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これから初めて迷宮に挑む人から、かつて冒険者だった人まで─あなたの好みにフィットする3DダンジョンRPGを紹介!

コンピュータゲームの黎明期から業界を賑わせ続けている、3DダンジョンRPG。いまも新作が発売され、その人気の高さが伺えます。去る2月には『ウィザーズ シンフォニー』が発売され、来年春には『ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団』が予定されています。

その他 全般
デビルサマナーソウルハッカーズ
  • デビルサマナーソウルハッカーズ
  • エルミナージュ2
  • BUSIN Wizardry Alternative
  • ダンジョントラベラーズ2
  • 剣と魔法と学園モノ。3D
  • ザンキゼロ
  • 世界樹の迷宮4
  • 真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY
コンピュータゲームの黎明期から業界を賑わせ続けている、3DダンジョンRPG。いまも新作が発売され、その人気の高さが伺えます。去る2月には『ウィザーズ シンフォニー』が発売され、来年春には『ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団』が予定されています。

「一人称視点で迷路形式のダンジョンを冒険する」というゲームシステムはどれも同じですが、差別化のためにそれぞれが異なる特徴をもっています。本記事ではそのいくつかを紹介していきます。あなたの趣味嗜好にぴったりな一作を見つけてみて下さい。

3DダンジョンRPGがどういうものか知りたいという人に『デビルサマナー ソウルハッカーズ』


このジャンルに興味を持っていても、「普通のRPGより複雑で難しそう」、「シナリオが簡素で感情移入できなさそう」という印象で、なかなか手を出せないという人も多いことでしょう。そのような初心者のための作品が、女神転生シリーズの『デビルサマナー ソウルハッカーズ』です。

デビルサマナーソウルハッカーズ
(画像はAmazonの商品ページより)

ATLUSより発売された、『女神転生』シリーズのひとつ。その中でも難易度は比較的抑えめで、ライトゲーマーでも遊びやすい一本です。丁寧に描かれた個性的なキャラクター達、現代にも通じるバーチャルリアリティを題材にしたストーリー、難しすぎず簡単すぎない絶妙なゲームバランス、快適なユーザーインターフェースなど、すべての要素が高い水準でまとまっています。

本作は入門編に最適だと言えます。いくつかのハードで発売されていますが、こだわりがなければ追加要素等が充実した3DS版がおすすめです。

原点の雰囲気を知りたい人に『エルミナージュ』


3DダンジョンRPGの原点を体験したいという人は『エルミナージュ』をプレイすると良いでしょう。一般的にこのジャンルはアメリカで発売された『Wizardry』が火付け役だとされています。現在にも通じる魅力が満載ですが、一方でいま遊ぶには操作性やインターフェースなどが古く、ハードルが高いことも確かです。

エルミナージュ2
(画像はAmazonの商品ページより)

『エルミナージュ』を触った感覚はまさに『Wizardry』そのもので、原作の持つ良さがブラッシュアップされ、古くてとっつきにくい部分は時流に合わせて改良されています。まさに現代に蘇った『Wizardry』です。キャラメイク、パーティ編成、探索、戦闘、全滅、キャラクターロストなど、原作と同じ楽しみを快適に体験できるでしょう。

独自の要素も多数あります。自分で描いたイラストや撮影した写真などをキャラクターの顔グラフィックに反映させたり、呪文の名前を自分好みに変更できるなど、感情移入やロールプレイに力を入れた作りとなっています。

シリーズ通していくつかのハードで発売されていますが、筆者の主観ではPSP版の『エルミナージュ2 ~双生の女神と運命の大地~』が最も安定して楽しめます。

重厚感のあるシリアスなRPGを体験したい人に『BUSIN Wizardry Alternative』


『BUSIN Wizardry Alternative』は、硬派で重厚な作品を楽しみたい人にピッタリです。特に『ダークソウル』シリーズなどの雰囲気が大好物だという人は、のめり込むこと間違いありません。

BUSIN Wizardry Alternative
(画像はAmazonの商品ページより)

原点である『Wizardry』が持っていたシリアスなイメージ(※)がより強調され、パッケージやオープニングにも悲壮感が漂っています。また、CMや広告などで「頭を使って遊ぶ」ことがアピールされ、やさしめのゲームが増えていた当時の業界へのアンチテーゼでもあったようです。

(※『Wizardry』は本国アメリカではそもそもパロディ要素やジョーク満載でした。日本にローカライズされる際に、市場に合わせて硬派でシリアスに再解釈して輸入されたと言われています。)

本作の特徴は、キャラクターに性格が設けられ、一緒に冒険するうちに信頼関係が変化するというシステム。そのため、自作キャラクターにも感情移入がしやすく、人間関係を容易に妄想できます。他のタイトルで仲間を自作しても、うまくキャラクターに入り込めなかった人にとっては、本作はロールプレイの良い練習になるかもしれません。

このシリーズはPlayStation2で2作発売されています。これから購入する人へは、多くの面で改良がなされている、『BUSIN0 Wizardry alternative NEO』をおすすめします。

可愛い女の子がいるゲームが好きな人に『ダンジョントラベラーズ』

 
せっかくなら可愛い女の子がたくさん登場するゲームがしたい、という人に向けてPSPやPSVitaで発売中の『ダンジョントラベラーズ』シリーズを紹介します。このような気持ちは、途中で投げ出さないための大変良いモチベーションになります。

ダンジョントラベラーズ2
(画像はAmazonの商品ページより)

本作はパーティキャラクターはもちろん、敵モンスターも擬人化された女の子ばかりとなっており、男性にとって魅力的な要素満載です。中にはちょっとHなイベントシーンも用意されています。1作目は美少女ゲーム『ToHeart2』のキャラクターが登場し、続編以降は完全オリジナルとなっています。どれをプレイするかは、キャラクターの好みで選ぶのが一番です。

一方で、難易度は可愛いものではなく、迷宮の仕掛けやトラップ、敵の強さなどは従来と遜色ない難しさ。この手のゲームは途中で挫折しそうになる局面が多々あります。そんなときに画面に映る美少女キャラクターの存在は、自分のやる気を奮い立たせてくれることでしょう。

絵柄で敬遠しているという人もいるかもしれません。しかし、RPGとしても面白みのある芯の通った作品となっていますので、色眼鏡を外して一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

学園物のファンタジーに興味をそそられるという人に『剣と魔法と学園モノ。』


『剣と魔法と学園モノ。』は、そのタイトルの通り学園ファンタジー好きの人に刺さることでしょう。

剣と魔法と学園モノ。3D
(画像はAmazonの商品ページより)

中身は殆ど『Wizardry』そのもので、キャラメイクで選択する「職業」が「学科」に置き換えられているなど、各要素が学園風にアレンジされています。「酒場で仲間を集めて冒険者が迷宮に潜る」という古典的RPGが堅苦しく、入り込めないと感じている人に遊んでほしいです。

キャラクターデザインはとても可愛らしく、既存のファンタジーの種族が、本作独自の解釈でアレンジされています。特に、ドワーフとノームは、従来のイメージと大きく異なっており、新鮮な驚きがありました。非常に印象に残り、いまでは筆者のお気に入りです。

本作も、可愛い見た目に反してしっかりとしたやり応えがあります。デザインと、学園物という設定が好きならば、根気よく攻略できることでしょう。シリーズとして複数発売されていますが、はじめての人は、初心者向けに調整も施された3DS版『剣と魔法と学園モノ。3D』を手にとってみて下さい。

ストーリーやキャラクター同士の掛け合いを重視する人に『ザンキゼロ』


この手のゲームのシナリオはおまけ程度だ、と思っている人は『ザンキゼロ』をやってみると新しい扉が開けるかもしれません。『ダンガンロンパ』を制作したスタッフによる作品で、そのストーリー展開、キャラクター達の掛け合いは一見の価値があります。

ザンキゼロ
(画像はAmazonの商品ページより)

特にストーリー面では『ダンガンロンパ』のような、独特のキャラクター達の関係性を見ることができます。シナリオ自体の完成度も高く、多くを語ることはできませんが、息をつかせぬ展開に引き込まれること間違いなしです。

舞台は崩壊した日本で、廃墟となった街並みを一人称視点で楽しむこともできます。真夏の景色に響くセミの鳴き声などは『エヴァンゲリオン』を彷彿とさせるので、好きな人にはたまらないでしょう。

この記事で紹介するどれとも異なる、独自の路線を行くゲームとなっています。そのため、従来のものに少し飽きを感じてきたプレイヤーには、新鮮な発見があるはずです。

自分でマップを手書きしてみたいという人に『世界樹の迷宮』


『世界樹の迷宮』は、手書きマップ作成に興味のある人に、是非挑んでいただきたい一本です。

世界樹の迷宮4
(画像はAmazonの商品ページより)

『Wizardry』が発売された当時は、ゲーム内にはマップを表示する機能が存在せず、プレイヤーは自分で方眼紙などを用意し、手書きでマップを作りつつ攻略していました。このジャンルならではのプレイスタイルであり、この体験を現代に蘇らせようとしたのが本作です。

ニンテンドーDSの下画面にタッチペンでマップを描き込むのはワクワクする一方で、描き間違えると道がわからなくなり、自分で自分を苦しめることにもなりえます。だからこそ、きちんと地図を描き、自分の力で攻略しきった時の達成感は、他では味わえない格別なものとなります。

初心者には、一度はこの楽しみと苦しみを味わっていただきたいです。ちなみにはじめての方にはシナリオ、操作性、システムのバランスが取れた『世界樹の迷宮4 伝承の巨人』が最適です。

また、本作はエポックメイキングな作品だと言えます。3DダンジョンRPGの歴史は、『世界樹の迷宮』発売以前と以後で大きく別れる、と言って差し支えないでしょう。本作発売以後、明るくポップな雰囲気のものも増え、ゲームシステムも一気に多様化してきました。『世界樹の迷宮』が「お約束」をいくつも壊したことによって、ジャンル自体が大きく広がったのです。ゲームの歴史的な視点からも外せないシリーズだと言えるでしょう。

とにかく3Dダンジョンが大好きで、悩みながら楽しみたい人に『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』


ゲーム経験豊富な人、頭を使うゲームが好きな人、迷宮が大好きな人は「真・女神転生 STRANGE JOURNEY」を避けては通れないでしょう。RPGの老舗メーカー、ATLUSの渾身の一作です。

真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY
(画像はAmazonの商品ページより)

同社の『女神転生』シリーズは、初代からずっと3D ダンジョンRPGでしたが、『デビルサマナー ソウルハッカーズ』を最後に通常のRPGやアクションゲームに移行していました。

本作は、『世界樹の迷宮』のヒットを受けて、同ジャンル12年ぶりの新作として登場しました。その間のスタッフの思いが込められたかのように、複雑で悩ましく、いやらしい仕掛けの連続となっています。「もっとダンジョンを楽しませたい」「もっとプレイヤーを悩ませたい」というスタッフの心意気が伝わってきます。

戦闘もなかなかの手応えで、ボスは皆一筋縄ではいきません。ストーリーも『女神転生』らしい寓意を含んだ、考えさせられるものになっています。シリーズの中でも上位に入る傑作だと踏んでいますので、是非この機会に触れてみてほしいものです。

これからやる人は追加要素を含んだ3DS版の『真・女神転生DEEP STRANGE JOURNEY』を体験してみて下さい。


アメリカで始まったこのタイプのゲームは、日本で大きな支持を得て、いまでは本国以上の盛り上がりを見せています。長い歴史の中で多様化し、様々な層に受け入れられるように間口も広がっています。

本記事で紹介した中に、皆さんの好みに沿う作品はありましたか?

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団
『ガレリア』の前作にあたる『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』。こちらも新作発売までにプレイしてみてほしい作品です。(画像はAmazonの商品ページより)

また、来年発売予定の『ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団』は、ここで紹介したものとは異なる体験を与えてくることでしょう。それまでの間に、多くの3DダンジョンRPGに触れて、心の準備を万全に整えて新作に臨みたいですね。

《竜神橋わたる》
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