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【E3 07】 EAが目指すカジュアルゲームレボリューション!

「カジュアルゲーム」の名のもとにエレクトロニックアーツが本格的動きだした。狙いは任天堂と同様にこれまでゲームという遊びに本格的に参加してこなかったひとたち。ゲームデザインで主導権を握るのは学生時代のパーティアニマルか?!

任天堂 Wii
「カジュアルゲーム」の名のもとにエレクトロニックアーツが本格的動きだした。狙いは任天堂と同様にこれまでゲームという遊びに本格的に参加してこなかったひとたち。ゲームデザインで主導権を握るのは学生時代のパーティアニマルか?!

■潜在的カジュアルゲーマー、20億人の獲得を目指して

エレクトロニックアーツ(以下、EA)は11日、現在開発中のカジュアルゲームのラインナップと、同ジャンルにおける今後の戦略について発表した。本稿では、Wii向けカジュアルゲームの発表内容を中心にその模様をお伝えする。

まず最初にEA、カジュアルゲームブランド担当のバイスプレジデントである、キャティ・ブラベック(Kathy Vrabeck、以下 ブラベック)氏が登壇し、EAはこれまでゲームをプレイしてこなかった層に対し、その楽しさを強烈にアピールしていくことを表明した。ブラベック氏は、これまであまりゲームをプレイしなかった層として老年層、主婦層、低年齢層、ファミリー層や、インド、中国といったこれまであまりゲームビジネスが成立しなかった地域の人々をあげ、これらの人たちの中には、ゲームをエンターテインメントとして消費する準備が整っている人が多数存在することを説明したうえで、潜在的なユーザー数を20億人とした。



更にブラベック氏はEAがこれらの幅広いターゲットに対し訴求できるような様々なしくみを考えていることについて言及。これからゲーム市場の開拓が見込まれる中国やインドにおいては、これまでのような一作品を複数の地域向けにローカライズするという方法に固執せず、マルチドメスティック戦略(各地域の現地スタッフが地域のニーズ、文化に根ざしたオリジナルコンテンツを開発、販売する戦略)を展開する予定があることを明かした。ブラベック氏は、このような目標設定は業界そのものの発展にもつながるとしながらも、目標達成のためにはゲーム産業において機能していた従来のビジネスモデルや、ユーザーのゲームに関する認識や敏感さ(センセティビティ)もまったく違うということを認識する必要性を指摘。これらの諸問題をクリアしていくのは、ゲーム、しいてはインタラクティブエンターテインメントを改めて検証し直し、その楽しみの本質を理解することから始まると主張した。DSやWiiが、ファミリー層に対してなじみやすいコンテンツを生み出すことを例にあげ、カジュアルゲームはまさに、ユーザー層の多様化に対応するためのソリューションになるとしたうえで、EAはこれからカジュアルゲームジャンルにおけるリーダーになるべく尽力するという決意を示した。


■普通の人たちを魅了するゲームづくり−その中核に鎮座するはやはりWii

プレゼンテーションの中で最も注目をあびたのは、やはりWii向けに開発中の4タイトルだ。ゲーム紹介には各ゲームごとに、開発担当者が登壇しデモプレイをしたり、プレイ映像の紹介などがなされた。

最初に紹介されたゲームは『Boogie(ブギー)』。既知のとおり、『Boogie』はWiiコントローラを持ってプレイヤーが自ら踊りながらゲーム内のアバターを踊らしたり、音楽に合わせて歌い踊ることで、リアルタイムに動くアバターを尻目に自らの歌唱力が評価される、という音楽ゲーム。だがデモプレイが示したように、このゲームの醍醐味は仲間同士が集まって、ワイワイやりながらプレイしている人の姿を見て楽しむ、というところにある。当然気心の知れた人たち同士で楽しむのが前提となるだろうが、普段見ることが出来ない滑稽なプレイ姿やヘタうま系のカラオケで「互いにつっこみあいながら」楽しむのがこのゲームの本質なのだ。


《中村彰憲》
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