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【E3 2009】新周辺機器、マリオ、メトロイド、Wii Fit Plus・・・任天堂プレスカンファレンス詳報

過去5年間、任天堂はE3でさまざまなサプライズを発表してきました。DS、Wii、Wii fit、WiiモーションプラスとWiiミュージック、などです。そして今年、任天堂が発表したサプライズは、控えめに言って過去5年間の中で、最も異質なものでした。それはゲームソフトや技術デモではなく、新しいインターフェースでした。人差し指につけて、プレイヤーの脈拍を計るアタッチメント……『Wii Vitality Sensor』です。

任天堂 Wii
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過去5年間、任天堂はE3でさまざまなサプライズを発表してきました。DS、Wii、Wii fit、WiiモーションプラスとWiiミュージック、などです。そして今年、任天堂が発表したサプライズは、控えめに言って過去5年間の中で、最も異質なものでした。それはゲームソフトや技術デモではなく、新しいインターフェースでした。人差し指につけて、プレイヤーの脈拍を計るアタッチメント……『Wii Vitality Sensor』です。



岩田社長はここ数年、ゲーム人口の拡大を目標に掲げて、それを実践してきたと説明しました。それをさらに拡大させるために、上級者から初心者、ハードコアゲーマーから潜在的なゲーマー予備軍まで、すべてのユーザーを満足させるという、かつてない挑戦に取り組んでいるところだと続けます。そして、それは脳トレや『Wii Fit』のように、これまでゲームではなかった分野から訪れると語り、その一つの可能性の具現化として『Wii Vitality Sensor』を紹介しました。



岩田社長は『バランスWiiボード』で初めて体の重心が可視化できたように、『Wii Vitality Sensor』で脈拍という、プレイヤーが普段見ることのできない体の情報が見られるようになると説明。「ゲームはこれまで興奮や刺激をかきたてるものだったが、ゲームで緊張をほぐし、安眠を促せるようになるかもしれない」とビジョンを語りました。具体的なアプリケーションなどが言及されなかったのが残念でしたが、『Wii fit』の拡張装置として、自分の脈拍や体温の変化を見ながらエクササイズをするなどの活用法は、すぐにでも思いつくところ。今後の続報に期待したいところです。



さて、話は前後しますが、今回のカンファレンスのキーワードは、Nintendo of America(NOA)のプレジデント&チーフ オペレーティングオフィサー、レジー・フィザメイ氏が繰り返し用いた「身体的リアリティ」でした。Wiiリモコンやヌンチャク、バランスWiiボード、そしてWiiモーションプラスなどの新しいインターフェースを用いて、「身体的リアリティ」を拡張してきたことが、任天堂の勝利の原動力だったというわけです。そして今年のプレスカンファレンスは、過去に発表されたさまざまなデバイスを用いた、数々の新作ゲームソフトが発表されました。



まず冒頭で紹介されたのが、昨年のE3から"任天堂一家"のスピーカーに加わった、NOAエグゼクティブ バイスプレジデントのキャミ・ダナウェイさんによる、『New スーパーマリオブラザーズ Wii』です。2Dの横スクロールアクションで、画面構成はDSの『New スーパーマリオブラザーズ』のイメージですが、こちらはマリオシリーズで初めての、4人同時プレーが可能です。ゲーム中にいつでもソロプレイ、マルチプレイの切り替えが可能で、時には協力、時には競いながら、ステージ上で集めたコインの枚数を競い合うというもの。ダナウェイさんはこれを「2Dではなく4D」と表現しました。



もう一つのマリオゲームが、フィザメイ氏が紹介した、Wiiの『スーパーマリオギャラクシー2』です。こちらは新たにヨッシーが登場し、『ヨッシーアイランド』の宇宙版といった印象。トレーラーのみの公開でしたが、前作のアシストプレイだけでなく、2人で完全同時プレーなどが可能なのか否か、期待が膨らみます。



続いてのサプライズが『Wii Fit Plus』。従来の『Wii Fit』が「みんなのためのトレーニング器機」だったのに対して、今作では自分だけのトレーニングメニューをカスタマイズして作ることができます。新しい筋トレやヨガのメニューも追加され、スケートボードやジャグリング、マリオのようなジャンプゲームなど、15種類のバランスゲームも追加されています。バランスWiiボード同梱版に加えて、ソフト単体版も発売されます。



昨年のE3で発表された『Wii Sports Resort』についても続報が発表されました。Wiiリモコンのアタッチメント、Wiiモーションプラスを用いたタイトルで、これまで以上に微妙な操作でプレイできるというもの。「Wiiモーションプラスは、よりリアルに見せるのではなく、よりリアルに感じて、プレイさせるもの」(フィザメイ氏)。会場ではWiiリモコンとヌンチャクを使ったアーチェリーのデモプレイや、フリースロー競技によるミニゲーム大会などが行われました。

おもしろいのは、『Wii Sports Resort』のオープニングシークエンスで、プレイヤーが自分のMiiで島の上空からスカイダイビングして始まることが紹介された点です。降下中にWiiリモコンを傾けて体重移動したり、仲間と手を繋いで隊列を組むなどして、Wiiモーションプラスの効果が自然に体験できるというもの。ゲームの導入部で(おそらく、絶対に地面に激突してゲームオーバーになることはないでしょう!)チュートリアルを自然に行わせる、優れたテクニックだといえそうです。

このほか国内で既に発売済みのタイトルの北米での発売予定や、『黄金の太陽DS』の開発情報、『ゼルダの伝説 大地の汽笛』の会場でのプレイアブル出展、北米でDSによるアドベンチャーゲームが発売されることなども紹介されました。またDSiの紹介と共に、同社が最近力を入れているユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツについても触れ、『動くメモ帳』『メイドイン俺』に加えて、新作『Mario vs. Donkey Kong:Minis March Again!』を紹介しました。プレイヤーはゼロからステージをデザインでき、作成したステージを配信することもできます。また今夏、世界で2億人ものユーザーが登録しているSNS、Facebookとの連動機能も発表され、DSiで撮影した写真が、無線LAN環境下で自動的に共有できるようになることが示されました。



そして最後に紹介されたのが、テクモの"Team NINJA"開発によるシリーズ最新作『メトロイド Other M』です。上映されたトレーラーによるとサムスの過去や、バウンティ・ハンターになった経緯などに焦点が当てられる、ストーリー性の高い内容になるようです。フィザメイ氏は「なじみ深いフランチャイズを再活性化させて、すべての人に楽しんでもらう」と語りましたが、ここ数年ハリウッドで見られる「シリーズ:ゼロ」もの(『バットマン・ビギンズ』など、ヒーローの生い立ちを扱った内容)の流れに沿った形といえるかもしれません。いずれにせよサムスの過去はこれまで、ほとんど語られなかっただけに、ファンには朗報でしょう。また、これは会場が最もわいた瞬間でもありました。

フィザメイ氏はスピーチの中で「プレイすることは、信じること」と語りましたが、これは任天堂の商品群の特性を、的確に言い表しています。はたして体重計ゲームが世界で1500万台売れるなど、誰が想像できたでしょうか。国内発の情報が多いだけに、既存の内容が多かったのも事実ですが、これは日本が任天堂プラットフォームの研究開発地域として重要な機能を担っているということ。冒頭の『Wii Vitality Sensor』だけでなく、さらにヘンテコなアイディアが商品化されることを期待させられる、そんな内容でした。
《小野憲史》
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