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10年愛されたMMORPGの舞台裏―『黒い砂漠』プロデューサーが明かす日本との絆と未来像

日本のユーザーに対する思いを語っていただきました。

ゲーム 特集
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10年愛されたMMORPGの舞台裏―『黒い砂漠』プロデューサーが明かす日本との絆と未来像
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Pearl AbyssのMMORPG『黒い砂漠』は、2015年5月のサービス開始から今年で10周年。常に変わらず前線に位置し、MMORPGというジャンルを牽引し続けている存在です。

本記事では、ライブサービス統括と開発を担当するプロデューサー、チャン・ジェソク氏にインタビューを実施。10周年を回顧した思い出や今後の意気込みなどを語っていただきました。

10年続いた理由は“冒険者との絆”

チャン・ジェソク氏

――日本サービス10周年おめでとうございます!ここまで振り返って、いかがでしたか。

チャン・ジェソク氏(以下、ジェソク):とても嬉しく思っております。本作のグローバルサービスを始めた最初の国が日本なんですが、この10年愛し続けてくださるファンの方々がいらっしゃったからこそ、本作があったと思います。

――数あるMMORPGの中でも、10年人気を維持したままサービスを続けてきている作品は稀有です。ここまで続けてこられた理由はどこにあると思いますか。

ジェソク:一番の理由は、やはり冒険者の皆様の変わらぬ声援のおかげです。私たちは常に愛されるゲームを作る努力をしてきましたが、ただ「面白い」というところを超え、それぞれの冒険と思い出を作るという本作ならではの魅力を理解し、日本のユーザーが一緒に歩んできてくれたからこそ、10年ものサービスが可能になったと思います。

――オフラインで日本の冒険者たちと交流した感想はいかがですか。

ジェソク:まず、これまでも何度か小規模なイベントは開催してきましたが、ゴールデンウィーク真っ只中に日本各地からご参加いただき、こんな大規模イベントで数百人の冒険者様とご一緒できたのは初めてで、幸せとしか言いようがありません……!

日本の皆様とお会いするのは2022年以来なので、3年間もお会いできず申し訳ない気持ちもありましたし、楽しみでもありました。実は当日まで少し不安もあったのですが、一人一人が笑顔で楽しんでくれたり、真剣なアドバイスもいただいたので、開発者としても今後の原動力になるような大切な思い出になりました。

――日本の冒険者にはどういった印象を抱いていますか。

ジェソク:直接お会いした感想は、結構おとなしい方が多いと感じました。私は内向的な性格で人見知りなので、丁寧に接してくださる日本の冒険者様とはフランクな気持ちでお会いできて嬉しかったです。

プレイヤーとしてみると、世界観と自分のキャラクターへの愛情が格別だと感じます。日本はアニメとキャラクター大国ですし、さまざまな方法で楽しんでいるところを見ると、可愛らしく、どこか癒やされます(笑)。

また、我々を信頼してくださっている実感もあります。なにか改善してほしい部分があっても、日本の方はすぐに意見するというより、「すぐ直してくれるだろう」と待ってくださることが多い印象です。そのため満足いくサービスを提供できていると勘違いしてしまうときもあります。なのでもっと繊細に運営をする努力を心がけています。

日本の話が出たついでに触れておくと、今後日本ならではのコラボも継続的に試していきたいと思っています。ここ10年で実施した、三浦建太郎さんの漫画「ベルセルク」や国民的バンド「GLAY」、“雪の華”で有名な中島美嘉さんとのコラボは非常に思い出深いです。冒険者の皆様が気に入ったコラボが何だったのかも気になりますね。

――この10年で最も印象深いエピソードはありますか。

ジェソク:2018年のオフラインイベントを準備していた際、日本の担当者から「名刺交換を入れよう」と提案されたんです。でも、名刺交換文化は韓国では日本ほど馴染みのあるものではないので、照れくさかったり、心理的負担になるのではないか?と心配していました。ですが、やってみるとみんな打ち解けていくんです。

現在ではアメリカやヨーロッパなど他の地域のイベントでも実施するようになり、冒険者の皆様にとっておなじみのものとなりました。本当に良い文化だと思いますね。

――ゲーム内の出来事としてはいかがでしょう。

ジェソク:特に記憶に残るのは、昨年開催された韓国対日本の1対1のPvP大会です。以前100人規模の大会をやった際は韓国側が圧勝となったため、1対1でも韓国側が有利かな……と思っていたんですが、なんと日本が勝ちました。

日本地域のユーザーは、他の地域ではあまり使われないようなアイテムを戦略的に活用する傾向があり、隠れた達人たちが日々研究を重ねてくれているのだと実感しましたね。

冒険者たちへの感謝とこれからの誓い

――これまで、囲炉裏や茶屋の縁台など日本にちなんだアイテムを追加してきました。これは日本でも好評でしたが、どういったアイデアを基に制作されたのでしょうか。

ジェソク:日本オフィスからのアイデアをできる限り反映するようにしています。これらのアイテムはグローバル地域でも配信することがあるのですが、文化交流的な側面もあり楽しいものなので、これからも増やしていきたいです。

――最近、さまざまな国をモチーフにした地域やクラスを発表しています。日本を基にしたコンテンツの登場も期待して良いのでしょうか。

ジェソク:本作は多様な文化と世界を独自の再解釈で描いていますので、日本をモチーフにしたコンテンツはいつでも検討リストに挙げられます。 ただ、どの文化でも深く尊重し、ディテールを生かして具現しなければならないという哲学を持っているので、本当に慎重に進めていく必要があります。

現状、近日中にお知らせできることはありませんが、日本は地理的にも本当に近い国ですし、開発チームの内部でも日本文化好きなメンバーがたくさんいるので、多様な文化を理解しているつもりです。

本作の世界は中世ヨーロッパがベースにあるので、アジア地域をモチーフにするのは実はかなりのチャレンジでした。これまではありがたいことに好評をいただいておりますので、せっかく作るならちゃんと深いところまで勉強してから制作に臨みたいですね。

――国際PvPイベントは今後も実施していくのでしょうか。

ジェソク:はい。私たちとしてもぜひやりたいのですが、オンラインでは準備することが非常に多く、頻繁には開催できていないのが現状です。もっと回数を増やすことを目標として頑張っております。

――今後のサービスの方向性や、こうしていきたいという覚悟があれば教えてください。

ジェソク: ユーザーが私たちを応援してくださる分、私たちはいつも恩返ししなければならないという責任感を持っています。 私たちが提供するサービスで、一人一人がそれぞれの思い出を作り、多様な人々と一緒にストーリーを作ることができれば、それより嬉しいことはないと思います。

これからも冒険者の皆様を思いながら、より深みのあるサービスをご提供できるように最善を尽くしていきたいと思います。 日本でいう職人魂のような、繊細なサービスを続けていきたいですね。

――最後に、日本の冒険者に向けてメッセージをお願いします。

ジェソク:この10年間、『黒い砂漠』を愛していただきありがとうございます。皆様一人一人の旅があったからこそ、黒い砂漠も10年の間成長することができました。いまは私個人が代表として話していますが、サービスに携わっている皆が同じ気持ちだと思います。

これからも私たちは末永くサービスを続けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

――ありがとうございました!


10年という節目を迎えた『黒い砂漠』は、単なるMMORPGの枠を超え、冒険者一人一人の冒険と思い出が積み重なった場として進化を続けてきました。これからもユーザーたちとの絆を大切にしながら、より丁寧なサービスと新たな挑戦を通じて、世界をさらに広げていくことでしょう。


《みお》
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