人生にゲームをプラスするメディア

ユーザーはゲームに対価を払う・・・『World of Goo』の開発元が「自由に値段を決めて」キャンペーン

Wiiウェアでも発売された『World of Goo』の発売元である2D Boyは、ゲームのリリースから一周年を迎えた記念に、PC版のダウンロード販売において「ユーザーの希望する価格で販売する」というキャンペーンを期間限定で行いました。

ゲームビジネス 市場
Wiiウェアでも発売された『World of Goo』の発売元である2D Boyは、ゲームのリリースから一周年を迎えた記念に、PC版のダウンロード販売において「ユーザーの希望する価格で販売する」というキャンペーンを期間限定で行いました。

まだキャンペーンは継続中ですが、最初の一週間の結果が明らかになりました。

公式サイトでのPayPalでの支払いは、これまでの週の平均と比較して13%の増加が見られたそうです。平均の販売価格は2.5ドル程度(定価は20ドル)。30セント以下になると2D Boyには1円の利益も入りません。

また、Valveの運営するSteamでの販売は40%増加、Wiiウェア版の販売も9%増加が見られたとのこと。

この結果について2D BoyのRon Carmel氏は「この結果は、いかにして価格が決定されるかという洞察を与えてくれます。ぜひほかの会社も異なるタイトル、異なる方法で実験を行うことをオススメします。ただ、この結果は、多くのブログやメディアで取り上げてくれた事が大きく寄与しているでしょう」とブログで述べました。

さらに同氏は「何時間遊べるからこの価値、という議論がゲームでは多く行われるが、そうではなく、ゲームの価値というものを直感で決め購入に繋げるユーザーがこれだけ多く存在する事が分かったと言えるのではないか」ともしています。

平均購入単価は定価を下回ったとは言え、「お好きな値段でどうぞ」と言われて、きちんと一定額を払うユーザーが大多数だったというのは、ユーザーはきちんと対価を払うという希望を持たせる結果であると同時に、価格決定の難しさも改めて浮き彫りにするものと言えそうです。
《土本学》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. プレイステーション3版『頭文字D EXTREME STAGE』・・・開発者に聞く

    プレイステーション3版『頭文字D EXTREME STAGE』・・・開発者に聞く

  2. 久多良木健氏、サイバーアイ・エンタテインメントを設立して活動再開

    久多良木健氏、サイバーアイ・エンタテインメントを設立して活動再開

  3. 【TGS 2012】IGDA日本がCEDECに引き続き、TGSでもスカラーシップを開催

    【TGS 2012】IGDA日本がCEDECに引き続き、TGSでもスカラーシップを開催

  4. 閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続

  5. アバターの口の動きがより滑らかに!音声認識リップシンク「CRI LipSync」が「Animaze」に標準搭載

  6. 『FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア』を支える中国のデベロッパー・・・バーチャスインタビュー(後編)

  7. なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

  8. シリコンスタジオ、ゲーム開発向けミドルウェア「ALCHEMY」最新バージョン5.0を発表

  9. バンダイ、無限に枝豆をつまみ出せる「∞エダマメ」を発売

  10. ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)

アクセスランキングをもっと見る