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“面白いものを見せる本質”を見失わない―インフルエンサーの祭典「CRカップ」急成長の要因を「Crazy Raccoon」オーナー・CRおじじ氏と「Mildom」担当者に訊く

プロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」が主催する「CRカップ(Crazy Raccoon Cup)」。本大会がこれほどまでに注目されるようになった要因とは?そのカギを握るCR.おじじ(リテイルローのおじさん)氏と、配信PF「Mildom」で本施策を統括する島木氏に話を伺いました。

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“面白いものを見せる本質”を見失わない―インフルエンサーの祭典「CRカップ」急成長の要因を「Crazy Raccoon」オーナー・CRおじじ氏と「Mildom」担当者に訊く
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プロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」による「CRカップ(Crazy Raccoon Cup)」。『Apex Legends』や『フォートナイト』といった人気バトロワゲームと所縁のあるインフルエンサーが、招待制で集う本大会は2019年1月13日に初開催。当時は国内初となる賞金付きマッチ(賞金総額100万円)として、高い注目を集めました。

その後、『フォートナイト』大会はハイペースで8回の開催を重ね、2021年3月14日に催された第4回目の『Apex Legends』大会にはプロゲーマー、ストリーマー、VTuber、イラストレーター、コスプレイヤー、 歌い手など、まさに千差万別な人気タレントが参戦。Mildomでの本配信の同時視聴者数は20万人超えと、国内e-Sportsシーンでは屈指の存在感を示しています。


そんな「CRカップ」ですが、その特筆すべき点は“ボトムアップ型”の思想を維持し続けていること。前述のような巨大化を遂げているにも関わらず、タレントが能動的にエントリーを目指すようなコミュニティ大会としての特質を損なっていないのは、こと国内では非常に稀有な例と言えるでしょう。

そこで本記事では、その運営のカギを握る「Crazy Raccoon」のオーナーを務めるCR.おじじ(リテイルローのおじさん)氏と、ライブ配信サービス「Mildom」を運営するDouYu Japanに所属し、同社でCRカップの統括を担当する島木氏にインタビューを実施。両者が連携を始めるに至った経緯をはじめ、詳しく話を伺いました。


──本日はよろしくお願いします。『Apex Legends』は第4回、『フォートナイト』は第7回からでしょうか。まずは「CRカップ」と「Mildom」の連携が始まったきっかけについて教えてください。

島木弊社が「CrazyRaccoon」さんと専属契約を結んでいまして、そこから協力して大会を作りましょうという流れになりました。この専属契約に関しては、私が直接の担当者ではないのですが、弊社のかなり上層部の人間が出向いてこぎつけたと聞いております。

──専属契約を結ぶ「CrazyRaccoon」を代表してCR.おじじさんは、どういう印象を「Mildom」というプラットフォームにお持ちでしょうか?

CR.おじじ率直に言うと、覇権を2~3年後には握っていて欲しいですね。というのも、スタッフさんにも取り組み内容にも本気度が見えるんです。本当に“ゲーム配信プラットフォームの覇権”を獲ろうとしている気概を感じます。

島木ありがとうございます(笑)。

──そんなMildomさんとはじめて連携されたのが第4回目の『Apex Legends』大会。その規模は、参加者も視聴者数も凄まじいものでした。ここまで大会が大きくなったことについて、お二人はどう感じていますか?


CR.おじじスゴいことになったなぁと。別に「第一回はこれくらいを目標にして、第二回はこれくらいで……」というような具体的な計画は無かったんです。本当にユーザーが見たいもの、そして出場者が楽しいものを作ろうとした結果ですね。

──実は、次に“どのような戦略で?”という質問をしようと思っていたのですが……(笑)。

CR.おじじ将来を見通した戦略は無いですね(笑)。絶えず何もかもが変化し続けているので、“そんな計画は立てられない”と言った方が正しいでしょうか。例えば「次はこの人に出てもらいたい」と思っていても、その頃には全く別のタレントが爆発的人気を得ているかもしれませんよね。この業界では状況にあわせて動くというのが大事なので、“面白いものを見せるという本質は常に見失わないでいる”という感じです。


島木色んなゲームイベントを見てきましたが、主催のCrazyRaccoonと他所が違う点は“オーナー自身がコミュニティリーダーであること”です。完全にタレントサイドへ溶け込んでいますよね(笑)。よく「ユーザー目線を大事に」と言いますが、その目線が正確かどうかの判断は非常に難しい。対してコミュニティリーダーが率いるCrazyRaccoonだからこそ、自信を持って「CRカップ」のような取り組みができると言えますね。

──そうやって拡張してきた「CRカップ」ですが、5月15日に『Apex Legends』の第5回大会が開催されます。今回はメンバー編成について“感謝ポイント”という個性的な要素が話題を集めていますが、その導入の経緯は?

CR.おじじ母の日が近いので、それは感謝しないと。それだけです(笑)。とはいえ人それぞれあると思うので、その人が感謝すべき人に感謝してくれればOKです。

──実にシンプルな理由ですね(笑)。ちなみにそのような企画を含めて、CR.おじじさんは今回の「CRカップ」にどのようなコミットをされていますか?

CR.おじじ企画、ルールや出場メンバーの調整が主ですね。運営については大部分をMildomさんやスタッフに任せています。

──……ちなみに解説のコスプレについては?

“コスプレ”については第4回『ApexLegends』大会を参考にされたし

CR.おじじあぁ……それも決めていますね(笑)。ちなみにAlelu本人には直前まで伝えていませんでした。裏では色んなやり取りがあったりしたので、反響が大きかったのは嬉しいです(笑)。

──出場メンバーについては、ゲーム配信の文脈では意外な方がよく参加されますよね。ただ今回の第5回については、『Apex Legends』プレイシーンと馴染みの深い顔ぶれが集まっている印象を受けます。


CR.おじじ今回の目新しい出場者は、ソロ音楽アーティスト「ぼくのりりっくのぼうよみ」として活動されてきた「たなか」さんと、「やふへゐ先生」さんでしょうか。ぶっちゃけて話しますと、もう出場者でそんなに視聴者数は変わらないと思っています。個人の意外性よりも大事なのは、チームの組み合わせと練習から本番までのストーリー。そして忘れてはいけないのが「Ras」「Selly」がいるかどうかですね。倒しても倒されても嬉しいと思えるような、世界のトッププレイヤーと真剣勝負できることが、CRカップと他のカジュアル大会との一番の違いなんですよ。

──確かに、第4回では「はつめ」さんなど。彼らとのファイトを思い出に挙げる参加者は少なくありませんでした。


CR.おじじ出場者だけでなくリスナーも“圧倒的な強者”として認識しているので、競技シーンのような緊張感が生まれる。そのワクワクやドキドキが数字に繋がっていると感じます。だから彼らは欠かせないですね。


島木真剣に取り組んでいるタイトルのトッププレイヤーと直接、それも相当な金額が掛かっている場で戦うって、プレイしている本人は絶対にアツくなりますよね。それを見ているユーザーが盛り上がるのは当然のロジックですよね。

CR.おじじとはいえ彼らにも競技シーンがあるので、スケジュール的には相当無理をさせているんです。毎回「お願い~!」と頼み込むことで、なんとか出てもらっています。

島木それがスゴいですよね。おじさんがお願いするから成り立つという……。

CR.おじじゴリ押しですよ(笑)。

──ちなみに「Mildom」側から出場メンバーの提案をされることはありますか?

島木それはないですね。誰がいま注目されているのかをしっかりと把握された上で、やっぱり“タレントが出たい大会”になっていますので、人選については完全にお任せしています。

──となると、CRカップにおける「Mildom」の役割は“配信プラットフォームの提供”と“マーケティング”の2点であると。

島木番組構成などもお任せしているので、現時点はそうですね。ただ今後については、色々と考えていることがあったりします。

──それは楽しみですね!ところで今回のCRカップは、『Apex Legends』シーズン9が開幕したばかりのタイミングでの開催となりますが、こちらは狙ってのことなのでしょうか?

CR.おじじえっ、いやぁ全然!そこしか空いていなかったんです。

──あ、そうなんですね(笑)。話は変わりますが、『Apex Legends』『フォートナイト』の他に、CRカップの開催を考えているタイトルはありますか?

CR.おじじ考えてはいますが、盛り上がりは『Apex Legends』に敵わないんですよね。大会をやりたいと思うほど、個人的に面白いと感じるゲームがあっても、やっぱりユーザーが少ないんですよ。その2タイトルのように、定期的に続けていこうとなると難しいですよね。

――『Apex Legends』がこれだけ多くの国内ユーザーを獲得するほどになった要因はどこにあると分析されていますか?


CR.おじじこれは実は仲間内でも話すことが多いのですが……。ひとつ思うのは、撃ち合いが苦手でも、例えばブラッドハウンドのスキャンなど、レジェンドのスキルを使うことで活躍した気になれませんか?『フォートナイト』と違って建築ができなくても良いですし、同じような要素があるといっても『VALORANT』はプラットフォームがPC限定で、5vs5の爆破ルールが難しいですよね。それらはゲーム好きからすれば面白い要素とはいえ……。

――『Apex Legends』は熱心なゲーマーでなくとも、面白さを共有できる部分が多いと。

CR.おじじ 僕たちからすれば当たり前の存在となっているタレントでも、国内全体で考えたらそこまで認知度は高くありません。大会運営についても、そのような「ゲーマーの価値観」に捉われず、冷静に“本当に人気が出ているか”をチェックしないといけないですね。

──興味深いお話をいただきありがとうございました!それでは最後にCRカップの今後を含めて、締めのお言葉をお願いします。

CR.おじじ激流の中に身を置き、動向をちゃんと見て、その都度潮の流れに合った大会”をやっていきます。今後も計画性よりもその時に面白いと思われるような、魅力あるコンテンツをリスナー・プレイヤー目線で作っていきたいです。

島木直近では第5回。その時々の大会を、できる限りたくさんの人に見てもらえるよう頑張ってまいりますので、どうぞよろしくお願いします。



『Apex Legends』の人気インフルエンサーが一堂に集う「第5回CRカップ」は、5月15日18時00分より開催。出場者については下記を、最新のアップデート情報については特設サイトをチェックし、祭典を楽しみに待ちましょう。



《矢尾 新之介》
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