――なぜコスプレをフィルムカメラをで撮ろうと思ったのですか?
uhimaru:自分が古い写真の絵を得たいために行き着いた場所であることと、古い友人の強い薦めになります。元々、古いデジカメでわざとノイジーな写真を撮影していたのですが、見かねたカメラマンの友人から「もう本当にやりたいものはそれじゃないだろ」と言われて、去年の夏のボーナスの支給日にカメラ屋に連れられて「Leica M3」を買ってそこからですね
そしてフィルムカメラでコスプレを撮影した時に初めて"上手くなろう"から、自分が求める絵を得たいために"自在でありたい"と考えるようになりました。実際フィルムカメラで撮影していくうちに判ってきたのですが、フィルムライクではなく、写真を根本的に古くするのであればフィルムカメラを使う事は自然で、手間がかかる分できることが多いんですね。あとは以前渋谷で「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色」展を見に行った時にリバーサルフィルムの映写と、ライトボックスに置かれていたスライドを思い出して自分もやってみたいと思って今撮影しています。



――フィルムカメラで撮る際、気をつけることはありますか?
uhimaru:2回目になりますがカメラの裏蓋を開けない事です(笑)。あとは露出計で測ると、人物の露出と背景の露出の値は違うので露出の取り方で写真が変わってしまう事と枚数に限りはあるのでペース配分は考えないと構図が偏ります。あとはフィルムごとにどの設定で暗部が潰れる、ハイライトが伸びる、色が偏るなどの癖はあるので、フィルムごとに調べたり、試したりする必要はあると思います。



――実際におすすめのフィルムカメラを教えてください。
uhimaru:フィルム代は昨今高いのですが、期限切迫品などのセール品、まとめ買いなどを上手く活用したら少しは抑えられます。基本的に一眼レフカメラであればフォーカシングスクリーンをより見やすいものに入れ替えることができて、ピント自体も自分の目で確かめられることができるのでどれもおすすめはできるのですが、映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」でも使われた「Nikon FE2」をおすすめします。フィルムは感度が決まっているものが殆どなので、1/4000のシャッタースピードを切れるFE2はアドバンテージが高いです。

また中判という事であれば、「PENTAX 645」シリーズも安価で純正レンズも手に入りやすいのでおすすめします。

仮にレンジファインダーを希望する場合はピント合わせのために距離系の精度とファインダーのクリアさを求められるため、それだけでも私は迷わず「Leica M型」をお薦めします。特に「ライカM3」は電池を使わないのにピント合わせが早いので一度触ってみて欲しいです。

Uhimaruさんは、5月5日に東京ビッグサイトで開催される東方Project作品オンリー同人誌即売会「博麗神社例大祭」に、フィルムで撮影した新刊のコスプレ写真集を頒布します。サークル位置は「つ39ab Veronica」なので、この機会をお見逃しなく。
撮影:uhimaru(X:@uhimaru999)