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任天堂メディアブリーフィング、現地から詳細レポート!

米サンタモニカで11日(現地時間)、任天堂は「E3 Media & Business Summit」を前にプレスカンファレンスを行い、Wiiで健康管理を行う『Wii Fit』をはじめ、数々の最新ゲームソフトの発表を行った。

任天堂 Wii
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まず壇上に登場したのは、任天堂オブアメリカ(NOA)社長、レジー・フィザメイ氏。レジー氏はアメリカ人らしく、さまざまなマーケティングデータを駆使して、WiiとニンテンドーDSの優位性についてアピールした。

レジー氏は2007年(1-5月、以下同じ)の市場が、対前年度比で米国では46%、英国では42%、日本では114%も上昇したことを示し、この貢献度のうち69%が任天堂製品、SCEが29%、マイクロソフトが2%だとした。また据え置き機と携帯ゲーム機の市場割合は、2002年に3:7だったものが、2006年には5:5になったこと。また携帯ゲーム機の中でもDSの占める割合が、2005年には12%だったものが、2006年には26%、2007年では27%に向上したことを示した。

さらに18歳以上のゲーマー人口が増加し、2007年には全体の過半数を越えたこと。これがNOAだけで見ると、2005年には14%だった25歳以上のユーザーが、2007年には23%に増加したとし、任天堂製品が年齢層の拡大に大きく貢献したとした。男女比では市場全体では80%対20%だが、任天堂製品では67%対33%と、3人に1人が女性ユーザーであること。また追跡調査の結果、任天堂製品の購入したユーザーで、週に1回以上継続してプレイしている割合は、6歳から24歳までの男性プレイヤーで95%、25歳から49歳までは66%、同じく25歳から49歳までの女性プレイヤーでは33%であると示した。

これらはすべて米国での資料だが、日本と似たカジュアルユーザーの掘り起こし現象が起きていることがわかる。

続いてレジー氏はWiiの新しい周辺機器である「Wii Zapper」(仮)を紹介した。これはWiiリモコンとヌンチャクを一体化して、ピストル型として使えるようにしたもので、北米では2007年に19.99ドルで発売される。『はじめてのWii』と同じく、何らかの専用ソフト同梱で発売される予定だ。対応タイトルとしては『バイオハザード アンブレラクロニクルズ』(カプコン/日本発売未定)、『ゴースト・スカッド』(セガ/日本では2007年第4四半期)、『メダル・オブ・オナー』(EA/日本発売未定)が紹介された。

またWiiローンチ前から話題を集めていた『大乱闘スマッシュブラザーズX』は北米で12月3日発売。同じく看板ソフトの『スーパーマリオギャラクシー』は北米で12月12日発売。『マリオカートWii』(仮)はハンドルアタッチメントの「Wii Wheel」(仮)同梱で、2008年初頭に発売予定とした。ただし『マリオカートWii』(仮)はインターネットで対戦プレイが可能であるとしつつも、同時プレイ人数については伏せられ、含みをもたせた。『Metroid Prime3:Corruption』(米国で8月27日発売)についても、操作はWiiリモコン+ヌンチャクとなる。

他にもゲームキューブで発売されたファイティングサッカーゲーム『スーパーマリオストライカーズ』の続編『Mario Strikers Charged』(Wii)や、マリオとソニックがオリンピック種目で激突する、セガの『マリオ&ソニック in 北京オリンピック』(Wii・DS)など、サードパーティタイトルについても発表。さらにMiiを使ってオンライン上でコンテストなどを行う「Check Mii Out Channel」(仮)が年内に開始されるアナウンスした。

この後、壇上には岩田聡・任天堂社長が登壇し、自社のゲームソフト開発哲学について語った。岩田氏は「(DSやWiiの経験で)ゲーム人口を拡大することは不可能ではないとわかった」とした上で、今後の任天堂のチャレンジは、コアゲーマーと初心者の間に存在する心理的障壁を取り除くことだとした。そのために、ユーザースキル別にゲームを開発するのではなく、「みんなのために」ゲームを開発する姿勢が重要で、そのことを作り手自身が理解することが重要だと述べた。「Wii Zappar」(仮)コントローラーなどは、FPSの初心者とベテランの間に存在する障壁を取り除く、一つの答えというわけだ。

また任天堂は、誰もが興味を持って、誰でもプレイできるタイトルを追及する一方で、コアゲーマーも十分に楽しめる、奥の深いゲームを開発する姿勢を改めて強調。そのためのテーマ探しを続けていく姿勢を示した。岩田氏がしばしば口にする「間口が広く、奥が深い」ゲーム開発というわけだ。ただし、これは口で言うのは簡単だが、非常に難しい挑戦であることは言うまでもない。特定のユーザーセグメントに特化したゲーム制作の方が、はるかにヒットが容易だからだ。

ここで壇上が冒頭の宮本氏登場、そして『Wii Fit』のデモとなるわけだ。壇上では3人のインストラクターによるストレッチの実演に加えて、レジー氏のBMI値診断、宮本氏とレジー氏のサッカーゲーム対決などが行われ、会場をわかせた。

任天堂のユニークなところは、いわゆるゲーム・非ゲームに問わず、「間口が広く、奥が深い」製品を作るための具体的なノウハウが存在するように見えるところだろう。「脳トレ」などと同じく、『Wii Fit』もまた、内容的には一般の健康器具とそれほど変わらない。しかし健康器具がつまらなさそうに思えるのに対して、『Wii Fit』はおもしろそうに見え、思わずやってみたくなる。この印象を抱かせている点で、すでに『Wii Fit』は成功している。後は『Wii Fit』が「脳トレ」などと同じように、毎日継続して楽しめるものになるか否か……。発売まで楽しみに待つ以外になさそうだ。
《小野憲史》
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