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15年ぶりに味わう『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のハイスピードACTは「令和」でも変わらず刺激的!二大看板の躍進が止まらない【プレイレポ】

PSP版から15年を経て、『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』が蘇ります。PC版なら、日本語にも対応!

ゲーム PS5
15年ぶりに味わう『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のハイスピードACTは「令和」でも変わらず刺激的!二大看板の躍進が止まらない【プレイレポ】
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1980年代から今日に至るまで、日本ファルコムは数多くの作品を手がけてきました。その中でも特に知られているのが、『イース』シリーズと『軌跡』シリーズです。

『軌跡』シリーズは20年以上、『イース』シリーズに至っては約38年もの歩みを重ねており、それぞれが独自の立ち位置で躍進し続けています。しかし、全く異なる2大シリーズが接点を持ったことも、長い歴史の中ではありました。

その代表的な作品と言えるのが、2010年にPSP用ソフトとして発売された『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』です。両シリーズで活躍していた当時のキャラクターが集結し、協力・対戦バトルを繰り広げた本作は、これまでなかった展開で新たな刺激をファンにもたらしました。

そんな本作がHDリマスター化され、10月10日に発売(PC版は10月11日)。ニンテンドースイッチ/PS5/PS4とコンソール版は残念ながら英語版のみのリリースですが、PC版(Steam/Epic Games Store/GOG)は日本語にも対応しており、夢の競演を言語に悩まされずに楽しむことも可能です。

しかしリマスターされたとはいえ、15年前に登場したゲームが令和の環境に慣れたユーザーを楽しませることができるのか。そうした疑問を持つ人も少なくないはず。そこで今回は、発売に先駆けてプレイした体験を元に、その手触りや実感などをプレイレポートとしてお届けします。

■最大4キャラが入り乱れる対戦アクション

『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』の軸となる要素は、「対戦アクション」と「日本ファルコムの歴代キャラクターによる夢の競演」の2つです。特に前者は、ゲーム性の中心とも言える重要なポイントです。

日本ファルコムは『イース』シリーズをはじめ、数多くのアクションRPGを手がけてきました。本作はアクションRPGに分類されますが、対戦形式に主軸を置いている点が大きな特徴です。

本作は基本的に雑魚と戦う場面はなく、直接移動するフィールドもありません。ストーリーモードでは、マップ上のポイントを選択し、その場所に見合ったバトル専用のフィールドで、特定の相手と対戦する形式で戦います。やや乱暴な例えですが、「ボス戦のみを遊ぶアクションRPG」と考えると想像しやすいかもしれません。

また、戦う相手も『イース』や『空の軌跡』などで活躍したキャラクターたちがほとんどです。プレイアブルキャラクター同士で戦う点からも、対戦ゲームとしての性質が色濃いことが窺えます。

キャラクターごとに通常攻撃のリーチやスキル性能が異なるため、操作キャラを変えれば立ち回りも変わり、戦う相手次第でこちらの対応も変化。この辺りも、対戦ゲームだからこその醍醐味が感じられる部分です。

画面構成は見下ろし型で、キャラクターはジャンプも可能。フィールドが立体的なので、バトルも三次元で展開します。空間自体に広がりはありますが、キャラクターの移動は速い上に、一気に間合いを詰められる「追尾ダッシュ」があるため、手間取ることはありません。

むしろ、距離を開けたつもりでもすぐに相手が近寄ってくるため、バトル中は常に油断できないほど。キャラクターと対比してバトルフィールドはそれなりに広いものの、まさに「所狭しと縦横無尽に暴れ回る」という表現がぴったりです。

そして、1対1の対戦だけでなく、2対2やバトルロイヤルなど、対戦形式も多彩。最大4人による協力・対戦バトルが楽しめるのも、本作の大きな特徴です。これはフリーバトルだけでなく、ストーリーモードでも変則的に変わるため、ソロプレイ派でも入り乱れるバトルを十分味わうことができます。

複数人と同時に戦うこともあるため、ガードは全方向に有効です。ただし、ガードに回避、追尾ダッシュなどを行うと「スタミナ」を消費します。スタミナが尽きると「スタン状態」に陥って行動不能となり、大ダメージを受ける危険があるため、ガードに頼り切るのは要注意です。

攻撃手段も豊富で、通常攻撃と溜め攻撃、さらに最大で4つのスキルをバトル中に繰り出せます。スキルを発動するには、通常攻撃や溜め攻撃で蓄積されるSPが必須なため、いかにSPを稼ぐかも大事なポイントです。

さらに、スキルを命中させたり被ダメージで溜まる専用ゲージが最大になると、強力無比な「EXTRAスキル」が使えるようになります。使用条件が厳しい分、その威力は切り札と呼ぶに相応しく、ここぞという時に繰り出したい大技。

また、基本的なシステムに加え、一度だけ使えるサポートキャラの支援や、一時的な行動不能や視界の制限、スリップダメージにデバフといった状態異常など、戦局に影響を与える様々な要素が、絡み合って本作のバトルを成り立たせています。

こうした特徴の数々は、本作がまさしく“対戦に特化したアクションゲーム”である証左と言えるでしょう。

■15年越しでも楽しいハイスピードアクション!

本作のバトルは、当時の『イース』シリーズにおけるナンバリング最新作『イースSEVEN』(2009年発売)をベースにしています。昔のアクションゲームと聞くと、動きがもっさりしていそうな印象を抱きがちなものの、本作のアクションは非常にハイスピードで、重たさは一切感じません。

『イース』シリーズは、軽快なアクション性も売りのひとつ。それに慣れたファンにとっても『イースSEVEN』のアクションはひときわ素早く、驚嘆させられるレベルでした。

そうしたゲーム性をベースにした『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のプレイ感は、エキサイティングの一言に尽きます。目まぐるしいほどのスピードで展開するバトルを目の当たりにした当時の衝撃は、今も忘れられないほどです。

そして、15年の時を経て蘇った今回のリマスター版でも、ハイスピードアクションの手触りと興奮は陰りを感じさせず、刺激的なままでした。移動から攻撃まで全体的にテンポが速いため、慣れないと相手の動きを見てから動いても間に合わず、まごついていると途端に追い込まれてしまうことも。

しかし、同様にこちらの動きも早いため、一瞬の隙を見つけて急襲したり、潰されにくい技を被せて強引に押しつぶしたりと、テクニカルやパワフルな戦いが楽しめます。

相手の動きも素早いので、反撃のチャンスも短め。しかし、先ほど触れた「追尾ダッシュ」があるおかげで素早く間合いを詰められるため、決して理不尽なバランスではありません。操作に慣れれば、手軽なワンボタン操作だけで、ハイスピードバトルのテンポにノッている自分に気づくことでしょう。

息つく暇もないほどの速度感の中で、自分なりの最適解を求め、思考と指さばきを瞬間的に行う。その楽しさは、どれだけ時間が経っても変わりません。少なくともバトルのテンポとスピード感は、令和のゲームに慣れた身であっても、十分な手ごたえを感じさせてくれました。

■歴代キャラによる夢の競演

こうしたバトルと、それを支える育成(レベルアップ)や、装備(武器・防具の強化、特殊な効果のあるアクセサリー等)がゲーム性の要。そして、本作の魅力を支えるもうひとつの柱である“歴代キャラクターによる夢の競演”も、外せない重要な要素です。

当時の作品に合わせているため、『イース』シリーズから登場するキャラクターは『イースSEVEN』関連が多く、『軌跡』シリーズ側は『空の軌跡』が大半を占めています。そのため、近年の作品で『イース』や『軌跡』に触れた方にとっては、初見のキャラクターも多いかもしれません。

ただし、『イース』を象徴するメインキャラの「アドル」は、ナンバリング最新作『イースX -NORDICS-』でも主人公を務めており、相棒の「ドギ」も同作に登場しました。例外的な『イース・オリジン』を除き、どの『イース』作品を遊んだとしても、「アドル」が本作への入口となってくれることでしょう。



また『空の軌跡』シリーズは、原点である1作目をフルリメイクした『空の軌跡 the 1st』が、9月19日に発売されたばかりです。



往年のファンだけでなく、直近で『空の軌跡』に初めて触れたユーザーもいるため、ここで『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』が発売されるのは絶好のタイミングに他なりません。

そして各キャラクターは、ストーリーモードにおいて、選択した主人公以外は敵として登場します。そこで勝利した後に、正気を取り戻して仲間になる流れを繰り返します。

敵として登場する際、洗脳のような状態にありますが、それでも本来の性格を垣間見せる部分もあり、そうした一面を見るのも本作ならではの醍醐味でしょう。

例えば、多くの相手は主人公を単純に排除しようとするものの、『空の軌跡』の主人公であるエステルを操作している際、敵対するヨシュアは「君はこれ以上先に進む必要はない」と邪魔をしつつ、「森から出られなくても……僕がそばにいてあげるから」とも告げ、単なる敵対関係ではない反応を見せてくれます。

『空の軌跡』のエステルとヨシュアは、共に信頼し合う名コンビ。洗脳でも完全に覆されてない2人の関係性は、原作ファンなら思わずニヤリとしてしまう場面です。

このようなスピンオフ的な一面を楽しんだり、本来出会うことのなかった『イース』キャラクターと『空の軌跡』キャラクターのやり取りを眺められるのは、本作だからこそ味わえる唯一無二の魅力でしょう。

■『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』は、ハイスピード対戦とクロスオーバーに特化した個性派作品

ここまで『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』の特徴や魅力などに触れました。令和の時代でも色褪せないハイスピードバトルの手触りが楽しかったのも事実ですが、気になる部分が皆無とは言えません。

HDリマスターしたとはいえ、UIやデザインはその時々の流行りがありますし、時代が進むほど洗練されていきます。そのため、好みとは別の意味で、ビジュアル面にやや古さを感じます。

また、近作の作品で担当する声優陣が変わったこともあり、キャラクターを演じる声が異なっています。例えばエステルの声は、神田朱未さんが長年担当しており、今回の『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』も変わらずに神田さんでした。

しかし、さきほど触れたリメイク版『空の軌跡 the 1st』では高柳知葉さんがエステル役を担当。そのため、『空の軌跡 the 1st』で始めてシリーズに触れた方は、本作を遊んだ際にエステルの声に違和感を覚えるかもしれません。こうしたケースは、他のキャストにも当てはまります。

本作は作品同士のクロスオーバーや、原作では見られなかった一面を楽しめるものの、各作品を知らないと味わいが薄れるのも否定できません。加えて、本作のストーリーは直線的な作りなので、あくまで個人的な意見ですが、物語自体の魅力は物足りなさを感じました。

ハイスピードなバトルは今も刺激的でありながら、それを彩るビジュアルはやや地味。また、関連する各作品を知らないと会話の面白味はどうしても減りますし、物語そのものの力もやや弱めです。

もちろん、ビジュアルに頼らずバトルシステム自体に魅力があり、作品同士のクロスオーバーを味わえる貴重な作品である、と表現することもできます。

長所と短所がそれぞれあり、どの部分を重要視するかで、作品自体の評価が大きく変わる―『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』のプレイを通して、それを強く実感しました。

各シリーズのファンはもちろん、生死を分けるハイスピードなヒット&アウェイや、キャラを強化させるのが好きなら、プレイを検討する価値は十分あると思います。また、本作をきっかけに『イース』や『空の軌跡』に触れてみるのも良いでしょう。その一歩目として遊んでみるのも一興です。


ニンテンドースイッチ/PS5/PS4、そして日本語対応のPC(Steam/GOG/Epic Games)向け『イース vs. 空の軌跡 オルタナティブ・サーガ』は発売中です。


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