『FF XI』は同社を代表するMMORPGで、PS2・Windows PC・Xbox360版が存在。日・米・欧をターゲットとしており、どこの国からプレイしても日本のデータセンターに接続されます。
同社のオンラインゲームサービスである「Play Online」、課金情報を管理する「課金システム」、「ゲーム本体」、プレイヤー同士のWEBベースコミュニティである「リンクシェル」(Link Shell、LS)の4ブロックより構成されており、各ブロックは関連しつつ独立した構造となっています。もしも「ゲーム本体」がダウンしても「Play Online」や「リンクシェル」が生きていればプレイヤー同士がコンタクトを取ることができるため、ゲームコミュニティの継続性が高いというメリットがあります。
ブロックごとの独立性が高いため、バージョンアップも個別に行うことが可能。「Play Online」のシステムは早い段階で確立し、大きなトラブルを出すことなく運営を続けることができたという実績があります。
『FF XI』のデータは一つではなく、各ブロックでそれぞれ個別にデータが記録されています。「Play Online」では基本情報を「課金システム」では個人情報・課金情報を保持。「ゲーム本体」にはキャラクター情報があり、「リンクシェル」はキャラクター同士の関係の情報を持っています。これらの情報は完全に独立している訳ではなく、「リンクシェル」でWEB上に表示するためのキャラクター情報を「ゲーム本体」から手に入れるなど、ゆるやかな関係性を保っています。独立性が高いということはサービスのためのコストがかさむということでもありますが、同社ではこれを必要経費として認識しているとのこと。
MMORPGの多くは、キャラクターデータを保管するのにデータベース(DB)を使用しています。これは「アイテムを手に入れる」「アイテムを誰かに渡す」といったMMORPGのやり取りがデータベース的であるということも理由の一つなのですが、『FF XI』ではファイルにキャラクターデータを保存するという家庭用ゲームと同じ手法をとっています。
この手法はキャラクターデータの保全と不正の取り締まりに強いという側面があります。バックアップさえ残っていれば「一年前のデータを参照したい」「二ヶ月前の状態にキャラクターを戻したい」ということが簡単に行えます。DB全体をいじるのではなく、キャラクターデータを個別に操作できることもポイントです。
但し、「Play Online」「課金システム」「ゲーム本体」「リンクシェル」の間で同期を取る必要があり、ここで遅延が発生する可能性が存在。ファイルにキャラクターデータを保存するという手法は同社が家庭用ゲームをメインに開発してきたという状況から自然発生したものであり、「最善の方法であるかは疑問」であるとのこと。次世代のオンラインゲームには「WEBベースのコミュニティや携帯電話との連携」「サービスを止めない工夫」が必要で、こうした課題に関しては今後も研究対象であるとしています。
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