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『しんけん!!』と『刀剣乱舞』の関係をDMMに訊いた…「闇堕ち」などの設定にも注目

DMM.comが4月23日12:00よりサービスを開始するブラウザゲーム『しんけん!!』のプレイレポートと、プロデューサーへのインタビューをお届けします。

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吉原正訓氏
  • 吉原正訓氏
  • 『しんけん!!』と『刀剣乱舞』の関係をDMMに訊いた…「闇堕ち」などの設定にも注目
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◆『刀剣乱舞 -ONLINE-』とは互いを高め合う関係


――オープンβテストが終わり、いよいよ正式サービスが見えてきましたが、改めて本作を開発することになった経緯を教えて下さい。

吉原氏:最初の企画提案となると、2013年の7月までさかのぼります。開発を担当している、アニメーション企画・制作会社のピコグラフさんが、当時日本刀を集めた書籍にも携わっておりまして、日本刀に対してかなり造詣が深かったのです。そこで日本刀を題材にしたゲームをなにか一緒に作れないかと考えていたのですが、ちょうどその頃は『艦これ』の反響が大きかったこともあり「やるならこの路線だよね」と考えついたのです。



――『艦これ』を筆頭に、DMMでは数多くのブラウザゲームがありますが、どのように差別化を図っていこうと考えたのですか?

吉原氏:キャラクターのカロリーを上げるというか、キャラに対してどんどん力を入れていく方向へシフトしましたね。ブラウザゲームは基本的に終わらないゲームなので、戦闘を進めていくことに絶対的価値を見出だせるのかは私達にも分かりません。となると、ただ強い弱いの違いには留まらないキャラクターの価値を作っていこうと考えました。戦闘ばかりに価値を持たせると、より強いキャラクターばかりが脚光を浴びてしまいますよね。私は弱いキャラクターがすぐに消費されてしまうゲームにしたくなかったのです。

――では、具体的にどのような形でキャラクターに価値を付加したのでしょうか?

吉原氏:今回はアニメに強いピコグラフさんが開発に入っていることもあって、戦闘シーンはアニメーターの方に物凄いクオリティでキャラクターを描いてもらいました。1キャラにつき500枚くらいは描いています。ポリゴンだと一コマずつ切り取っていくと、どうしてもかわいくない瞬間も出てくると思うんです。今回のアニメーションの場合は、どこを見ても素晴らしい出来になっています。



――キャラクターというと、設定やストーリーにもかなり力が入っていますよね。

吉原氏:もちろん、ただかわいいだけでもダメで、なぜ刀を持った女の子が戦っているのかの理由付けもしっかりしていなければいけません。日本刀は本来美術品であり武器でもあり、美しさも怖さも併せ持っています。そんな日本刀の魅力を美少女に付加価値として持たせられないかと思い、約半年くらいは議論をしながら考えていきました。これが思いの外時間がかかり、議論を重ねるたびに世界観は膨れ上がってしまいました。

――同じ刀を活かした世界観のゲームとして『刀剣乱舞 -ONLINE-』もありますが、こちらとの関連性はなにかあるのでしょうか?

吉原氏:実は開発チームごとの横のつながりはほとんどなくて、『刀剣乱舞 -ONLINE-』と『しんけん!!』が同時期にリリースされるのはまったくの偶然なんです。それどころか、私達が『刀剣乱舞 -ONLINE-』の存在を知ったのは『しんけん!!』の制作が開始された後です。ただ、あちらはニトロプラスも絡んだ、女性ファンが多い作品ですので、結果的には差別化できているのかなと思っています。

――1月にはオープンβテストが実施されましたが、こちらの反響はいかがでしたか。

吉原氏:そもそもあのオープンβテストは体験版や負荷テストという意味合いではなく、意見を聞いて直すことを前提としたものでした。作品の方向性やサーバーの設計に対してどのような反応が出るかを見て、時間をかけて直していこうと最初から決めていたのです。ですから、動作が重い、UIが不親切といった厳しい意見もありましたが、考えなおす機会ができたので非常に有意義でした。

――しかし、修正をしている最中にも『刀剣乱舞 -ONLINE-』は流行り始めていたと思います。それに対抗できるだけの作品になっているという自信はあったのですか?

吉原氏:もちろんリリース前なので緊張はしますが、充分やっていけると思っています。『刀剣乱舞 -ONLINE-』に関してはむしろ恩恵をもらっていて、あちらのユーザーさんが『しんけん!!』に興味を持ってもらうことも多いのです。実際、事前登録社の中には『刀剣乱舞 -ONLINE-』のユーザーさんが結構います。それに加えて勉強させてもらうことも多いですし、なにが良くてなにが悪いのかを把握した上でチューニングに臨んでいます。何より、『刀剣乱舞 -ONLINE-』を見ているとキャラクターに価値を見出す方向性は間違っていなかったなと自信が持てます。

――結果的にはライバルというより、お互いを高め合う関係になっていたと。

吉原氏:そこは本当に良かったです(笑)。設定の点でも、『しんけん!!』は刀の擬人化ではなく、刀と縁を結んだ女の子なんです。ユーザーさんがカップリングなどの二次創作をする際にも、上手く機能するかと思います。

――擬人化ではないというのも、最近ではあまり見ない設定だと思います。

吉原氏:まず、刀って「正宗」や「村正」など男性をイメージさせる名前が多いので、単純に擬人化しても違和感が出てくると考えました。また、刀のひとつひとつに歴史があり、それを背負った少女に独自のパーソナリティを持たせられる点でも良かったと思います。逆にゲーム内に登場する少女から、間接的に刀のことを知れるので、歴史に詳しくない人でも楽しめます。

――実在する刀が持つバックボーンも反映されているのですね。

吉原氏:すごく考えたところですね。歴史に関しては、私達よりも詳しい方が大勢いらっしゃいます。そういった歴史ファンでも納得いただけるよう、気を付けて制作しました。そのおかげで、スカートの柄や会話の節々に至るまでこだわることができましたし、知っていればいるほど発見があると思います。ひょっとしたら、細かいポイントが二次創作のヒントになるかもしれませんね(笑)。



――二次創作が盛り上がるのは、モチーフがある作品のいいところですね。

吉原氏:思い入れが自然と強くなりますし、なんとなく等級を想像しやすいのも拍車をかけていると思います。逆にイラストレーターの方にはかなり苦労をかけてしまいましたね。美少女だけでなく、刀のほうもしっかりと描いてほしかったので、制作ディレクターからリテイクは何度も出しました。歴史好きな人が拒否感を示すイラストにだけはしたくなかったので、そこは徹底的にこだわりましたね。

――キャラクターのバックボーンは、ゲーム中のどういったところで見ることができるのですか?

吉原氏:戦っている場面以外にも気を付けていると随所に見られます。キャラクターごとのプロフィールも見ることができますし、会話や何気ないセリフの中にも性格が分かるヒントが隠されています。また、まったく別のキャラクターが教えてくれることもあります。

――では、同じ時代に存在した刀同士がつながっていたりもするのでしょうか。

吉原氏:はい。同じ時代や銘であると、実は姉妹であったりします。また、存在した地域が近くだったり、刀匠が同じ人物でも関係性が深くなっています。女の子の制服や小物、苗字を見てもらえると、なんとなく共通点も分かってくるはずです。

それに加えて、本作は近未来という世界観になっているのですが、なぜ女の子が刀で戦っているのかというところもしっかり考えておかないと、システム面もこだわれないので、時間をかけて作り上げましたね。本作の世界では隕石が落ちてきて、そこから生まれた謎の生命体「憑喪」が近代的な建物や技術を食らい荒らしてしまったのです。しかし生き残った人々は、「魂鋼」という素材を使って刀を作ると、「憑喪」に対抗できることを発見します。ただし、「魂鋼」からできた刀は17歳の少女にしか扱うことができないのです。

――なるほど。それと「妖刀少女」というのも本作独自の面白い設定だと思います。

吉原氏:妖刀少女はドロップする場合とプレイヤーさんが所持している女の子が変化する場合の2パターンで登場します。妖刀少女には二段階があり、第一段階ではゾンビのような状態になり、いきなり敵に回ったり、言うことを聞かなくなったりします。さらにもう一弾上がると、「妖刀鬼女」という状態になってしまいます。妖刀になってしまった少女をもとに戻すためには、刀を研磨などで手入れする必要があるのですが、どうしても手間がかかります。なので、普段からちゃんと手入れをし続けることが大切です。

ただ、妖刀になって初めて分かるキャラクター性もあります。リスクは伴うものの、少女の“闇堕ち”というのもひとつの見所ですね。

――分かりました。今回はありがとうございました!
《ユマ》
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