記事でお伝えしています。
―――メッセンジャーは2人(男の子のatoi、女の子のiota)いますが、選択により違いは出るのでしょうか
どちらを選んでも全く同じです。お好きな方を選んで下さい。
―――なぜ、「紙」の世界をゲームにしようと考えたのでしょう
James Spafford:人類には紙で何かを作ったり、書いたり、触ったりと、長い歴史がありますよね。どのような世界のゲームを作ろうかと思ってオフィスを見回したら、デスクの上に大量の紙が積み上がってたんですね。それを見て、「あぁ、もう世界は出来上がっているじゃないか」と実感しました。
―――ユーザーへのガイドはどのようになっているのでしょうか
今回遊んで頂いたのはアーリービルドなのでチュートリアルはありませんでしたが、製品版では実装予定です。ただ、まさに自分の手の上で紙をいじって遊んでいるように、直感的に操作出来るような作品にしています。長くプレイしていれば、どこの壁が指で破れて、どこが破れないのかも分かるようになってきますよ。
―――現在の開発状況は
2013年内の発売予定ですが、まだまだやるべきことはたくさんあります。
―――ハンズオンでは背面タッチの機能を使うことが多かったのですが、他の要素は搭載されますか
今回はメッセンジャーとの冒険をメインに楽しんでもらうような内容にしました。製品版では、PS Vitaに搭載されている全機能を使って遊べるようになっています。まだまだ、新しい要素はたくさんありますよ。
ただ、そうした機能は使用することを強制するものではないんです。もちろん必要な場面はありますが、頻繁にそうした機能を使用しなければならないということはありません。使いすぎない程度に遊んでもらえるように設定しています。
例えば、画面に向かって叫ぶという機能は、それを使わなければ進めないということはなく、他の方法でもクリアすることができます。日本の電車は大変静かだそうですから、車内でプレイしている時に、毎回毎回「アーッ!」と叫ぶことはできないでしょう?(笑)
―――PS Vitaのカメラ機能で、実世界の物を取り込む機能があるようですが、どういうシステムなのでしょうか
まだ、アイデアが完全に固まってはいないのですが、トレーラーでも流したとおり、写真を取り込んで、ゲーム内の動物などをカスタマイズすることができます。ここからが面白いところで、自分がアレンジした動物をソーシャルメディアにアップロードすることができます。さらにそれをPDFファイルでダウンロードして、ペーパークラフトとして実世界に再現できます。
―――逆にそうやって作ったモノをゲームに取り込むことは
理想としては、今申し上げたようにゲーム内でカスタマイズしたモノを実際に現実世界で製作し、さらにそれにアレンジを加えてゲームに取り込めるようにしたいですね。ただ、それを実現出来るかは現在挑戦中というところです。
―――では、大まかなストーリーラインを教えて下さい
物語は「メッセンジャー」と出会うところから始まります。実はこのメッセンジャーの頭(=封筒)の中には「特別なメッセージ」があるんですね。ただ、最初の時点ではそれをアンロックできないので、冒険の旅にでることになるという流れです。冒険の中で、様々な出来事をクリアしていくことで、最終的にそのメッセージが分かるようになっています。まぁ、始めからメッセージの中身が分かってしまったら、ゲームにする意味ないですもんね(笑)。
ここからは、Media Moleculeのデザイナー達が制作した本作のコンセプトアートが紹介されました。それぞれのデザイナーがデッサンをしたり、コンピューターでデザインしたりと、実に様々なものを見せてもらうことができました。もちろん、実際に紙を使って制作されたものも。いずれのアートも非常にユニークで、思わず声を上げて見入ってしまいました。
『Tearaway』は、2013年末に発売予定で価格は未定です。
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