森川氏はゲームの歴史を振り返り、誰もが持っているスマートフォンというデバイスがゲーム機として利用されるようになってきていて、そのスマートフォンにおいて4500万人という膨大な数のユーザーを持ち、リアルグラフをベースとしたLINEがスマートフォンライフにおけるゲームも担う立場になると述べ、そのコンセプトは「友達や家族との結びつきを深めるもの」だとしました。
具体的なタイトルも幾つか紹介されました。『LINE BIRZZLE 失われた羽根』はEnfeel Inc.が提供するゲームアプリをLINEに移植した鳥を集める簡単なパズルゲームで、第一弾ゲームとして近日公開が予定されているとのこと。パズルのブロックが可愛らしいキャラクターになっていて、このキャラクターのオリジナルスタンプも配信。そこからのバイラル効果も狙う計画だそうです。
『Project-JC』はNHN Japan内部で開発が進められているトレーディングカードゲームで、今までのゲームと比較してカードのクオリティややりこみ要素が充実したものになるそうです。こちらも2Dの可愛らしいキャラクターが確認できます。
『イージーダイバー』はダイバーとなって美しい3Dの海を散策することができるゲーム。こちらは既に発表済みのタイトルで、『アクアノートの休日』を手がけたグラスホッパー・マニファクチュアの飯田和敏氏がNHN Japanと共同開発を進めています。自分だけの水槽を作ったり、巨大生物との戦いもあるようです。本作に限らず、NHN Japanのスマホゲームは今後は全て「LINE GAME」の下で提供されるとのこと。
そのほか『Project-TS』は内部開発で、町長となって町を育てていくシミュレーションゲーム。パートナー開発の『ドラゴンコンバット』は人間とドラゴンが住む小さな王国を育てていくゲーム。『ELGUARD』はスマートフォンの本格MORPGで、最大4人でパーティを組みモンスターと戦っていきます。『RETAKE JAPAN』はアルファ・システムが開発するゲームで、友達と協力して47都道府県の制覇を目指します。『Project-AR』は内部開発で、本格的なアクションRPGで、シンプルながら深いやりこみ要素を特徴とします。
今回発表されたのは一部のタイトルに留まりますが、森川氏からはアルファ・システム、BiCORE、dango、グループス、グラスホッパー・マニファクチュア、コナミ、Rovio、サンリオ、スクウェア・エニックス、タイトーの各社がパートナーとして既に参画していることが明らかにされました。非常に期待の持てる名前が揃った印象です。
森川氏は今後もパートナーとの協力を通じてプラットフォームを大きくしていく考えを示しましたが、その一方で来る者は拒まずというわけでもないようです。1つ挙げられたのはLINEのコンセプトに共感してもらえるパートナーだということです。その上で、大きな価値を生み出し、そしてグローバルで共に戦える事がパートナーの条件だと示されました。
※ただし、将来的にはパートナーとの共同開発という形だけでなく、サードパーティとして独自にタイトルをリリースすることや、その範囲を個人にまで広げていくことを考えているようです。
共感=感情の共感はLINEのコンセプトでもありますが、まずはユーザーを満足させること、そしてその先にパートナーの満足があります。収益化の面でも、マネタイズ手段を提供するのはプラットフォームとして必須の条件であるとしながらも、「むやみにARPUを追求するのではなく、まずはユーザーの満足度を高め、より多くの人にLINEを使ってもらう事を全てに優先したい。そこから全ては始まる」と森川氏は語りました。
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