北林達也氏・・・本作のプロデューサーを務める
安藤行男氏・・・本作のディレクターを務める
―――まずは『株トレーダー瞬』発売おめでとうございます。いかがですか、発売されてからの感想といいますか、感慨といいますか…。
北林 そうですね、いつもホント、発売直後は緊張しますね。商品が店頭に並んでるのを見たときに、「ああ、誰か買ってくれないかなぁ」って(笑)。
安藤 ホント何でもいいから話題になる方法はないかなぁと。
北林 DSステーションで体験版が『ゼルダの伝説』と一緒に出ているので是非見かけたらプレイしてほしいですね。
―――では、始めにお二人の簡単な自己紹介と関わったソフトの経歴なんかをお聞かせいただければと思うのですが。
北林 では僕から。今回プロデューサーという形でラインに関わらせていただきました北林と申します。今までの経歴的には、入社以来『ブレスオブファイア』というシリーズにプログラマとしてずっと関わってきまして、『バイオハザード0』などを経て、『ロックマンX』シリーズでプロデュースを担当するようになりました。
安藤 ディレクターの安藤です。自分も北林さんと同じく入社以来『ブレスオブファイア』シリーズの2〜5までと関わってきました。自分は色々器用貧乏的な使われ方をしてまして、『クロックタワー3』、『デメント』、『新
鬼武者』ときて、今回の『株トレーダー瞬』という感じです。仕事内容も、今回は企画、とか今回はシナリオ、とかいつもタイトルによってバラバラですね。
―――オリジナルでやられるのは今回が初めてということですが。
安藤 そうです。ずっと入社以来オリジナルでやりたいやりたいと言い続けてはいたんですけど、なかなか立ち上げるのは難しくて。
―――公式のブログにも書かれてましたけど、一気に6本ぐらいの企画を書いて提出されたんですよね。
安藤 『デメント』でメインプランナーをやってたんですけど、それが終わって時間があったので、とにかく企画書をいっぱい出すだけ出し続けて、どれかが通らないかなぁと。それで瞬が通ったという感じですね。
―――今回このゲームをまとめ上げたのはかなり大変だったと想像するのですが、いかがでしたか。
安藤 確かに株をゲームにするっていうのはだいぶしんどかったですね。実はゲームを作るよりは企画書を書く方が楽なんですよ。好き勝手、面白そうに書けるんで。ただ、企画書では好き勝手に色々書いてあっても、それをつなぎ合わせても結局ゲームにはならないんです。株のゲームを単に普通に作ってたらチャートが動くだけですので、ただ売り買いしてもそこにはなんのゲーム性もないわけです。基本はそれだけど、そこにアドベンチャーを絡めたり、売買が面白くなるようにどんな要素を追加して何を削ればいいのか、ってことをずーっと考えながら作業していました。
――― 安藤さんは株をやっているとのことですが、やはりその経験は生きてきましたか。
安藤 だいぶ生きてきましたね。そもそも株をやっていないと多分この企画書自体も書いていないです。株はなんだかんだでホント真剣な世界ですし、酷い世界でもありますが、そこで培った経験とかはゲームを作る上でも欠かせない物だと思ってます。
―――今回のゲームでは”株の良いところだけ”を見せるものではないシナリオになっているんですよね。クリアまでやってみたんですけど、意外にシビアなシナリオで。「10%の人しか儲かっていない」って凄いことを最初に言ってたり。
安藤 よく株雑誌とかで「株は投資だ」とか「リスクをコントロールすれば安全だ」とか書いてあるんですけど、全部嘘みたいなものなんです。まあ出来てる人が実際にはいるのかもしれませんけど、基本的にそういうのは建前の話ですので、せっかく作るのでしたら、ちゃんと本質を描いたものにしたいなと思ったんです。逆にうわっつらだけそういうことを並べていても、ユーザーにとって結局それは嘘っぱちなだけですので。「まぁ楽しかったね、でもなんなんだろうね」で終わっちゃうのはイヤな話じゃないですか。
―――株を推奨するわけではない、と。
安藤 実は自分的には推奨しているんです。こんなにイヤな世界なんだけど、それでもやるんならやるべきだ、という感じです。「10%しか儲からないのか、それでも俺はやるぜ」という人が現れてくれたら嬉しいなぁと思いますね。
―――安藤さん自身はどうですか。株は楽しいですか。
安藤 儲かるのはやはり楽しいですね。でも儲かって良い気分になってると一日で大損したりしますし。不思議なもんです。市場に常に監視されているような気分になりますよ。良い気分になったときほど気を引き締めるようにしています。
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