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「ゲーム開発者の選択肢を広げる企業に」CRI・ミドルウェア押見正雄社長に聞く同社の過去・現在・未来

ゲーム向け音声&映像向けミドルウェアベンダーとして著名なCRI・ミドルウェアが2014年11月27日に、東証マザーズに上場しました。国産ミドルウェアベンダーとして初の快挙となります。上場をきっかけに同社がどこに向かっていくのか、社長の押見正雄氏に伺いました。

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―――技術をマネタイズする秘訣は何でしょうか?

それはいつも考えています。自分は音声技術が専門で、今でもコードを書いたりするんですが、一口に音声といってもいろいろあります。音声合成もあれば、音声認識、音声圧縮、それからエフェクトなどもそうです。の分野を極めていけば、より多くの人に使ってもらえるんだろうと。ミドルウェアビジネスをはじめるときもそうでした。

―――そういわれればそうですね。

たとえば音声認識という技術がありますよね。とてもおもしろい分野で、掘り下げがいがあります。実際に『シーマン』で使われて大ヒットしました。ただ、音声認識を使ったゲームって、それほど多くないんです。それよりも音声圧縮やマルチストリーミングなどの方が、より多くの人に使ってもらえる可能性があります。だったら、そっちの方を極めていくべきだろうと。これは今も同じで、アイディアだけはたくさんあります。ピーキーな技術よりも、万人に必要で、実装がめんどくさい分野に注目しています。

―――なるほど。

最近だとAndroid端末のサウンド対応などですね。端末対応が大変ですが、ミドルウェアがカバーすることで、安心してゲームを作っていただけます。そういったところにビジネスチャンスがあります。ただ、決して押し売りはしません。中には自社でやりますという会社もあります。その方が自分たちのゲームに適したものができますからね。そういった会社さんとも、一緒に競い合いながら業界を盛り上げていければと思っています。

―――マーケティングについて、どのように考えていますか?

難しいですね。大前提として広告を打ったから売り上げが伸びるような分野ではありませんから。展示会に出て認知度をあげるというのもありますが、基本はなるべく多くの人に会って話をすることですね。そこからヒントをもらって開発につなげていくことが多いです。実際、いろんな企業さんとお会いして、お話しさせていただいています。

―――楽な方法はありませんか。

そうですね。地道にコツコツやることだと思います。売るだけでなく、サポートにも力を入れてやってきました。そこで得られた信用度が口コミで広がってきたところもあります。特に最近では家庭用ゲームからスマホゲームの方に転職された方が、以前からの流れで採用してもらえるケースも出てきています。

―――ああ、それは良い話ですね。

また最近ではゲームの起動画面に出るロゴの効果が大きくて、そこから問い合わせをいただくことも増えているんですよ。特にスマホアプリはF2Pが主流なので、パッケージゲームとは遊ばれる数が違います。中には1000万DL級のアプリもありますので、それだけ多くの人の目に触れることになるわけです。当初は社内のモチベーションアップのために掲示をお願いしてきたのですが、ここにきて意外な効果が出てきました。

会議室には、同社のミドルウェアが採用されてきたゲームタイトルのパッケージがズラリと並ぶ


「組み合わせ再生」の技術でクリエイターを支援していく



《小野憲史》
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