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E3の任天堂ミニブリーフィング全文掲載

先日、GameCubeAdvancedにて、宮本氏・小島氏・シリコンナイツのダイアック氏が出席したE3での質問会のビデオが公開されたと伝えました。しかし、ダウンロードできない環境にいる方や、いちいち入る英語の通訳がわずらわしい方などがいらっしゃるだろうということで、今回テキスト版を作りました。このテキスト版を作るに当たって、GameCubeAdvancedのビデオ、gamespyの英語のテキストを参考にさせていただきました。ありがとうございます。

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先日、GameCubeAdvancedにて、宮本氏・小島氏・シリコンナイツのダイアック氏が出席したE3での質問会のビデオが公開されたと伝えました。しかし、ダウンロードできない環境にいる方や、いちいち入る英語の通訳がわずらわしい方などがいらっしゃるだろうということで、今回テキスト版を作りました。このテキスト版を作るに当たって、GameCubeAdvancedのビデオgamespyの英語のテキストを参考にさせていただきました。ありがとうございます。


―――なぜメタルギアソリッドをゲームキューブでリメイクしようと?

宮本:そうですね、あの、実は今、コネクティビティーの話しましたけれども、何かコネクティビティーで面白いことはできないかなって話をしてるんですけど。

小島:ちょっと前から、キューブとアドバンスをつなぐ、何かができないか、ということで、宮本さんからお話いただいて、今あの、実は企画をすでに作っておりまして、えー僕的には非常に面白いものになるかなあ、と。それを(シリコンナイツの)デニスさんに作ってもらう、ということになるんですけど。

デニス・ダイアック:ゲームキューブ独特のシステムですね。 このツインスネークは、メタルギアソリッドの1と2の良いところを融合させるだけではなく、コネクティビティーを使うことによって、プレイヤーに独特の体験を提供するという(リメイク)の一歩先のことができます。

―――コネクティビティーについて

宮本:このゲームキューブとゲームボーイアドバンスをつないだアイデアです。多分僕がね、もっと、あ、具体的には今はお話しないと思いますけど、それ以外に、この、コラボレーションで、どういうこのキューブ版の面白さがあるのか小島さんに聞かせてもらったんですけど・・・

小島:あの、メタルギアソリッド・・・がまあ5年前のゲームなんですけど、非常にあの世界観とかストーリーとかが評判がよかったソフトなんです。であの、メタルギアソリッド2って言うのが、えー一昨年出ましたけども、そのゲームについて、システム、そのいろんなアクションができたり、敵のAIとかが非常に賢くて、その部分も非常に評価が高かったし自由度が高いゲームだといわれました。

で、キューブ版のメタルギアソリッドを作るときにどうしようかな、といろいろ考えましたけど、やっぱり最高のシナリオと最高のゲームシステムをひとつにして、それでゲームキューブで作ろう、ということに。あの、ですからあのー、普通の単なるリメイクではなくて、一番最適なシステムで最適な物語を楽しめるって言うのがツインスネークになります。

―――フランチャイズで作ることについて何か考えましたか?

小島:初めての試みといいますか・・・なので、宮本さんに相談させていただきました。であの、われわれキューブを作ったことがなかったので、キューブ版を最高のメタルギアソリッドにしてほしかったので、宮本さんに相談させていただいたところ! カナダのほうに最高のクリエーター集団がいるということで、シリコンナイツを紹介させていただきました。

で、すぐにですね、あのシリコンナイツのデニスさんをはじめ、スタッフのみなさんが来日されまして、それで中華を食べながら、えー、語り合ったと。で、技術的にはあの、エターナルダークネスを見せていただいたんでわかっていたんですけれど、ゲーム作りのスピリットみたいなものをですね、非常にこの話し合って、非常に近いものがありましたので、そこで即断をしましたね。だからそのとき不安はまったくなかったですね。今もありません。

―――メタルギアソリッドはどんな状況?

ダイアック:日本に何回も訪問するだけでなく、コナミの人に何人かシリコンナイツにきてもらいました。そして、何回も会議を行いました。この制作は本当にユニークな任天堂、コナミ、そしてシリコンナイツのコラボレーションで、アイデアを何度も練り直し、最高のものをプレイヤーに作ろうと努力しています。私たちが目指しているのは、誰も見たことがないことを作ることなんです。

―――ぼくらの太陽を作るに当たって実験とか検証とかを?

小島:会社が東京の恵比寿というところにあるんですけれど、毎日朝から晩まで外でチェックをしてましたね。で、えー、もうすぐ完成に近いんですけれど、日本版ですけども、それに関しては北海道とか沖縄とか鳥取砂丘とかいろいろなところに行ってチェックをしました。非常に機密性の強い開発だったんですけれども、えー、そういうことでスタッフが朝から外でやってましたんで、かなりばれてるんじゃないかと(笑)周りの人がよく見かける風景じゃないかと・・・

―――ステージデビューアイデアはどこから?

宮本:もうね、あの、N64のディスクシステムの、DDのときからこれは作ってるんです。だからずいぶん長くなるので、なんで作り始めたかわかんないんですけど、何か自分で物を作るって楽しいですよね? けど、作るのはすごくめんどくさいんで、だから誰でもモノが簡単に作れる仕組みを作ろうって、マリオペイントの続きとして作り続けているんですけど。

オーディエンスから質問タイム

―――ルビー・サファイアでは出てこなくなったポケモンが、次のポケモンで使えるようになるのか

宮本:ちょと僕今、それについていえないんですけど・・・あまり心配しないでください(笑)

―――新作マリオは?

宮本:あの、そうですね、今年僕結構コネクティビティー関係のことをやっていますけれど、そっちに集中しています。ほんとはそのうちのひとつをマリオにしたかったんだけど、やっぱりパックマンの方がゲームが似合ってるのでそちらにしました。まあ来年はまたマリオにつなげますから安心してください。われわれ東京にも開発しているし、ドンキーコングとかマリオとかまだまだいろいろなゲームを作っています。

―――宮本氏・小島氏、欧米の会社であるシリコンナイツから学んだことは?

宮本:(あまりよく聞こえない)・・・やっぱり基本的に、表現力とか技術力は高い・・(さらにぼそぼそと聞こえない)・基本的には僕ね、描画力とか、基本的な技術力とか、高いですね・・・

小島:僕も同意ですね、一時期その、日本人の作るゲームは非常にこう気配りがあってですね、非常に痒いところに手が届くようなサービスがあって、非常に人気があった時期があったんですけれども、最近そういう日本のゲームで育ったクリエーターが海外にも多くなってきて、その辺の日本人のセンスみたいなものがだいぶついてきてですね、それプラス技術力とか、あー、まあ想像力の高いものをつくりだしている、というのが今の現状だと思います。

僕は宮本さんにゲーム作りを教えてもらっみたいな(笑)ところがあるんですけれども、僕自身はゲームデザインっていうのはある種のルール作りだと思うんですよね。ある面白さをいかにルールに落とし込むかって言うのが、僕らの世代のゲームデザインだったんですけども、最近は、ちょっと海外の人のゲームデザインっていうのは、デザインではなくて、現実をどこまでリアルに作りこんで何でもできるかっていう、そういうちょっと違ったゲームデザインの方向に来てるかなという気もします。

ダイアック:この関係について私が面白いと思っているのは・・・この人たちはマスター・ゲーム・クリエーターというのを理解してもらった上でですが、私たちは西と東のゲーム文化を混ぜ合わそうとしてるんです。ゲームの未来のために。こういう試みができて非常に光栄に思っています。私たちは同じ信念と考えを持っていると思うので、このコラボレーションはそういう観点から言って非常に重要なことだと思いますね。

―――ゲームキューブでコナミはもっとほかのものも出すのか?

宮本:それは小島さんから言ってもらわないと(笑)

小島:いや(笑)あのー、今はメタルギアソリッドのことで頭がいっぱいですからまだわからないけど、可能性は十分あると思います。

宮本:そうですね、あのー、コネクティビティーに興味を持ってもらえたら、いろんな可能性があると・・

宮本:僕は今年、売るものを見せようと。ちょっと中にはね、今年遅れるものもあるかもしれない・・・今年は今年売れるものを見せようってがんばってます。ツインスネークも大丈夫です。

―――コネクティビティーゼルダをどう売る?

宮本:あの、そうですね、あのナムコさんとも今(パックマンについて)そういう話をいろいろしてるんですけどね。まあカードリッジの時代には僕らその、原価の高いものを扱ってたんでいろんな自由なことはできなかったんですけども、まあ、(風のタクトのキャンペーンとして)オカリナのディスクをやったように、わりと原価の安いメディアをやっと僕らも使えるようになったので、いろんな売り方を考えています。

たとえばパックマンなんかは、ナムコさんのゲームに全部入ってて・・・僕らが作ったんですから、もう差し上げます、と。ナムコさんは全部つけてたらどうですか、みたいな事を含めて話を今してます。ちょっとまだ、ナムコさんとも協議中なので、具体的にはこう、ネットとかきちっと書かないで下さい(笑)

―――ステージデビューは、ゲームより、作ったモノたちが動くのを見て楽しむところでフィッシュボウル(金魚鉢?)のようなものに似ているのでは?

宮本:あのー・・・たとえばね、アニマル・クロッシング(どうぶつの森)にはゲームが入ってないんですよ。であのー、ゲームは遊びたいけど、ゲームに難しさがあるのは嫌だという人はたくさんいるんですよね、世の中には。けど毎日ゲームの電源は入れたい、という・・・ アニマル・クロッシングはそういう人たちのために、別に難易度も何もない、って。ただ毎日ゲームをしてたいけど、みんな平等にゲームをしたい。で、そういうものが、たとえば5年ほど前に言うと馬鹿にされてたんですけど、3・・・2年前にちょっと売れるようになったんです。で、僕あのーゲームの好みってどんどん変わってきてると思うんですよね。だから、今のゲームを遊んで、・・・(長くしゃべりすぎたため、通訳の方に)あ、そこまででいいでしょう(笑)

あの、たとえばネットワークで皆さんが遊んでいるゲームの中で、1人用はほんとにつまらないんだけど、ネットワークで面白いというゲームありますよね? だからその、なんか新しいチャレンジを昔の型にはめるんじゃなくて、なんかそういうものがそれだけで受け入れられる時代が来るのを僕らはただ待ってるという感じになります(笑)

―――今日紹介した技術がほかのゲームでも使うことはあるのか?
宮本:あのー、使えますよ、あのー、もっと面白いものに使いたいなと思ってるんですけど。

以上。

間違いがある可能性がありますので、もし見つけた方がいらっしゃいましたら、指摘していただけるとありがたいです。なお、作るに当たって、キイロ丸さん、シュートさんに協力していただきました。ありがとうございます。
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