――Kuju Entertainmentでのあなたの役割を教えてください
寺崎啓祐: 私達は任天堂本社でセカンドパーティのプロジェクトに携わっています。
――この『Battalion Wars』の開発期間はどのくらいですか
Mark Washbrook: 恐らく18ヶ月くらいになると思います。
――ゲームの背景となる世界観について聞かせてください。また、どのような要素をGBAの『アドバンスウォーズ』とで共有しているのでしょうか
Washbrook: 私達はこのゲームの世界観を述べたことは一度もありませんよ(笑)。『アドバンスウォーズ』とはキャラも違いますし、兵隊も異なります。プレイヤーは西部フロンティアの指揮官としてプレイします。プレイヤーと戦うことになる多くの敵がいます。最初にプレイヤーはツンドラの軍隊と戦いますが、後にはより強敵と戦う為に彼らと同盟を結びます。ストーリーはムービーとミッションによって伝えられていきます。
――どうしてタイトルが変更されたのでしょうか(『アドバンスウォーズ』から『Battalion Wars』に)
寺崎: ええ、ご存知のように『アドバンスウォーズ』はGBAで発売されているゲームです。このゲームにも『アドバンスウォーズ』という名前が選ばれました。しかしそれは戦争(War)をテーマにした進んだ(Advance)なゲームという意味でした。『アドバンスウォーズ』というタイトルは少し混乱を招いたかもしれません。幾らかの議論の後に、私達は任天堂の既にあるブランドとは異なる別のタイトルをつけることにしました。
――では開発の時点で、GBAシリーズのGC版ということでは無かったのですね
寺崎: そうです。
――ゲームの画面はアニメのようですね
Washbrook: 私達は開発の始めで、沢山のゲームが採用している写真的リアルさから離れようと考えました。私達が望んだゲームプレイは遊んで楽しい、プレイヤーを楽しませる、少し戦争の陰鬱な側面から離れたものでした。そういう意味で、誇張の効くアニメスタイルは私達にとって相応しいものでした。
――デザインで最も大変だった部分は
Washbrook: 私達は『Cannon Fodder』・『Worms』・『Warcraft』・『Command and Conquer』のようなストラテジゲームを愛するチームなので、家庭用機のプレイヤーにも受け入れられる戦略要素のあるアクションゲームを作りたいと願いました。ゲーム開発では常にアクションの側とタクティカルな側が紛争を起こして大変でした。
アクションゲームでは人々は直ぐに操作したいと望み、紛争のプロローグなどは望まないでしょう。戦略ゲームでは人々はゆっくりなペースで遊びたいと望み、大局を動かしその影響を得るということができます。最も大きなデザイン面でのハードルは2つの面のバランスを取ることでした。恐らく、去年のバージョンとは操作が大きく変わっていることに気付くことでしょう。
――どのくらいの期間を良い操作法を見つけるのに費やしましたか
Washbrook: どれくらいのシステムを考えたか数えきれません。恐らく12ヶ月は操作システムを変え、修正し、単純化するのに費やしたと思います。任天堂は多くの情報やフィードバックを与えてくれました。またフォーカス(拡大・縮小)にも多くの時間を割きました。現在は最終版にかなり近づいたのではないかと思います。
――任天堂とのコラボレーションを示唆されましたが、どのくらい密接に任天堂はプロジェクトに関わりましたか
Washbrook: 定期的にミーティングを行い、何日間も部屋でゲームをあそぴ、上手く行ってる点やそうでない点について議論しました。任天堂はAIからユニットの操作まで非常によい議論を与えてくれ、また任天堂が何を面白いと感じるかを教えてくれました。これは直接の答えを与えるものではありませんでしたが、ゲームについて同じ情熱を持つ人達と向き合うことは非常に有益な経験でした。
寺崎: 私は1年半の間にロンドンに5回行きました(笑)。一回は一週間かかるのでロンドンに慣れました。
――E3のデモには何が含まれなかったのでしょうか。そして何時ごろの発売を期待できますか
Washbrook: 会場で見せなかったのは空中ユニット、戦闘機、海中要塞などです。
――マルチプレイヤーを考えませんでしたか
寺崎: そのように考えていました。しかし昨年末の時点でそれを含むことは更に非常に長い開発期間を必要とするということで止めることにしました。マルチプレイヤーは非常に魅力的なもので、ゲームの要素の一つとして考えていました。しかし任天堂との議論の中で含まないことに決定しました。
――KujuはニンテンドーDSや「レボリューション」向けのプロジェクトに取り組んでいますか
寺崎: 私達はそれについて議論しています。
――両方のハードに関してですか
寺崎: はい。
――すばらしい。これで質問は終わりです。どうもありがとうございました
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