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なぜ『レイトン』最新作で、ファンの気持ちが複雑に?交錯する「喜びと不安」、気になる要素は堀北真希さんだけじゃない!

シリーズの新展開は、ファンにとって嬉しいところ。ですが、状況によっては、不安が湧き上がることも。『レイトン教授と蒸気の新世界』の発表で浮き彫りになった『レイトン』ファンの不安に迫ります。

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■「ナゾトキの質はどうなるの?」──監修への不安

『レイトン』シリーズが持つ魅力と言えば、多彩な「謎解き」も欠かせません。物語の進行に合わせ数多くの謎がレイトンたちに立ちはだかり、プレイヤーに挑みかかります。

昨今では「リアル脱出ゲーム」をきっかけに、様々な形で謎解きを題材とした体験型の催しやゲームが急増しました。ですが『レイトン』シリーズは、「リアル脱出ゲーム」に先駆けて立ち上がっており、時代の一歩先を行く先見性も見事でした。

そんな『レイトン』シリーズにおける「謎解き」の面白さを支えたのは、監修を担当した多湖輝氏。思考力を活かすパズルを集めた書籍「頭の体操」シリーズの著者ですが、その1作目が出版されたのは1966年のこと。今、盛り上がりを見せている謎解きブームよりも遥か前です。

「頭の体操」は大ヒット作となり、長きにわたってシリーズ化。巻数は20冊を超え、一定以上の年齢であれば、一度ならずともその名を耳にした方が多くいるほど有名な書籍です。「頭の体操」に収録された謎は、『レイトン』シリーズにもしばしば登場しましたし、実績豊かな多湖氏の監修の恩恵を受けたおかげで、そのクオリティは磨き上げられました。

『レイトン教授と超文明Aの遺産』より

ですが多湖氏は、『レイトン教授と超文明Aの遺産』発売から約3年後の2016年3月に死去。現在の謎解きブームを担うクリエイターたちに多大な影響を残しつつ、この世を去りました。

既に亡くなっているため、『レイトン教授と蒸気の新世界』で展開するであろう謎の数々を、多湖氏が監修することができません。仮に不満を抱いたところで、こればかりは手の施しようがありませんが、「多湖氏に監修して欲しかった……」と惜しむ声があがるのも無理のない話です。

ちなみに、2017年7月に発売された『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』では、生前の多湖氏が推薦した岩波邦明氏が監修に当たりました。

新たな作品が出る以上、誰かが謎を作り、監修に当たることでしょう。シリーズファンから高い信頼を集める多湖氏の代わりに、誰が『レイトン教授と蒸気の新世界』の「謎解き」を支えるのか。ファンからの、不安と期待が大きく入り混じるポイントとなりそうです。

■「レイトンとルークに、これ以上どんな物語があるの?」──ストーリーへの不安

『レイトン教授と蒸気の新世界』がどんなゲームになるのか。その実態はまだ明かされていません。現時点で公開されている情報といえば、タイトルと告知映像、そしてニンテンドースイッチ向けという点くらいです。

ですが、シリーズの公式Twitterを見ると、もうひとつ情報が見て取れます。それは「レイトンとルークの新たな冒険が始まる」という一文です。この文章を見る限り、レイトンとルークが主要人物となる可能性はかなり高そうです。

『レイトン教授と魔神の笛』より

ルークに関する不安は、前述の「誰が演じるのか」問題もありますが、声以外でも気になるところがあります。それは、レイトンとルークの関係が、始まりから終わりまで綺麗に描かれている点です。

詳しく説明するとネタバレも含むので概要的な説明になりますが、2人は『レイトン』シリーズの中で出会い、そして別れまで紡がれました。内容はもちろんですが、その構成も見事の一言で、多くのファンが高く評価しています。

2人の物語とその関係性が見事に表現されており、いろんな意味で隙がありません。そのため、『レイトン教授と蒸気の新世界』で描かれる物語が後付けのようになってしまうのでは、と危惧する意見も出ています。

新作がシリーズ全般と同じ関係性だとすれば、時間軸の面で見ると、過去作たちの間に挿入される形になるでしょう。その整合性や蛇足になる危険性を怖れるファン心理が、杞憂になることを願うばかりです。


様々な不安の声を取り上げましたが、『レイトン』シリーズの新展開を喜ぶ声が最も大きいという前提があります。期待するからこそ、よぎる不安もある。それは、表裏一体の関係なのでしょう。

引退した方が特定の作品だけ参加した例はありますし、成長して青年や大人になったルークがレイトンのパートナーになる、といった展開を迎えるのかもしれません。果たしてどんな切り口で、ファンを驚かし、新たな体験をもたらしてくれるのか。『レイトン教授と蒸気の新世界』の続報に、ご注目ください。


《臥待 弦》
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