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『ほの暮しの庭』彼ヶ津村への入村体験だった“はず”なのに─初日にオノを持たされ、住民からは冷遇、真夜中に謎の訪問……!

届いた案内に従って、『ほの暮し』の「彼ヶ津村」の入村体験にやってきました。村での暮しを丁寧に教えてくれる反面、村人の反応はおもわしくなく、なにやら不穏な気配も感じます……。

ゲーム プレイレポート
『ほの暮しの庭』彼ヶ津村への入村体験だった“はず”なのに─初日にオノを持たされ、住民からは冷遇、真夜中に謎の訪問……!
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先日、『ほの暮しの庭』の「彼ヶ津村」から“入村体験の案内”が届きました。

忙しない毎日を送っていると、田舎暮らしへの憧れも募るものです。かといって、いきなり田舎に引っ越すのも勇気が要りますし、住人に受け入れてもらえるのか不安もあります。

しかし、入村体験なら手頃かもしれません。そう考えて、今回の申し出を有り難く受け、早速彼ヶ津村に向かいました。どんな体験を味わえるのか、今から楽しみです。

■オノを握らされて始まる入村体験

ふと目が覚めると、そこは見知らぬ家屋でした。

記憶が定かではありませんが、彼ヶ津村を訪れたのは間違いないはず。不慣れな山道に疲れ、記憶もおぼろげなまま、案内された家で爆睡してしまったのでしょうか。

外の様子を伺うと、すっかり朝のようです。また、家の外から話し声が聞こえてきました。

「村の一員にするために……」「得体の知れんヤツをここに置くわけには……」

どうやら私のことを話しているらしいのですが、内容はなんだか穏やかではありません。

気になったので外へ出ると、そこにいたのは村長のリンさんと住人のキスケさん。リンさんは「働かないと対価は得られない。対価が欲しいなら働くことね」と、開口一番に切り出します。

体験入村としては少々急な話にも思えますが、働かない人を住まわせたい村などないでしょう。村での生活をあらかじめシミュレートさせてくれると考えれば、確かにこれは入村体験の一環に違いありません。

さらにリンさんは、「何も持たないあなたでも、きっと大切なものが見つかるはずだから」と言い残して去っていきます。少々意味深ですが、新しい暮らしの中で生きがいを見つけてほしい、ということなのでしょう。

その後は、キスケさんから仕事を教わることになりました。しかし、最初に渡されたのは、なんと斧。「まず木を切ってくれ」と、体験入村の初仕事としてはなかなかの重労働を頼まれます。

木の伐採は危険を伴う作業ですが、村で暮らす以上は必要なことなのでしょう。ひとまず作業に当たったところ、意外となんとかなりました。

その後、岩を取り除き、土を耕して畑にし、種を蒔いて水をやる――農業の基本工程を、一通り経験させていただきました。作業範囲が広くなかったので、初体験でも終わらせることができ、一安心です。

蒔いた種から、立派な野菜が育ってくれることを願うばかりです。

■自然豊かな村で感じた孤独

一通りの作業を終えると、あとは自由にしていいとキスケさんから言われました。庭を整えるもよし、村を散策するもよしとのこと。

せっかくなので、まずは彼ヶ津村を歩いてみることにしました。村は自然が豊かで、少し歩くだけでミツバやタラの芽などが見つかります。また、道端には何匹も猫がいて、のどかな雰囲気そのもの。田舎暮らしへの憧れを、よりいっそうかき立てる風景が広がっています。

そんな中、畑仕事をしている青年を発見しました。村人と仲良くなる良い機会だと思い、明るく声をかけてみます。

すると返ってきたのは、「あっ、キミは……」「ご、ごめんね。今ちょっと忙しくて……」という歯切れの悪い反応でした。

農作業は、朝が肝心なのかもしれません。無闇に時間を奪うわけにはいかないので、軽く会釈を返してその場を後にしました。

しかし、その後出会った別の住人からは、「我々は村の仲間としか話さないと決めていますから」と明らかな塩対応を受けました。よそ者への警戒心なのかもしれませんが、「体験入村者への対応として、それはどうなんだ?」と疑問が浮かびます。

その後も何人かに話しかけてみましたが、「外の人とは話しちゃいけないんだった……!」「………ごめんね」といった反応ばかり。

誰ともまともな会話ができません。風景は美しいのに、妙に居心地が悪く、どうにも落ち着きません。……体験だけで切り上げて、早めに帰った方がいいのかもしれません……。

■この村、本当に体験だけ?

夕方になるとリンさんが再訪し、今日取り組んだ畑仕事の成果を確認します。どうやらお眼鏡に叶ったようで、入村体験ながら胸をなでおろします。

ちなみに、設置されている出荷台へ置いた作物はリンさんが買い取り、村の外で販売するとのこと。なるほど、実際にこの村に住むと、こういう流れでお金が稼げるわけですね。

気になる点はあるけど、やっぱり入村体験なんだな……と改めて実感していると、思いもよらない展開が待っていました。

おもむろにリンさんが差し出したのは、なんと農地と家屋の賃貸契約書。しかも、「じゃあ、ここにサインしてね」と、当然のように話が進みます。

いや、まだ体験入村ですよね……と思ったものの、あまりにも自然な流れだったため、場の空気に押されて結局サインしてしまいました。

まあ、体験が終われば契約も終了するだろう――その時は軽く考えていました。

■生活は充実、不安も継続

体験2日目も、畑仕事から始まります。

リンさんはDIYや釣りのやり方まで教えてくれました。厳しい人ではありますが、この村で生きる術を真剣に教えようとしてくれていることは伝わってきます。

むしろ村人たちより歓迎してくれているようにさえ見えました。村の中で住人たちと出会っても、距離感は初日と変わらず。声をかけても会話が成立せず、明らかに壁を感じます。

相手に無理をさせるのも恐縮なので、素晴らしい風景を眺め、あとは畑仕事に専念することに決めました。

3日目はあいにくの雨ですが、育てている野菜にとっては恵みかもしれません。念のため畑へ向かうと、野菜たちは順調に育っており、少しずつ愛着も湧いてきます。

日々の刺激が日常に変化していく中、ちょっとした異変は3日目の夜に起こりました。戸を叩く音で目を覚まし、慌てて外の様子を伺うと、誰かが来たようです。

しかもその人物は、「なぜこの村に来た」「何も知らないフリをして紛れ込もうとしているんだろう」と、強い口調で問い詰めてきました。もちろん、その言葉に心当たりはありません。

何かの勘違いだと思うのですが、相手は取り合ってくれず、ひとしきり言いたいことを言うと、そのまま帰っていきました。

すべてが分からずじまいですが、この村には“何かがある”のでは──漠然とした不穏さが、胸に広がっていきます。

■まさか、本当に「村の一員」に……!?

不安な夜も過ぎ、迎えた4日目。庭へ出ると、初日から育てていた野菜が立派に実っていました。たった数日とはいえ、自分で育てた作物です。収穫の瞬間は、思わず笑顔になりました。

その成果を見たリンさんも満足そうに頷き、「次にすることを教えてあげる」と、新たな場所へと案内してくれます。

そこにあったのは、何かを祭っている井戸のようなもの。どうやら、祭壇のようです。そこには、仕事を教えてくれたキスケさんが待っていました。

リンさんによれば、ここは村の神様へ捧げ物をする場所。村で暮らすことを許してもらうためには、「大切なもの」を供えなければならないそうです。

手元にある大切なものといえば、先ほど収穫した野菜しかありません。正直惜しい気持ちはありましたが、断る勇気もなく、言われるまま祭壇へと捧げます。野菜が暗闇の中へと落ちていきます。

やがてリンさんが祝詞のような言葉を唱え、捧げ物の儀式は終了。そして次の瞬間、今まで姿を見せなかった村人たちが一斉に集まってきたのです。

「今日までごめんよ」
「かわいそうなことをしてしまいましたね」

彼らはまず、これまでの態度を謝ってきました。聞けば、この村には「外の人と話してはいけない」という掟があり、それを守っていただけだったとのこと。今まで感じていた疎外感の理由は、掟のせいだったようです。

そして、リンさんは最後にこう言いました。「今日から真の意味で村の一員よ」と。

どうやら私は、体験入村を終えたのではなく、本当に彼ヶ津村の住人になってしまったようです。厳格な掟に守られた、この謎めいた村の一員に。

ただ入村体験をしたかっただけなのに……そんな想いを抱えていることも知らず、住人たちは笑顔を向けてくれます。

この時、私もうまく笑えたのでしょうか。今となっては、それだけが気がかりです。


ニンテンドースイッチ/スイッチ2/PS5/Steam/Windowsソフト『ほの暮しの庭』は、2026年7月30日発売予定。価格は、スイッチ版のみ7,920円(税込)、ほかは全て9,020円(税込)です。

※本稿は、スイッチ2版『ほの暮し』を先行試遊し、主人公本人として実際に体験したかのようにまとめた序盤のプレイレポートとなります。

※今回は事前に用意されたセーブデータによるプレイだったため、最序盤の展開を省略し、布団の中で目覚めるところから始まっています。製品版では、そこに至るまでの流れも描かれております。


(C)2026 Nippon Ichi Software, Inc.


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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