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【TGS 2011】セガが贈る大作リズムアドベンチャー、3DS『リズム怪盗R』の中村プロデューサーに見所を聞く

『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』はセガが今冬に発売予定のリズムアクションアドベンチャーです。インサイドでは本作のプロデューサーを務める中村俊氏にお話を聞きました。

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リズム怪盗R
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『リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産』はセガが今冬に発売予定のリズムアクションアドベンチャーです。インサイドでは本作のプロデューサーを務める中村俊氏にお話を聞きました。

―――まず本作の概要を聞かせてください

ジャンルはリズムアクションアドベンチャーと銘打っています。これまでの単純なリズムゲームとは異なってシナリオ、もっと言えば人の感情・・・嬉しい、悲しい、といったものと音楽を融合させるようなゲームを目指しています。

―――プラットフォームに3DSを選んだ理由というのは?

実は当初はニンテンドーDSで開発をしていたんです。ただ、その時点では納得のいくものに出来ずに、3DSという新しいハードがきっかけで陽の目を見たというプロジェクトなんです。

―――DSでは難しかったというとどういう部分でしょうか?

凄く普通のリズムゲームになってしまっていたんです。尖った部分が無くて、それだけだと製品として成立させるのは難しいかなと。3DSになり、2Dだったものを3D化し、それにより立体視という武器を手に入れた事で、キャラクター表現が増して深い物語を描けるようになって、それでリズム+シナリオという方向でゲームが進み始めました。

―――どのような物語が描かれるのでしょうか?

物語は、ナポレオンの棺が盗まれるところから始まります。その頃、パリは怪盗Rという少年が賑わせていました。少年はパリの下町の小さなアパートで暮らしているのですが、彼が何故盗みをやっているのかというと、失踪した父親が残した紋章の謎を解くためなんです。それと同じ紋章が入ったお宝がルーブル美術館で見つかり、彼は侵入して盗み出します。すると、そのお宝と共鳴するようなバイオリンを持った少女と出会います。さらに、自らをナポレオンと名乗る謎の敵に出会います。冒頭のナポレオンの棺の謎、失踪した父親の謎、少女の謎、と3つの物語が複雑に絡み合うストーリーが展開されます。

―――ストーリーとリズムゲームを融合するというのは具体的にはどのようなものなのでしょうか?

例えば美術館に侵入するシーンであれば、凄くノリの良い曲ではなくドキドキ感のある静かな曲、かつそれにあったリズムゲームが用意されます。敵と戦う時にはテンポの速い熱いノリの良い曲、バイオリンを引く少女であればバイオリンを使った、社交界であればクラシックのような曲を使い、シチュエーションにあったシステムが用意されます。

―――リズムゲームといえば流れてくるマーカーにタイミングを合わせてタッチするようなものが一般的ですが

そうですね。でも『リズム怪盗R』には、ほぼ似たようなものはありません。十年前に『サンバDEアミーゴ』を作った後に続編をやらなかったのは、結局は曲を変えるだけで同じようなゲームになり、発展性が無いなと思ったからなんです。もちろんそれでも望んでくれるユーザーさんは居るとは思いますけどね。それよりは、一つの遊び方だけじゃなくて様々な楽しみ方が得られるようなリズムゲームを作りたいと思い、色んな側面からリズムの遊びとシナリオの融合というものを考えています。

―――例えば、忍びこむシーンであれば、忍びこむなりの音楽とリズムのシステムというものが用意される

そうですね。場面によって異なるリズムゲームが遊べるというような形です。そのシステムを考えていくのは大変でした。しかし、例えば映画だったら、盛り上がるシーン、格闘シーン、静かなシーン、色んな曲が入っているように、ゲームでも色んなシーンに対して色んな遊びを入れるというのは成り立つものではないかと思います。

―――ジャイロを使った遊びも収録されていると聞きました

『サンバDEアミーゴ』を作って感じたのは体感と音楽の相性は悪くないなということです。今回も体を動かす遊びを入れたいと思ってジャイロを幾つかの場面で使いました。ゲームショウ版で遊べる内容としては、ボス戦でボクシングのように敵が殴ってくるので、リズムに合わせて3DS本体を動かして避けるというものがあります。

―――全体で遊び方としては何種類くらいあるのでしょうか?

50種類は超えると思います。

―――それは凄い! 作るのには苦労しそうですね

普通のリズムゲームであれば最高の一つのシステムを作ればいいのですが、今回は様々なバリエーションを作ろうとしたので大変でした。色々なシステムを入れるということは、これは良いけど、こっちはイマイチみたいなのも出てくるわけで、それを調整していって高いレベルに合わせていく必要があります。今でも試行錯誤をしているところです。

―――遊べるボリュームも多そうですね

そうですね。アドベンチャーという側面とリズムゲームという側面があるので、それぞれ好きな方を突き詰めながら遊べるんじゃないかと思います。

―――アドベンチャーが好きだけどリズムはちょっと苦手、みたいな人への救済策のようなものは考えられているのでしょうか?

一般的なリズムゲームよりは広い人に遊んでいただけるように調整しています。例えば当たり判定も少し広めに取って敷居を広げながら、上手くプレイする人には突き詰められるような調整にしています。もちろん、それ以外にも初心者の方を救済する方法は考えていますよ。それは今後またお話させていただきます。
そして、上級者の方には、ゲーム画面左下に、ガイドと呼ばれる2Dのタイミング表示があるんですけれども、その表示を消すことで、目ではなく音でタイミングをとるという、すこし難しいチャレンジもできるような機能もいれてあります。誰でも最後まで遊べるように、他にも様々なシステムをご用意しておりますので、ご安心下さい。

―――楽曲はどのようなものが収録されるのですか?

楽曲は幡谷(尚史氏)や大谷(智哉氏)らセガのサウンドチームが手がけたオリジナル楽曲がメインです。『スペースチャンネル5』『ソニック』『君のためなら死ねる』などを手がけたメンバーで、セガらしくキャッチーなものから大人しいものまで幅広く収録しています。携帯機でありながら、生音もたくさん収録して、音にはこだわっているんです。また、miwaさんによるテーマ曲も収録されます。

―――読者の中にはゲームショウに行こうと考えている人も多いと思います。今回遊べるバージョンについて簡単に教えてください

東京ゲームショウの会場ではストーリーを楽しみたい方とリズムゲームを遊びたい方に両方遊んで貰えるように、それぞれのモードを選択できるようにしています。両方遊びたい方は是非2度並んでいただいて・・・(笑)。どちらもゲームの特徴が理解できるような内容になっています。また、遊んで貰えば素敵な「リズム怪盗R トートバック」もプレゼントさせていただいていますので、ぜひ遊んでみてください。

―――それでは最後に読者の方に一言お願いします

最近は続編タイトルが多くなっていますが、『リズム怪盗R』はその中でもチャレンジをした、セガとしてもプッシュしているタイトルの一つです。新しいもの好きな人も、リズムゲームが好きな人も、アニメが好きな人も、アドベンチャーが好きな人も、色んな人のニーズに応えられるものになっていると思います。ぜひ一緒に盛り上げていただければと思います。
《土本学》
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