
この物語はとある宇宙の片隅のゲーム会社「天守閣ゲームズ」のひとたちが織り成す、ゲーム業界のゆるふわな日常を赤裸々に描いた物語である。
■姫子さん

会社のえらいひと。ディレクター。
■ニノ倉さん

えらくないひと。プランナー。
■社長

もっともえらいひと。
■千夜原さん

総務部受付のひと。






社長!いいところに!
今、PS3とVITAの縦マルチで発売するゲームをどっちで遊ぶのがいいのかって話になってるんですけど、社長はVITA派ですよね?携帯できるし!



争うなら社長がジャッジする!相手から3本とったら勝ちね!
姫子、二ノ倉 ふぁいっ(Figth!)!!!






「シェーダー」とは物の陰影・質感を作るプログラム技術のこと。「シェーダー」が高品質になると人肌のようなやわらかな質感や金属らしいシャープなハイライトなどリアルなグラフィック表現ができるのです。

私気になんないし!ぜんぜん!

だが違いは確かにあることを、二ノ倉お前は認めているわけだな


据え置きハード、性能に妥協なし!
よって姫子の勝ち!



そのちんまい画面でゲームの迫力がでるのか?!


いろんな手段でプレイヤーを高揚させてくれるゲームシーンを
そんな小さな画面で俺の欲求を満たせると思ってるのか?

目の前で遊ぶとこっちのほうが大画面です!ほら! どうです?


ゴージャスさでひめこ!
二ノ倉あとがない!ふぁぃ!

多少の見た目よりも利便性!それがいいんです

据え置きにそれができるの!



でも、TVはひとり一台じゃないんです!
パパが野球中継で独占され、物ほしそうにその脇に座ってた少女時代はなかったんですか!


よって、二ノ倉!


内容は同じなんだもん、安いほうがいいです!




ただでさえゲームするなら勉強しろと言われる世の中でその1000円が致命傷になる!

安いことはいいこと!で二ノ倉!






私はそんなことぜんぜんないですけど!

でも、社長もよく触っちゃうことある!コントローラーよりよくはない!







ボタンが足りないのもタッチパネルだからできる直観的な操作でよくなってるゲームもあります!
そ、それに!




と、すっかり興奮してお客様のお電話わすれた千夜原はその後、理不尽にこっぴどくしかられるのであった……
といった感じです。今のゲーム市場ではひとつのハードだけで勝負するのはちょっとリスク。なので必然的に複数のハードで発売するいわゆるマルチ展開が当たり前になりました。その中でも同一プラットホームのハードに対応することを縦マルチなんていいます。比較的対応が簡単なこともあり縦マルチは次世代機普及までのつなぎの役目や単純に売上のチャンスを増やす目的で展開されたりします。
といった作り手の事情はともかく、PS4とPS3みたいに次世代機と前世代機で出るなら単純に性能のよいハードのほうを買えば位いいけど、PS3とPS Vitaだとそこまでの差がでにくいのでどっちにしようか考えちゃいますよね。
PS3はやっぱり据え置き機なのでTVでどっしり落ち着いてゲームができること。有線でネットの安定性もばっちりです。PS Vitaはどこでも遊べる、7いつでもゲームを中断できる、アドホックで友達の顔を見ながら遊べるところが魅力ですね。
ちなみにPS3とPS Vitaのマルチの一部のゲームではセーブデータの共有ができたり外出先でPS VitaからPS3のゲームを遊べるリモートプレイができたりするのでさらに悩むー。
個人的には外でのちょっとした時間に楽しめるアドベンチャーとかRPG、アドホックプレイしたいゲームはPS Vitaでアクション要素が高いゲームはコントローラーで快適に遊びたいので据え置き機なかんじかなと思っていますがみなさんはどうしていますか?
■著者紹介:ううたん

ゲーム業界の人です。 「姫子さんのゲーム天守閣!」というブログやっています。ささやかながらポジティブに業界貢献したいされたいです
ブログ:姫子さんのゲーム天守閣!
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