■ハイタッチに戸惑うアンドロイド少女

知識の蓄積はともあれ、ヒューとの意思疎通はスムーズに行っているため、人間との対話経験はある程度ありそうなディアナ。しかし、ヒューの言動や態度は、彼女にとって未知の部分もあるようです。

その代表的なシーンといえば、やはり「ハイタッチ」でしょう。ふたりが力を合わせて手ごわい強敵を倒した直後、「やったな! 完璧だ!」と喜ぶヒューは、その興奮から左手を掲げ、ディアナに向けます。


しかし、ヒューの意図が読めないディアナは、ただ戸惑うばかり。そんな彼女の手を掴んだヒューは、「うまくいった時はこうするんだ」と、ハイタッチを実践して教えてくれます。

手のひらに残る感触を見つめ、不思議そうな表情を浮かべるディアナ。こうしたコミュニケーションは、おそらく初めての経験だったのでしょう。未知との出会いに触れたその表情は、等身大の少女のようでもあり、アンドロイドゆえの無垢な反応とも思えます。
■垣間見えるディアナの「成長」

ディアナはアンドロイドですが、ヒューを助けるのは、命令や義務が理由ではありません。それまで立ちはだかるだけだった障害物を排除できるようになった時に、「ヒューを助けたいの」と、自分が頑張る理由をこうした台詞で表現しました。

その反応も、プログラムされたもの……と考えることもできますが、この時に見せたディアナの表情は、自身の決意と、いくばくかの期待を込めているようにも思え、人間の子どもとなんら変わりなく見えます。

その表情を彼なりに察したヒューは、「助かるよ」とディアナの言葉に正しく報います。その答えを聞いたディアナが真っ先に見せた反応は、右手を掲げるという仕草。以前は何も知らずに戸惑うだけだった「ハイタッチ」を、自分からヒューに求めたのです。

アンドロイドという実体を考慮すれば、これは「学習」と捉えるべきなのかもしれません。しかし、これを「成長」と受け止めたくなるのは、プレイヤー視点ゆえの欲目でしょうか。


ここでもヒューは、野暮なことは口にせず「頼りにしているぞ」と左手を向け、ディアナと信頼のハイタッチをかわします。このシーンを見られただけでも、『プラグマタ』をプレイした甲斐がありました!












