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任天堂第2四半期決算 ― 国内売上は大幅増、海外で3DS販売不振と円高が響き売上減

任天堂は、平成25年第2四半期の連結業績を発表しました。営業損失・経常損失は前年同期比で縮小を見せていますが、売上高は6.8%減の2009億9400万円となっています。

ゲームビジネス その他
 『New スーパーマリオブラザーズ2』
  •  『New スーパーマリオブラザーズ2』
  •  『スーパーマリオ3Dランド』
  •  『マリオカート7』
  •  『マリオパーティ9』
  •  『ポケットモンスター ブラック2』
  •  『ポケットモンスター ホワイト2』
任天堂は、平成25年第2四半期の連結業績を発表しました。営業損失・経常損失は前年同期比で縮小を見せていますが、売上高は6.8%減の2009億9400万円となっています。

その他、営業損失は291億5900万円(前年同期:573億4600万円)、経常損失は472億4800万円(同1078億7200万円)、四半期純利益は279億9600万円(同702億7300万円)と、赤字幅はいずれも前年同期と比べ半分以下になっています。

同社が最も注力するニンテンドー3DSは、画面が大型化したニンテンドー3DS LLの導入で全世界で506万台を売上げ、そのうち3DS LLの販売数は210万台を記録。一方、ソフトは『New スーパーマリオブラザーズ2』が全世界で300万本を超えるヒットを記録、前期タイトルの『スーパーマリオ 3Dランド』や『マリオカート7』といった定番タイトルも好調に推移しました。また、サードパーティーのタイトルからもヒット作が生まれ、全世界で1903万本の売上げを記録しています。

なお、ニンテンドーDSは『ポケットモンスター ブラック2』『ポケットモンスター ホワイト2』が合計426万本の販売本数を記録しました。ソフトは1730万本の売上げで、ハードは世代交代が進んだ結果98万台となっています。

Wiiは『マリオパーティー9』がミリオンセラーを記録したものの、新規タイトルが少なかったことなどが影響し、ハードは132万台、ソフトは2374万本を販売しました。

地域別の売上高を比較すると、日本においては、前第2四半期累計449億9180万円だった売上げが、今期では738億3100万円と金額ベースで約64%という大幅増加を記録、売上げ構成比率も前期の20.8%から36.7%へと上昇しています。ところが、米国では約10%減、欧州では34.5%という大幅な売上げ下落となっています。

このように欧米でのハード・ソフトの販売不振により、売上高は当初の業績予想を下回ってしまいました。また、円高の影響や当四半期より製造を開始したWii Uハードウェアの収益性が厳しいことなどが、赤字の縮小を妨げる要因となっています。

先ほどもお伝えしたように、今期の実績を受けて、通期の業績予想も引き下げることになりました。それでも予想では60億円の最終黒字になるとしています。ニンテンドー3DSの販売と、年末商戦で投入されるWii Uがどの程度の売上げになるかが、任天堂の今後を占うカギになることは間違いなさそうです。
《宮崎 紘輔》

タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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