2010年に発売されたPSPソフト『Fate/EXTRA』は、『Fate』シリーズ初のRPGとして登場しました。また、月に構築された霊子虚構世界「SE.RA.PH」にて、トーナメント形式で「月の聖杯戦争」を行うといった舞台装置も新鮮で、シリーズに新たな刺激をもたらします。
その独自性からファンも多い作品ですが、時代が経るにつれてアクセスしにくくなっていきます。しかし、この作品をフルリメイクする『Fate/EXTRA Record』が2020年7月に発表され、再び遊びやすくなるとたちまち注目を集めました。
しかし、期待した気持ちとは裏腹に、『Fate/EXTRA Record』の続報はなかなか届かず、待ち遠しい時間が続きます。また、2022年に新たなトレーラーが公開されますが、2025年には発売時期の延期を発表するなど、続報の内容も一喜一憂を繰り返しました。
そのなかでもゲームユーザーを特に驚かせたのが、2026年8月に発表された開発体制および販売元の変更です。開発は継続するとしつつも、開発体制が変更されるとなれば、ユーザーの心境も平静ではいられません。また、当初予定していたバンダイナムコエンターテインメントからの販売は中止となり、代わりにアニプレックスが販売元を引き受ける形で収まりました。
この波乱の発表からわずか数日後、ソニーによる配信番組「State of Play」にて、『Fate/EXTRA Record』の発売日を発表。2027年1月28日にリリースすると明かされました。
発売日の決定自体は、喜ぶべき情報です。しかし、2020年の発表から数えて約6年も待ち、しかも販売元の変更という大きな事態を迎えた『Fate/EXTRA Record』に、不安を覚える人がいても無理はないでしょう。
これまでの『Fate/EXTRA Record』は、波乱とも言っても差し支えのないような歩みでした。そんな本作が、果たしてどのような作品となるのか。『Fate/EXTRA Record』の「これから」について、現状分かる範囲の情報をお届けします。
なお、本メディアセッションはTGS開催前に実施されたものです
■不安を呼んだ体制の変更、その影響は?

『Fate/EXTRA Record』は、『Fate』シリーズに連なる作品であり、オリジナル版の『Fate/EXTRA』をベースに、新たな形で生まれ変わるリメイク作でもあります。
興味深い一方で、シリーズに詳しくない人にとっては、立ち位置が難しい作品ともいえます。特に、オリジナルの『Fate/EXTRA』は21年前と古い作品なので、若いユーザーにはピンと来ない部分もあるでしょう。
そのためか、「東京ゲームショウ2026」の開催に合わせ、海外メディアも含めたメディアセッションが行われました。『Fate/EXTRA Record』のゲームシステムや、作中で相棒となる「セイバー」や「アーチャー」の立ち回りといった点に加え、シリーズにおける本作の背景などもアニプレックスのスタッフが丁寧に解説しました。

本作の基本的なシステムやプレイ感については、先日公開した『Fate/EXTRA Record』試遊レポートと重複する部分が多いため、本稿では割愛します。この解説の中で特に注目すべきなのは、開発体制の変更について述べた点でしょう。
開発体制の変更はあったものの、「体制変更で断念したものはない」とスタッフが明言。アニプレックスが販売元を引き継いだことで、何かを打ち切ったり、内容を削ったりすることはなかったようです。
発売日の決定が電撃的だったこともあり、発売に向けて作品を急遽取りまとめたのではないか──といった不安を感じた人もいたことでしょう。しかし、少なくとも開発および販売元の変更によって、予定していたものが断ち切られたということはなさそうです。

もちろん、「断念したものはない」からといって、製品版が素晴らしいものになるとは限りません。予定通り作ったものの、ユーザーにとっては物足りなかった、という結果も十分あり得ます。
とはいえ、開発体制および販売元の変更によって、ゲームが大きな影響を受けたという懸念については、ひとまず払拭しても良さそうです。大きな事態が起きたからこそ、こうしたコメントで実情を明らかにするのは、ユーザー視点でも助かります。














