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PC版『ノスタルジア Op.3』プレイレポ─MIDIキーボードで誰でもピアニスト気分! 『BEMANI』のダークホースはトップに躍り出るか

ACの人気音楽ゲーム『ノスタルジア Op.3』がPCに移植されました。オープンアルファテストのプレイレポートをお届けします。

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PC版『ノスタルジア Op.3』プレイレポ─MIDIキーボードで誰でもピアニスト気分! 『BEMANI』のダークホースはトップに躍り出るか
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株式会社コナミアミューズメントは、10月19日よりコナステ版『ノスタルジア Op.3』オープンアルファテストを開始しました。アーケード作品のPC移植となる本作ですが、発表時にはSNSで「MIDIキーボード」がトレンド入りし、さらには『KEYBOARDMANIA』のコントローラーを使用するプレイヤーも現れ、早くも注目を集めています。

YAMAHA製のキーボードを使用した『KEYBOARDMANIA』から約20年。その後継作である『ノスタルジア』で、本格キーボードを使用した音楽ゲームが復活したと言えるでしょう。本記事では実際にMIDIキーボードを使用したプレイレポートをお届けします。

最初に、ノスタルジアについての説明です。



2016年よりアーケードで稼働している『ノスタルジア』は、ピアノ演奏を模した『BEMANI』ブランドの作品です。2000年の『KEYBOARDMANIA』以来長らく途絶えていた「キー音」(ボタンを正確に押すとメロディになる仕組み)を使う久々の新作で、アーケードの音楽ゲームには珍しいクラシック・ジャズを基調としています。

ネコがモチーフの可愛らしいビジュアルとシンプルでわかりやすい操作性、涙を誘う切ないストーリーで音楽ゲーム初心者でも楽しめるようになっています。収録曲もピアノソロでゆったりと弾けるものが多く、「旅立ちの日に」「さくら」などの合唱曲、さらにいなば食品「CIAOちゅーる」のCMソング「ちゅーるしよ!」などの競合タイトルとはひと味違うラインナップも。


その一方で、最高ランクにはクラシックの名曲が並んでいるのが特徴です。弾く鍵盤に幅があるとは言え、シューベルト「魔王」(リスト編曲)の連打を再現するなど、上級者には容赦の無い難易度の譜面が用意されています。

次に、使うキーボードを選びましょう。



『ノスタルジア』には4段階の難易度があり、1つのノート(譜面の音符のようなもの)の幅が違います。Normalは7鍵分の幅があり、対応する7鍵のうちどれか1つを押していれば「弾いた」と判定され、メロディーの一部が鳴る仕組みです。Hardは5鍵、ExpertとRealは3鍵と、上位になるに従って幅が狭くなります。


演奏前の設定項目には、スコアと引き換えに2鍵分幅を広くする「NEAR」オプションがあり、得点にこだわらず楽しみたい人はこれをオンにするといいでしょう。


アーケードの28鍵に足りないPCキーボード(Nキーロールオーバー必須)や4オクターブ未満のMIDIキーボードは1つの鍵を複数アサインできるので、1つのキーで2鍵または3鍵分の動作が可能です。

NormalとHardまでであれば細かい打鍵がないので、28鍵に満たないキーボードでも十分楽しめます。『ノスタルジア』の特徴である、大まかな運指で弾いた気分を味わえる、という部分はこれだけでも十分楽しめるので、AC版の上級者でない限りは、動作確認も含めて低難易度から触れるのが良いでしょう。

ただしPCキーボードの場合は全角キーとTABキーを誤って押してしまうとゲームの続行が不可能となるため、あらかじめキー設定でプレイしやすいように設定し直しましょう。


ExpertとRealを演奏するにはアーケードと同じ白鍵28鍵以上が望ましく、音の強弱判定も加わる「リサイタル」モードにも対応させるには4オクターブ49鍵、ベロシティ入力搭載のMIDIキーボードが必須です。


さらに、鍵盤上で手を滑らせる「グリッサンド」奏法を安全に行えるものを選びましょう。この「グリッサンド」は本来上級者が使うもので、誤った動作で指の打撲や出血をする可能性があります。エントリークラスのキーボードはこの奏法を想定していない場合があり、プレイ前に必ず試し弾きで安全を確認してください。

それでは、実際に弾いてみましょう。



MIDIキーボードのプレイは、操作面ではACと遜色なく遊べました。元々AC筐体の鍵盤が実際のピアノ鍵盤幅に合わせているので、ミニサイズでなければACとほとんど同じ感覚で弾くことが出来ます。


問題となるのは鍵盤の重さで、非常に軽いACの鍵盤に慣れていると、指の筋力が足りずに付いていけないことがあります。このようなグリッサンドのノートは速い連符の簡易化なので、音通りの指使いで弾くことも出来ます。「Fly far bounce」のようなテンポが速い曲だと、セミウェイト、ピアノタッチの鍵盤では手の力をかなり使うでしょう。これは筋力をつければ解決するので、慣れるまで練習を続ければ大丈夫です。


『ノスタルジア』にはノーツのスコアのみを集計する「ベーシック」と、ミスタッチや音の強弱を計測する「リサイタル」、2種類のプレイスタイルがあります。ベーシックは通常通りですが、リサイタルの一部のスコアは現バージョンでは満点固定となっており、ベーシックのスコアと鍵盤の強弱のみを集計しています。

アルファ版では「フォルテ」の判定がかなり高く設定されており、キーボード側の設定を変えても最大値にほとんど到達しませんでした。次のバージョンではソフト側で調整が行えると望ましいですね。


アルファ版には「Fly far bounce」「羊皮紙の上の銀河」「ピアノ協奏曲第1番“蠍火”」「チョコレートスマイル」「ピアノソナタ「悲愴」第2楽章」「華麗なる大円舞曲」の6曲、全20譜面が収録されており、オリジナル、クラシック、BEMANIシリーズから2曲ずつ選ばれました。中でも「蠍火」は初出の『beatmania IIDX』から難曲として有名です。

稼働最初期からの人気曲「羊皮紙の上の銀河」は『Op.3』で解禁されたばかりのReal譜面が遊べるので、日頃やりこんでいるプレイヤーにも嬉しいラインナップです。

今回使用したMIDIキーボードはRoland A-49で、接続、動作ともに問題ありませんでした。演奏用キーボードまたは据え置きの電子オルガン、電子ピアノでもMIDI出力に対応していれば使用できますが、アルファテストのため正常に動作しない機種もあるかもしれません。新しく購入を検討している方はその点ご留意ください。

「専コン」の呪縛から解き放たれた『ノスタルジア』は、家庭用の起爆剤になり得るか?


家庭用音楽ゲームに付き物なのが「専用コントローラー」の問題です。楽器を演奏する、特殊な装置を扱う操作を擬似的に楽しむためには、専用に開発されたデバイスが必須です。現在のコナステ版『beatmania IIDX INFINITAS』『SOUND VOLTEX III』では供給が追いついておらず、現状では機能をフルに使って遊べるプレイヤーは限られています。電子楽器が使えるものはすでに『GITADORA』の電子ドラムがありますが、予算や設置スペースで簡単には導入できないでしょう。

その点、『ノスタルジア』の場合は普及率の高いMIDIキーボードというデバイスを選択したことで、導入のハードルを格段に低くすることに成功しました。モニター前にそれなりのスペースがあれば設置でき、1万円強で機能を満たすものが手に入ります。あるいはDTM制作環境、演奏キーボードがあればすぐにでも十分なプレイが出来るのです。アーケードの体感がこれだけで自分のものになるのなら、少しでも興味があればかなり魅力的ではないでしょうか。うまく楽器所有者にアプローチできれば新しい層のプレイヤーを取り込むことができるかもしれません。

安易に流行へ迎合せず、鍵盤楽器一筋を貫いてきた『ノスタルジア』。家庭用という新たなフィールドでハードルの低さを武器に、大きく羽ばたく可能性を今回のアルファテストで感じました。終了は未定となっているので、キーボードをお持ちの方は是非プレイしてください。

【10月30日 12時30分更新】
記事初出時、「株式会社コナミデジタルエンタテインメント」と記載しましたが、正しくは「株式会社コナミアミューズメント」となります。謹んで訂正いたします。
《Skollfang》

好奇心と探究心 Skollfang

ゲームの世界をもっと好きになる「おいしい一粒」をお届けします。

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