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特撮ファンに衝撃が走った2025年…だからこそレトロゲームで「宇宙刑事ギャバン」ごっこがしたい!当時の特撮事情も振り返り

掘れば掘るほど色々なジャンルのゲームが発見できて楽しい「アーケードアーカイブス」シリーズ。そのシリーズより、特撮ヒーロー系ゲームをピックアップ!

ゲーム Nintendo Switch
特撮ファンに衝撃が走った2025年…だからこそレトロゲームで「宇宙刑事ギャバン」ごっこがしたい!当時の特撮事情も振り返り
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スーパー戦隊シリーズの「たいせつなお知らせ」ショックから一転、「宇宙刑事ギャバン」が装いも新たに登場することが告げられて、2025年の後半は特撮ファンにとって衝撃に衝撃を重ねた年となりました。

「超宇宙刑事ギャバン インフィニティ」がはたしてどのようになるのか? ギャバンを中心に動き出すだろうユニバース展開は? その一方で元祖ギャバンにも脚光があたり、久しぶりに、そしてはじめて1982年のテレビシリーズを視聴した人も多いはず。

そんな中、筆者が思い出したのは1988年にファミリーコンピュータ版ゲームとしてリリースされた『コスモポリス ギャリバン』でした。「宇宙刑事ギャバン」の明らかなオマージュとして開発された本作は、ストーリーやしっかりとしたシステムも相まって、オマージュ作品にしておくにはもったいないほどの“宇宙刑事体験”をさせてくれました。ロムカセットに内蔵された電源でセーブデータを保存する「バッテリーバックアップ」も懐かしいですね。

しかしただ思い出に浸っていてもつまらない……。あの体験をもう一度味わいたい!

そんなわけで「My Nintendo Store」を覗いたところ、なんと「アーケードアーカイブス」シリーズに、ファミコン版の元となったオリジナルの『コスモポリス ギャリバン』があるではないですか! しかも懐かしの、あの忍者キャラクターまで!!

そこで本稿では、厳選した“特撮ヒーローゲーム”を紹介するとともに、当時の特撮事情を振り返りたいと思います。

◆コスモポリス ギャリバン

『コスモポリス ギャリバン』は日本物産が1985年に稼働をスタートさせたアーケード用ゲームです。プレイヤーは主人公のギャリバンとなり、キック&パンチを駆使しながら上下左右スクロールの2Dステージを進みます。

アイテムの「パワークリスタル」を拾うことで変身しコンバットスーツ姿に。コンバットスーツを着用するとバスター銃(光線銃)が常時使えるだけでなく、パワークリスタルを重ねて獲得することでレーザーブレード剣やコズミックフラッシュ(3発同時発射の弾丸)が使えるようになるなど、さらなるパワーアップも楽しめます。

ただしアーケードゲームということで難易度が若干高く、敵の出現率の多さ、変身前のパンチ&キックのリーチ不足など、油断しなくてもすぐにダメージを受けてしまうゲームバランスに悩まされます。特にバスター銃が使えるようになるまではなかなか思うように攻撃がヒットしてくれず、操作に若干慣れが必要でした。それでもプレイしたくなるのは、やはり変身したいから!

なお本作はシステムとグラフィックを一新し、メトロイドヴァニアとして生まれ変わったファミコン版『コスモポリス ギャリバン』を1988年にリリースしています。こちらはさらなるスキルを実装したり機能を拡充させたり、任意で変身できるようにするなどして、より“宇宙刑事らしい体験”をさせてくれました。筆者にとって最初のギャリバンがそのファミコン版でした。

それではなぜここまで「宇宙刑事シリーズ」が人気だったのか? それは「宇宙刑事シリーズ」のみならず、その後の「メタルヒーローシリーズ」の原点となった「宇宙刑事ギャバン」が当時とても画期的だったからです。

「宇宙刑事ギャバン」が放送されたのは1982年。戦隊で言えば「大戦隊ゴーグルファイブ」が放送された年であり、「仮面ライダー」も「ウルトラマン」も一旦、レギュラー放送をお休みしていた時期です。

いち視聴者としての肌感覚としては特撮ブーム自体が落ち着いたような感じでした。特に「ウルトラマン」シリーズは雑誌展開の比重が大きくなって「アンドロメロス」のような変化球が展開されるなど、定番の特撮シリーズでも新しい試みを模索していたような時期でした。

そんな中で始まった「宇宙刑事ギャバン」は、まずメタルの質感がとても美しくメカ好きのハートを刺激します。またスーツの各部がキラキラとライトアップするほか、必殺技の発動時はゴーグルタイプの眼部にツインアイが発光で現れるという、数ある特撮ヒーロースーツの中でも群を抜く派手さでした。

魔空空間という敵側が有利になる空間を作り出し、そこにギャバンを引き込んでピンチに陥らせるという設定も斬新でした。設定として組み込んでいるので、「魔空空間の発動=ギャバンのピンチ」という定番の流れができ、子供にも伝わりやすい物語作りができたというわけです。

その基本テイストはシリーズ第2弾・第3弾の「宇宙刑事シャリバン」「宇宙刑事シャイダー」に継承された後、「巨獣特捜ジャスピオン」「超人機メタルダー」「特警ウインスペクター」「重甲ビーファイター」などに引き継がれ、1998年までの間に合計17作品の「メタルヒーローシリーズ」を世に送り出しました。

ここ20年以上は「スーパー戦隊シリーズ」「仮面ライダーシリーズ」「ウルトラマンシリーズ」が継続的に放送されていたため陰に隠れがちではありましたが、「メタルヒーローシリーズ」も特撮ファンにとってはいつか復活してほしい人気特撮ヒーローシリーズだったのです。

『コスモポリス ギャリバン』はまさに「宇宙刑事シャイダー」が終了し、「巨獣特捜ジャスピオン」が放送されているさなかにゲームセンターに登場したタイトルです。特撮ヒーロー自体、当時あまりゲーム化された記憶がありませんから、特撮ヒーローになれる数少ない機会としてユーザーの記憶に刻まれたのではないでしょうか。


《気賀沢昌志》
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